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学校に馴染めない娘が叫んだ「スコラボは絶対やめない!」

人と興味が違っていたり、人と同じような行動をすることが苦手な子にとって必要なのは、自分らしさを発揮しても大丈夫と思える環境やその特徴を理解し認めてくれる大人の存在です。しかし、多くの場合、特徴的な行動が周囲と異なるために、自分らしさを発揮できない環境で過ごすことがあります。

自分らしさを発揮できない環境

ワイさんもその一人でした。
赤ちゃんの頃から何かをじっと見ながら考えこんで眉間にシワを寄せているような不思議な子で、文字や数字も1人でいつの間にか覚えて、3歳くらいからは図鑑で昆虫や恐竜など指差しながら音読や説明をしたりと、興味があることを学ぶことが好きな好奇心旺盛な女の子でした。特に人間の脳や臓器の構造や機能について興味があり、手術の映像なども好んで見ていたそうです。

一方で、気持ちの切り替えが苦手で保育園では遊びの中断やお昼寝ができず、小学校では子供達の賑やかな声や、ゆっくり進む授業に集中できませんでした。そういった特徴を持っていたことから、幼い頃から行動が遅いと馬鹿にされたり意地悪をされても「仕方がないよ」と言うワイさんに「ワイちゃんだっていろんな事を知ってるんだから『私だって』って少しは言い返せえばいいのに」とお母様が言うと「そんなことは絶対言わないよ。普通にならないといけないから」とワイさんから言われていたそうです。

障害のある子どもに合わせた支援を行う「療育」も検討し、 専門の先生に診てもらいましたが「この子は周りをよく見て相手の気持ちを考える力があるので自閉症ではなく、本人の興味関心がある事を沢山与えて沢山体験させてあげれば安定します。お母さん、特別な子ですから宝くじが当たったと思って頑張って!」と言われ、ひとまず「療育」を受けながら対人関係のスキルアップをはかることになりました。

それでも「保育園に行きづらくなったのが年中くらいからで、小学校に入学する時には、環境の変化やザワザワした雰囲気に困惑して行きたがらない娘をどうしてあげたら良いかずっと悩んでいましたね…」と当時を振り返るお母様。

溢れる好奇心

ワイさんは幼い頃から図書館や科学館が大好きでした。図書館に行けば好きなだけ好きなものを見て知ることができます。また、近所の科学館では先生方がワイさんのどんな疑問質問にも丁寧に答えてくれて、時には標本を使いながら、またある時には降ってきた雪を使って雪の結晶を見せてくれたりと、ワイさんの好奇心は枯れることなく過ごせました。

しかし、ワイさんが小学2年生になった4月から科学館の先生方が全員異動となり、ワイさんの質問に答えてくれる先生が誰もいなくなってしまいました。拠り所を失った状況の中でも学校に行き、周りに合わせながら勉強することがますます苦痛となり、授業中にトイレに籠る時間も長くなってしまい、生きづらさが当たり前の生活が続きました。

学校ではワイさんは普通の人に見られるように努力しますが、どうしても素の好奇心旺盛さが出てしまう時がありました。小学1年生の時には「チャドクガという蛾や幼虫を見つけても絶対に近づいてはダメですよ」と担任の先生から言われると、その日のうちに校庭でチャドクガの幼虫を見つけ、好奇心から近づいてしまい毒を吐かれて病院行きとなってしまうなど、少しずつ個性的な面が周囲に知られていきました。

好奇心旺盛なワイさんが学校生活の中でも楽しみにしていたことがあります。それは夏休みの課題で「何でも自由に研究してもいい」という自由研究です。小学校1年生のときは「ロンガム菌」という腸内細菌がテーマでした。ロンガム菌は、ワイさんが好きな「働く細胞」という漫画に登場する菌の1つで、「ロンガムちゃんはとっても可愛いからみんなに知ってほしい!」と言って図書館で調べてロンガム菌の素晴らしさをポスターにしました。しかし、学校ではほとんど関心を持ってもらえず残念がり、小学2年生では「今年こそは!」と幼い頃から様々な質問に答えてもらってきた科学館の元館長先生に連絡がとれ、相談することにしました。

「どうして人間は肌の色や髪色髪質や、目の色にが違いがあるの?」「どうして音は鳴るの?」「どうして人は水の中で自由に動けないの?」「どうして人間は進化したの?」の4つを小学2年生の自由研究の題材に決め、元館長先生に沢山質問をしてアドバイスをいただき、ウキウキしながら図書館へ通い一冊のファイルを製作しました。ですが残念ながらこれも興味を持ってくれる友達は現れず「もっと可愛い内容にしないとダメなんだ…」と悲しんでいたそうです。こういうところでも、ワイさんは自分と他の人とはなにか違うと孤独を感じでいたのかもしれません。

