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silentと#むかいの喋り方

私の読者の方であれば私がパンサー向井さんのことが大好きで、毎週火曜日22時からのCBCラジオを欠かさず聞いていることはご存じだろう。令和のラジオスターの声はTBSラジオでも毎朝聞くことができるが、平日午前中はなかなか時間を取るのが難しい。そのため私はこちらの番組をよく聞いている。

番組は近況報告をするオープニングトークから始まり、次第に向井さんらしいブラックなトークテーマに変化する。例えば最近の放送回では、仕事に対する迷いをニーチェ哲学と絡めながら語っていた。愚痴混じりの本音トークが向井さんの人間らしさを引き立て、この番組の面白さを倍増させているように感じる。

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そんな番組内で、ここ2ヶ月ほど毎回取り上げられる話題がある。それは今大人気のドラマ『silent』についてだ。向井さんもドラマを大絶賛していて(実際に世田谷代田駅に行ってしまうほど)、毎週のように約10分ほどラジオ内でドラマの考察を熱く語っている。私もsilentの熱烈なファンなので、向井さんのsilentトークが毎週楽しみで仕方ない。

今週はもちろん8話の考察もしていたのだが、以前朝のTBSラジオで同ドラマの脚本家・生方美久さんがゲスト出演した時の話を主に取り上げていた。silentを観ていると物語としての内容はもちろん、毎回見事に回収する伏線の張り方や巧みな演出に圧倒されてしまう。私が少し前まで脚本を含めた演劇に携わっていたこともあり、構成や演出など作品の細部までも気になってしまうが、このドラマはどこの部分を切り取っても繊細で本当に素晴らしい。

CBCラジオの方では生方さんとの対談内容を簡潔にまとめられていたが、それを聞いて私はかなり衝撃を受けた。どうやら生方さんは物語に意図して伏線を張っていないらしい。あくまでも登場人物が生きている延長線で自然発生的に起きることだけを描いているそうだ。例えば5話で湊斗が紬とお別れする前に『想はポニーテールが好きだよ』と教えたにも関わらず、紬は結んだポニーテールをほどいて想に会いに行ったシーン。この脚本演出から新たに進んでいく紬の心情を映し出しているように思える。しかし、生方さんはそのシーンを流れで作ったそうだ。脚本を計算高く書いたわけではないという所が本当にすごい。

さらに、生方さんには主人公だけでなく登場人物全員によるドラマにしたいというこだわりもあるそうだ。これまでの放送回を振り返っても、紬と想を中心に様々なキャラクターの人物像を見事に映し出している。湊斗編が終わってからも、7話や8話では奈々ちゃんの切ない恋の話や春尾先生の過去について丁寧に描かれていた。決して主人公を引き立てるためのキャラクターたちではないという事実にも非常に感動した。向井さんも『令和のモンスタードラマ』と称するsilentは最終回まで残り少しになってしまったが、今後の放送も手元には必ずタオルを用意して見届けたい。

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余談ではあるが、前回の放送後に湊斗役の鈴鹿央士くんがバラエティー番組に出演していた。普段は主にメンズノンノモデルとして活躍する鈴鹿くんだが、素顔がめちゃくちゃ可愛くて、私の湊斗愛がさらに加速した。私はメンズノンノ出身の俳優さんがかなり好きで、来春もとある俳優さんが出演する舞台にも足を運びたいと思っている。このようにライブや舞台の予定が今後も立て込んでいるため向井さんが今年のクリスマスに名古屋で開催するトークライブは断念したが、モチベがたくさんあるから頑張れる。とりあえず明日はsilent9話。楽しみ。

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