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【先週の不満ビッグデータ】(~2024/2/25)①カスハラ問題の本質とは、②前髪が決まらないと気分が上がらない

こんにちは。Insight Tech CEO 伊藤です。「声が届く世の中を創る」の実現に向けて不満買取センターを運営しています。

このnoteでの連載として「先週の不満ビッグデータ」をお届けしています。

この企画は毎週月曜~木曜日に放送されているJ-WAVE TOKYO MORINING RADIOの毎週水曜日のコーナー「データから導く<Better Life>」と連動しております。毎週ナビゲータの別所哲也さんに先週の生活者不満からみえる「Better Life」をお届け頂いています。是非ラジオもお聴きください。


先週の生活者不満(~2024/2/25)

Insight Techが運営する不満買取センターに寄せられる不満の声。注目するのは「前の週と比較して増加が目立ったキーワード」です。そのキーワードの出現件数を反映したワードクラウド(下図)をみると「先週はこんな不満が目立ったみたい」という理解ができます。

先週は再び気温が下がり、雨や雪にが降った地域も多く、天候関連の不満がたくさん寄せられました。寒暖差が大きい日々が続きますので皆さん、御自愛ください。

そのようななか、今週は①「カスハラ」、②「前髪」に注目します。
早速どんな不満だったのか見ていきましょう。

①カスハラ問題の本質とは

先週、東京都は、顧客による著しい迷惑行為「カスタマーハラスメント(カスハラ)」対策として、全国初となる条例制定の検討を始めたと発表しました。都が2023年度に立ち上げた検討部会がこのほど「条例制定が必要」とする意見をまとめたとのことです。

このニュースを契機に、不満買取センターにも「カスハラ」に関する意見が多く寄せられました。

目立ったのは、「カスハラ対応に賛成」との声です。「労働者の尊厳が失われている」「理不尽なことが多い」などの声が寄せられ、東京都以外での条例化を期待する意見もありました。また、「介護の現場にも導入して欲しい」と濃密な対人サービスにおいて期待されている実情が炙り出されました。

東京都が「カスハラ」に対する条例制定に向けて動いているというが、他の自治体もやって欲しい。今の時代、労働者の尊厳が失われている。(30代・埼玉県)

お客様は神様文化をもっと徹底的に無くして欲しい。理不尽な事をされても敬語で対応し、なぜ店員が不快な気持ちを我慢しないといけないのかわからない。(30代・愛知県)

マトモじゃない理由のクレームを平気で入れるカスハラの人が多いのが不満。道徳の勉強をやり直して欲しい。(50代・千葉県)

カスハラ対策、介護の現場にも導入して欲しい。介護職員の人権はどうなってるのって思うような標語を職場で言わされる。介護される方もする方も平等でいられるような構造にして欲しい。(50代・京都府)

カスハラスメント、もう少しサービスを受ける方も、考えて欲しいなぁ。突然ブチ切れる人とかがいるので、確かに長い時間待たされてイライラしたりもするんでしょうけど、待っている時間あったと知らないで対応した。こちらは、突然ブチ切れられてびっくりします。もう少し切れる前にアプローチしてから切れると納得できるんだけどなぁ。(40代・宮城県)

一方で、こんな意見も。『「カスハラ」も確かにあるが、店員などサービス提供側の態度がひどいときもある』との意見です。

カスハラ条例は、とても良い。しかし、問題が起こった時の店員の態度が著しくひどい時がある。怒りを煽る態度を取られ、激しく憤る。それで、カスハラと言われるのが納得いかない(50代・東京都)

カスハラ条例。怒られるスタッフ側(学生を含む)の態度や対応にも問題がある場合がある。例えばカラオケ店やファミレス、居酒屋など。それを全てお客さんが悪いと決めつけるのはどうか、と思う。それによりお客さんが減り、売上が減り倒産件数が増える可能性。スタッフの態度についても言及していただきたい。(50代・千葉県)