スコラボとの出会い

そんなときにたまたまネットのニュースでスコラボを知ったお母様は「これはワイにぴったりだ!」と思い、すぐに登録しました。ここからワイさんのスコラボライフが始まります。

当時小学2年生のワイさんにスコラボのサイトにある沢山のクラスを見せたところ、運営会社代表の前田先生が開講している「Among Us」というゲームのクラスに興味を示します。初めての受講に不安があったので、お母様は前田先生に相談したところ、足立先生という先生が開催している「Among Us初級コース」を紹介されました。足立先生からは、「ワイさんの特徴があれば配慮したいので受講前に教えてください」という内容の返事がきました。 早速ワイさんの独特な特徴と現状を伝えると、足立先生から「それは素晴らしい、そのままでいいんですよ!」とワイさんの好奇心を全て肯定し尊重する温かいメッセージが届き、お母様は驚きと喜びで胸がいっぱいになったそうです。そこでお母様は、思い切って今まで相談できる相手がいなくて悩んできたワイさんの個性的な特徴からくる困り事を相談をしました。すると足立先生から「ワイさんの好奇心をスコラボで爆発させてください!スコラボでワイさんの成長をサポートさせてほしいです。」と、またもお母様の予想を越える嬉しいメッセージが届きました。

それまでは人と同じ行動ができないと同年代の子からイジメられたり、無視をされても我慢し自分の好奇心を誰にも気付かれないよう頑張ってきました。しかし、足立先生は人体や臓器に興味を持っていることや、個性的な小説を書いたり独特の感性をもっているワイさんのことを「それは医学の始まりだからいいんです!小説作りも何でもどんどんチャレンジしてほしい」と全部肯定してくれました。これをきっかけに「足立先生は私の事を初めてほめてくれた先生」「スコラボでいっぱいチャレンジしてみたい!」とワイさんは興味があることを全部やってみようと決めました。

その後に足立先生から紹介された趙先生は、ワイさんよりもはるかに上回る個性的な先生であることを感じたお母様は、趙先生へ「ワイはこんな子です。」とチャットを送りました。すると、趙先生からワイさんを超える強烈なエピソードの数々と、ワイさんの個性を全て肯定してサポートを申し出てくれる返事がお母様のもとに届き「こんな素晴らしい先生がいたんだ!」と感激したそうです。ワイさんは趙先生のことを、レジェンドと呼ぶくらい尊敬するようになり、すぐ趙先生のマンツーマンクラスに申込みをしました。

愛犬を蘇らせるプロジェクト

元々人見知りな性格のワイさんですが、初対面の趙先生に対しては全く緊張せず、趙先生の幼少期の沢山のイタズラや実験の体験談に驚嘆したり爆笑したりする中に、「今まで普通になろうと我慢してきたけど、趙先生みたいにありのままの方が良いのかもしれない」と感じはじめました。そして2回目の趙先生のクラスでは数年来、誰にも言わず胸に秘めていたことを趙先生に初めて打ち明けました。

「私が2歳の時に亡くなった愛犬モモの骨から、どうしてもモモを再生させたいです!」

このことはお母様も大変驚きました。ワイさんは幼い頃から再生医療や医療的なことに強い興味を示し、自分なりに様々な本を探しては熱心に読んでいたので、お母様も不思議に思いながらも図書館に連れて行っていたそうです。そしてその行動の最終目標は亡くなった「愛犬モモの再生」だったと初めて知りました。ワイさんはレジェンドと尊敬する趙先生なら、自分の夢を叶えてくれると確信し真剣に相談したのでした。趙先生はワイさんの思いをしっかりと受け止めつつも「5年以上も前の骨からは再生できないから、無理なんだよ。」とはっきりと伝えてくれたといいます。

ワイさんは自身が2歳の時に人として初めて「悲しみ」を教えてくれた愛犬モモの死を受け止めきれず再生医療ならきっとモモと再会できると信じていた為に、再生できないと分かった時は今までで1番ショックだったそうです。しかし、ショックを受けるワイさんに対して、趙先生はスコラボのクラスの中で3D技術の先生であるバレ先生(ブヤコフ・バレンティン先生)を紹介してくれました。「バレ先生のクラスなら3Dのモモを作れますよ」とバレ先生の3Dのクラスで作られた様々な映像を見せてもらえた事で、ワイさんは「3Dでモモを作りたい!」と新しい目標をたて、バレ先生のクラスを受講してみることになりました。

