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VoC経営 実践編(2):お客さまの意見をより高速・正確に捉えるためのAIの役割
私たちInsight Techは「声が届く世の中を創る」ことを目指し、主にVoC(Voice of Customer)データの活用を通じた企業・団体のビジネス強化をご支援しています。
例えば、コンタクトセンターに蓄積された沢山の対話ログをビッグデータとして捉え「そこに隠れている優先課題や事業機会」を客観的に見つけ出せる「アイタスクラウド」などを多くの企業にご提供しています。
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お客さまの声を単語で分析する限界
前回のnoteでは、お客さまの声を”フレーズ”で理解することの大切さについてお伝えしました。単語レベルの集計ではお客様の本音は読み取れず、「何に対してどのような意見があるのか」を把握することが重要で、そのために自然言語処理技術を活用しよう、と言うお話です。
私たちはVoC(Voice of Customer)のテキストデータから「何に対して、どのような意見が言われているのか」を【意見タグ】として抽出する技術を開発しました。
下図のように、単純な単語集計ではなく「ウィンカーの位置を見直してほしい」といった具合に意見の要旨が分かるデータ処理が可能となります。
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直面した課題
多くの企業の皆さまに「アイタスクラウド」をご活用頂く中で、以下のような課題に直面しました。実際にユーザー企業のご担当者様から頂いたご意見です。
課題1:表記の揺れで泣き別れしてしまう
「何に対するどんな意見」があるのかが分かるのが良いが現在形・過去形、など微妙な表現の違いで別のフレーズとして集計されてしまい、全体像が把握しにくい。(例:味-ガ-美味しい と 味-ガ-おいしかった は同じ意味として扱いたい)
課題2:業務知見でみると実質同じ意見を束ねたい
ご意見のフレーズとしては異なる表現だが、実質的には同じ意味なので、業務知見によるルールで集約して集計されるようにしてほしい。(例:在庫-ガ-ない と 売り切れ-ガ-多い は同じ意味として扱いたい)
いずれも難しい課題でしたが、VoC(Voice of Customer)活用の上では避けられない課題と考え、Insight Techではデータサイエンティストやエンジニアなど皆で知恵を出し合い、これに対応した新機能を開発しました。
新機能1:意見タグ(フレーズ)自動集約機能
同意フレーズをAIで自動集約して意見の全体像をより正確に理解できるようになりました
分析対象のテキストから抜き出されたフレーズを、同意のもの同士で自動集約して集計できるようになりました。これにより、表記ゆれ等により総量把握が困難であった同意のフレーズを、スピーディ且つ正確に把握することができるようになりました。
<味ガ濃い と 味ガ濃かった を自動的に集約>
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新機能2:意見タグ(フレーズ)辞書集約機能
任意のフレーズを辞書登録することで業務知見を反映した傾向理解ができるようになりました
自動集約だけでは網羅出来ない個別の集約ニーズにお応えするため、任意の辞書集約機能もご用意させていただきました。例えば「味が濃い」「味を薄くして欲しい」等の、同じ意味だが表現の異なるフレーズ同士を集約したい場合、集約対象となるフレーズをマウスで選択いただくだけで集約辞書を作成し、各結果画面に反映することができるようになりました。
<業務知見を踏まえ 味ガ濃い と 味ヲ薄くして欲しい を辞書集約>
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新機能に対して頂戴したご意見
これらの新機能を「アイタスクラウド」に追加しました。
アイタスクラウド利用企業の多くは「自社に届くお客様のご意見」「自社への問い合わせログ」を解析し打ち手に繋げる目的でご利用頂いています。
そんな利用企業からは以下のようなお声を頂きました。
・これまでは泣き別れしてしまっていた意見が集約されてより全体が理解しやすくなった。
・用途によって辞書を使い分けしながら社内報告にそのまま利用できそう。
・これまではエキスポートしたデータを加工していたが、スクリーンショットや画面共有でそのまま報告できそう。
私たちInsight Techは、このようなVoC(Voice of Customer)データの活用度を高める新機能開発を継続することで、VoCデータから生活者・ユーザーの本音を炙り出し、打ち手に繋げる「VoC経営」の実践をサポートしていきます。
アイタスクラウドを利用してみたい方は・・
アイタスクラウドでは各社のデータを用いた無料診断をご提案可能です。お気軽にサービスサイトからお問い合わせください。