カスハラって言うけど最近のサービス業もカスタマーセンターの対応してる人の態度も問題だと思うが。(50代・神奈川県)

東京都がカスハラ防止条令を決定するのは良いけれど、反対に店側の客へのパワハラも一緒に条令にするべきだと思う店側も酷い時もある!(60代・山形県)

「カスハラ」「パワハラ」などと言語化され概念として共有されることで、「そうならないようお互い意識するようになる」という”歩み寄り”が本質のはずですが、一方で、「それ、カスハラだ!」とその概念を乱用することで、むしろ”開き直り”や”対立構造”が生まれかねない状況です。

ユーザーからの提言や企業からのメッセージはお互いの関係性を良好にし、その中には商品・サービスの品質を高めるためのヒント・鍵が隠れているはずです。お互いの発言・行動の背景にある期待を汲み取りながら、ハラスメント防止のその先を見据えた対話・共創が必要となっています。

一方で、直接発言し合ってしまうと感情的になってしまうことも多いのが実情です。
こういった背景を踏まえると、企業への期待、ユーザーへのお願いなどの意見を集約し対話や改善を促すプラットフォームがますます重要な役割を果たしそうです。私たち不満買取センターもその役割を果たしていきたいと考えています。


②前髪が決まらないと気分が上がらない

先週は雨や雪が降り、また風が強い日もあったということで「前髪」に関する不満が増加しました。前髪に拘るヘアスタイルが流行し続けていることもあり、「前髪」に対するこだわりの強さがうかがえる不満が多く寄せられました。

例えば、「雨風がすごいと前髪が崩れ最悪」「花粉症の時期は特に前髪が気になる」など天候の影響を気にする声が多く寄せられました。「前髪が決まらないと気分が上がらない」と感じる方が多いようです。

花粉症の時季は前髪が目に触れるだけでも不快になる(40代・山形県)

雨風が凄い...セットした髪の毛うねるし、前髪は崩れるし、最悪...(40代・愛知県)

その他、「帽子をかぶりたいけど帽子をかぶると前髪に癖がついてしまう」との声も複数寄せられました。「前髪が崩れない帽子」が開発できれば注目される可能性が高そうです。

帽子をかぶりたいけど前髪が変なクセが付く。帽子を被っても前髪が変にならない方法はないかな。(50代・北海道)

帽子を被ると、前髪がしぬ。ぺっちゃんこになって人前で脱げない。何とかならないかな。(50代・兵庫県)

また、前髪を整えることへの面倒くささや難しさを嘆く声も寄せられています。「自分で切ったらパッツンになりすぎた」「失敗しないで切れるグッズが欲しい」「前髪だけカットしてくれる美容院があったらいいのに」といった未充足な気持ちです。

前髪切ったんだけど、パッツンになりすぎちゃった。(40代・群馬県)

前髪を切る際に失敗しないようにできるグッズが欲しい。(20代・北海道)

前髪だけのために美容院行くのが面倒、お金かかるのが嫌なのが不満。自分でも簡単に&上手に前髪を切れるアイテムがあればいいのに。(30代・神奈川県)

前髪だけカットしてくれるお店が増えれば良いのに。 そうしたらちょっと前髪が気になった時通りがかりのお店でカットしてもらえるのに(50代・神奈川県)

前髪については「前髪をおでこに固定するスタイリング剤」がヒットするなど、「前髪ブーム」にのった商品が新たな「スモールマス市場」を生み出しています。

今日ご紹介した不満を踏まえると、生活者の不満には「前髪」にまつわる未充足ニーズが隠れているようです。
「失敗しない前髪カッター」「前髪が崩れない帽子」「前髪カットサロン」などがビジネスチャンスとなりそうです。

いわば【前髪メンテ】の市場化。
今後注目の市場となり得るかもしれません。

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Insight Tech 伊藤

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