お母様はバレ先生のことを事前にスコラボのサイトで見て知っていましたが、主に宇宙やロケットのことを教えているバレ先生とワイさんの接点をお母様は見つけられなかったので、紹介された時には少し戸惑いました。しかし、足立先生から「なんでも挑戦してみて!」と言われていたので、3Dについては全く知識は無いまま挑戦してみようとなりました。

バレ先生との授業は開始時間になってもワイさんのパソコンが接続トラブルに見舞われ、慌てるワイさんに対してバレ先生は穏やかに「大丈夫だよ」と何度も言って待ってくれました。やっと繋がり初対面での挨拶後すぐに「モモちゃんの写真を見せてくれる?」と言われて、ワイさんも付き添っていた家族もとても驚いたそうです。それは3D初心者のワイさんへ3D技術についてやクラスの流れの説明よりも「愛犬モモを骨から再生できないと知り、ショックの中にも3Dでモモを蘇らせたいワイさんの気持ちに絶対に応えてあげげたい!」とのバレ先生の強い思いを感じ「スコラボの先生はなんていい先生ばかりなんだ!」と大感動したそうです。

更に驚いたことに、普段はじっと座っていることが苦手ですぐに手遊びが始まるワイさんが、授業中はバレ先生のお話にじっと聞き入り、パソコンの前から席を全く立たずにマウスを持ったまま画面に釘付けとなっていました。途中パソコンのトラブルが何度か起き、普段なら集中力が切れるところが、バレ先生から「大丈夫だよ、待つからとにかくモモちゃんを作ろう」と穏やかに励ましてもらえたことで最後まで集中力が全く切れずに、バレ先生と真剣に長時間にわたり制作作業を続けていたそうです。

お母様は「娘がこんなに長時間集中できるなんて!」と驚き、だんだん出来上がっていく「愛犬モモ」を見て「3Dとはなんて素晴らしく可能性がある技術なんだ!」と感動しました。出来上がった3Dのモモの顔を見て、まるで数年ぶりにモモとの再会が叶い喜びを噛み締めているような満面の笑みを浮かべるワイさんを見て「スコラボを始めて本当に良かった」「やっと娘の居場所が見つかった」と安堵感に包まれたそうです。

スコラボは絶対やめない!

すっかりスコラボライフを満喫し、充実した日々を送っていたワイさん親子でしたが、周囲の人達からは「勉強より好きな事ばかりやってて大丈夫?」「スコラボ中心な生活では学校の勉強が疎かになるのでは?」と心配されることもありました。また、スコラボを受講した後には更に好奇心が膨らみ学んだ内容について図書館で調べたりする時間が増えたワイさんの様子に、「学校から言われた事ができる様になるまではスコラボは止めた方がいいのでは?」等の指摘を受けることもありました。 お母様は「娘はスコラボで好奇心が満たされてきたからこそ、学校でも少しずつ前向きになれてきたのに…」と思いながらも、周囲の理解を得る事の難しさに疲れてしまいました。

ある時ワイさんに「もうお母さん疲れちゃった…スコラボは続けられないかも…」と思わずこぼしたところ、
「私は諦めない!スコラボは絶対やめない!」
とワイさんがその場で仁王立ちしながら泣きながら叫んだそうです。ワイさんは今まで自分の興味関心があることに対しての感情は、周りの目を気にしてハッキリと声に出したことがなかったので、その真っ直ぐな目と大きな声にお母様は驚きました。「この子はもう周りの目を気にしてビクビクしていたワイじゃないんだ」「好奇心を爆発させる喜びを体験して、自分らしく生きようと歩み始めたんだ」とお母様は深く反省したそうです。

「学校では同じ興味を持つ友だちはいないけど、スコラボでは同じ興味をもった仲間がいて嬉しい」「スコラボだと仲間の意見や質問が聞けて楽しい」と語り、マンツーマンのクラスだけではなく、複数の子と一緒に受けるクラスも面白くて楽しいとワイさんは感じているようでした。さらに「スコラボに出会えてすぐに足立先生、趙先生、バレ先生がワイをありのまま受け入れ褒めてくださり、スコラボで新しい事をどんどん学ぶ中に、ワイは次のステップに入ってきたと感じています。」とお母様はいいます。

字が読める様になってからは漫画で読む伝記が大好きで、ワイさん自身は保育園や小学校で様々な問題を抱えると、漫画で読む伝記を開き、逆境の中にも新しい歴史を作ってきた偉人に感銘を受け、黙々と繰り返し読んでいました。最近では初めて点字を作ったルイ・ブライユさんの伝記を読んだことがきっかけで、「私の大切な人が耳や目が悪くなった時には私も役に立ちたいから」と点字や手話に興味を持ち始め、図書館の方に自分で質問して説明を受けたりしています。また、アンネ・フランクさんの伝記を改めて読み返し「なぜ違う人種という理由で人が人の命を奪うの?」「なぜ同じ人間同士なのに世界中で争いが繰り返されてしまうの?」といった話をするようにもなりました。

