月の謎かけ
部屋は一面、月の光にさえざえと照らされている。ここは何もかももとのままだった。 椅子、鏡、黄色い長椅子、額入りの画。大きな丸い銅紅色をした月が、まともに窓からの ぞいている。
「これは月のせいでこんなに静かなんだ」とラスコーリニコフは考えた。「月はいま、きっと謎をかけているんだ」。彼は立って待っていた。
ドストエフスキー『罪と罰』
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?
部屋は一面、月の光にさえざえと照らされている。ここは何もかももとのままだった。 椅子、鏡、黄色い長椅子、額入りの画。大きな丸い銅紅色をした月が、まともに窓からの ぞいている。
「これは月のせいでこんなに静かなんだ」とラスコーリニコフは考えた。「月はいま、きっと謎をかけているんだ」。彼は立って待っていた。
ドストエフスキー『罪と罰』
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?