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幻惑の夢
月が明るい夜は、不思議な空間が近い。
つい不思議な想像を巡らせたり、それが起こるのではないかと考えてしまいやすいのだ。
特別空間
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すべてのものを明るく照らす太陽の光によく似た光景だが、月の光は圧倒的に弱い。それは太陽の光を移した鏡から届く光だから。言ってみれば月光とは宇宙規模の間接照明なのだ。
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萌えている太陽の直接照明で見える世界と、月光という間接照明によって見える世界とでは、空気感が違う。なにか別世界化のような雰囲気を感じる。
別な世界という意識をし始めると、心がざわつく。
月光と心
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何か掻き立てられるような不安感。何かが起こりそうな少しばかりのワクワク感。何かが始まったらもう戻れなくなるんじゃなかろうかと感じる予感。
月の光は心の中をかき混ぜられるような感覚がするのです。
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そして夢の中
大切な人が夜中に屋根の上に立っている。
民家が密集する地区のようで、屋根から屋根へと身軽に飛び移りながら、ふらふらと先に進んでゆく。僕は急に心配になり、後を追いかけることにするのだが、窓から屋根に出るその一歩すらおぼつかない。
屋根の世界
勇気を出してジャンプするような気持ちで、ようやく窓のある屋根に上る。それから少し隙間のある屋根に飛び移り、その人が歩いていった方向を確認する。空には満月が明るく輝き、屋根の世界を照らしていた。そこは「屋根の星」とでも「屋根の迷宮」とでも言いたくなるような空間だった。
追跡
屋根伝いにまっすぐ進むと、その先は90度左に曲がっていた。少し上下の段差もあり、足元に気をつけながらそちらに向かうと、なぜか人通りが多くなってきている。
90度曲がった先にもまだ屋根の道は続いていたが、どうやらその手前にあった路地のようなところを入ってったらしいと直感した。そこは街のようになっていた。
宵の街
細い路地だが人は多い。誰も彼もただ笑っている感じで気味が悪く、明らかに昼間の人々の様子と違う。欲と言うか何かをしたいという意思すら感じず、それなのに薄く笑っているから気味が悪いのだろうか?
そんなことを考えている暇はない。大切な人を追わなければ。なぜかこの空間には長く居てはいけないという気がして、大声で呼びながら探しているのに、誰も気づかず振り向きもしない。
ここは「別の世」なのかもしれない。そんなふうに思い始めた頃、目が覚めたのでした。
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まとめ
雲間からでもくっきりと世界を照らしている満月の光。用事で街にでかけた際に見た、浜松まつりの行列。寝る前に撮影した月明かりの写真。そしてこう見えていつも少しばかり感じている将来への不安。
そんな色々なものがミックスされてできた今回の夢だったのでしょう。大切な人というのも「誰」というのがはっきりしておらず、ただ直感で大切だと思っている感じでした。もしかしたら複数なのかもしれません。
起きてからしばらく心がざわついていたので、すぐに眠れないのならとこの記事を書き始めたのでした(途中まで書いたらぐっすり寝ちゃってたんですけどね)
変な夢を見た際に「夢分析」とか検索したことってありませんか?こういう内容だったらどんな分析結果になるのでしょうね。
とにかく「月の光は心を惑わす」と言われても納得できるようなひとときでした。