今までは1人で密かに作っていた小説も、最近ではスコラボのすみれ先生絵本作りのクラスで先生と仲間と一緒に絵本を作る楽しさを知りました。先日は学校の先生不在の教室内でワイさんがうっかりミスをした直後に自分1人に対して集団で怒鳴られ、怖くて泣いていた時も「そうだ、この気持ちを絵本作りで表現しよう」と、トラブルが起きても不思議と冷静に作品作りへと発想を転換させて絵本を作ったりと、興味関心や表現の枠がどんどん広がっているそうです。

その様な中でも、いまだに将来の夢は再生医療だそうで、趙先生にも相談して今のワイさんでも少しずつその夢に向かえるように、まずは家族のDNAの違いを顕微鏡で観察してみる実験についてのアドバイスと貴重な資料をもらい春休みにさっそく実験を開始するそうです。また、再生医療に興味がある理由は病気や事故で大切な家族の生死に関わる辛い選択をしなければならない臓器移植のニュースを見る度に、脳や心臓や様々な臓器の再生医療が当たり前な世の中になれば悲しむ人を減らせると思うからと、自分なりの言葉で真剣に話しているそうです。

ワイさんがスコラボデビュー直後に足立先生から「自分や人を傷つけない、人も自分も大事にしていけるのであればどんなことに興味を持っても良い」と教えてもらえた事で、とても自由になれたそうです。また、スコラボの色々なクラスを受講し好奇心を爆発させる喜びを繰り返し体験する中に、「私にはスコラボの先生という沢山の味方がいるから大丈夫」という安心感が生まれ、気持ちにも余裕が出てきたそうです。

ワイさんは現在、試行錯誤を繰り返しながらなんとか学校へ行っています。「担任の先生が素敵な女性の方で、ワイの特性を受け入れてくださり、トイレに籠ったり保健室から教室に帰ってくると、『ワイさんおかえりー!』と笑顔で迎えてくれ、『○○先生は私を応援してくれる』と話し、『私も○○先生みたいな人になりたい』と行き渋りが減ってきたそうです。 「そういう憧れる先生との出会いは大切だと改めて思いました。相変わらず授業中は辛い時が多いそうですけどね。」とお母様は笑いながら話してくれました。

スコラボに期待すること

最後に、お母様がスコラボに期待することをお伺いしました。
「スコラボではオンラインとチャットでのやり取りがメインですが意思の疎通は学校や塾よりもスムーズに感じます。それは今まで出会ったスコラボの先生方は皆さん子供達や保護者に対して本当に真摯に向き合ってくださるので、『学ぶってこんなに楽しくて豊かな気持ちになれるんだよ』『この学びの先には君の素敵な未来が待ってるよ』『先生はワイさんの成長が楽しみです。ぜひこれからもぜひサポートさせてくださいね』という熱い思いが全面にあふれていて、毎回『良い先生に出会えて幸せだね』と親子で語り合え、気付けば子供だけではなく親にとっても沢山の味方を得られた、この安心感を多くの親御さんにも体験できる事を願っています。」

「子供達が世の中のしがらみや常識から解放され、どんな個性もその子らしくのびのびと好奇心が爆発できるクラスを、これからもどんどん増やしていただきたいですね。あとは、子供達1人ひとりがスコラボの先生のように自分の得意な事を見つけて、どんどん探求したくなるような2回目3回目と続けて学べるクラスが更に増えて欲しいです。 また、ワイのように個性的な子は、集団生活の中で大人の考える常識や普通という壁に阻まれ自分の気持ちを表現でずに我慢していくうちに、勉強や学校が辛くなりがちです。今までの受験や学歴ばかり意識した教育が当たり前だった日本の中で、スコラボは子供達の個性を最大限尊重し、学びたい気持ちをぐんぐん伸ばしてくれるので、我が子の好奇心や可能性を感じながらも何のために勉強させているのかを悩みながら子育てをしている親御さんも実は沢山いると思いますので、もっと多くの家庭にスコラボについての情報が広まって欲しいと、心から願っています。 あとは、娘の中学への進学に関しても経験豊富な先生方に色々とご相談したいです。これからも子供達に未来へつながる希望を見せてくれ優しく背中を押してくださる先生方との出会いを楽しみにしています。」 とお母様はお話してくださいました。

今回、バレ先生のレビューをいただいたことをきっかけにインタビューをさせていただいたワイさんのお母様、本当にありがとうございました。 これからもワイさんの興味を伸ばせるよう、スコラボは応援していきます。

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