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子ども企画旅行が最高だった件

この夏、わが家にはひとつとても楽しみなイベントがあった。
それは、9歳の娘が(ほぼ)全部企画する箱根の旅である。

この家族旅行を子どもが企画するというのは、僕のバイブルでもある三谷宏治さんの著書「お手伝い至上主義」で紹介されていて、ぜひわが家でもやってみたいと思ったのです。

やってみた結果としては、トラブルもたくさんあったけど、めちゃくちゃ子どもにとっても親にとっても学びの多い旅行となりました。

今日は、この子どもが企画する家族旅行のよさをゴリ押ししたいと思います!

▶ 能動的な楽しみを学んで欲しい!

最初に、なぜこれを実践しようと思ったのかについて。

ひと言でまとめるなら「能動的な楽しみを学んで欲しい」ということ。

いまって、受動的な楽しみが日常に溢れています。
YouTubeだって永遠にオススメが流れてくるし、ゲームだって決められたプログラムに沿って遊ぶ遊びです。こうした遊びも楽しくていいのですが、自分で考えないと何もはじまらない、という状態になることってほとんどありません。
空白の中から何かを生み出すって、面白いんですが、ものすごく労力を使うことでもあります。

うちの娘はわりとこの0から楽しみを生み出すのが苦手。

絵が大好きでよく描いているのですが「何描いて欲しい?」としょっちゅう聞いてきます。「好きなもの描けば」と言うと「う〜ん」と悩む。
ゲームや動画、本が手元にないと何をしたらいいかわからない。

だから、0から家族を楽しませる最高の旅行プランを立てて、当日はみんなを子どもだけで案内する! というミッションを与えてみたのです。

とはいえ、娘ひとりだとなかなか進まないし心細いと思い、仲良しの同級生を誘い2家族、子ども2人でプランを進めてもらいました。

その他条件はこちら
・旅行先は「温泉に入りたい」ということで親が箱根をチョイス
・旅館は親がチョイス
・予算はひと家族15,000円(往復交通費、旅館、お土産は含まず)
・初日、箱根湯本駅についてから、翌日帰るまでのプランを子どもたちで立てる

ネットだけで調べるのは、なかなか難しいので「るるぶ」を買って、わくわくと計画。
計画は、お友達と2人でわが家に集まり、一日かけて「あーだこーだ」言いながら練った様子。手帳に行く順番や予算が色々と書き込まれていました。

▶ トラブルは突然に!

いざ当日!
駅につくと外はすでにうだるような暑さ。

12時すぎに到着したので、もうみんなお腹ペコペコです。子どもたちは「湯葉丼を食べるんだ!」と大はしゃぎ。

湯葉丼なんて、渋いチョイスするじゃないか、と大人もワクワク。
ところが、駅を出たらもうどっちに向かえばいいかわかりません。

地図を見ながらどこへ向かうか確認中

旅行の間中、この現在地の確認とお店への道のりは常にネックとなりました。親もヒントは出しつつも、暑い中じっと待ちます。急かさない、焦らせない、親の度量が試されますな。そして、Google先生はいつだって迷える民の味方です。

しばらくして、文明の利器は使わず、地図だけでどうにかたどり着いた湯葉丼のお店。

ところが、1時間以上待つという大混雑です。

▶ お店が大混雑!どうする子どもたち!?


やっと見つけたお目当てのお店。でも、待ち時間は1時間以上。
すでにお腹はペコペコ。待つか、べつの店に行くか。ここは決断どころです。

子どもたちは顔を突き合わせながら悩みまくります。
楽しみにしていた湯葉丼。想定外の待ち時間。るるぶを開きながらあーだこーだと打ち合わせ。大人はその様子に口を出さず、ただ待ちます。

いつもの家族旅行だったら親の決断に従って、不服があればそれに文句を言うだけの子どもたちですが今回は違います。みんなのお腹、楽しみ、そして予算まで自分たちの責任になります。るるぶを見ながら「こっちのお店だったら予算大丈夫そうじゃない?」なんて声も聞こえてくる。

結局、お店の前で15分ほど検討し、べつのお店を見つけて移動することに。

新たに入ったお蕎麦屋さんで「ひと家族の予算は4,600円までだからね!」と宣言www。食べたかった御膳はグッとガマンし、お蕎麦をいただきました! ここら辺、大人が「自分で出すから」などと言って、好き放題頼んだりすると子どもたちに任せている意味がなくなります。子どもに任せるなら親も覚悟を決めて予算内で楽しめるものを見つける努力は必要。

美味しいお蕎麦!
予算を計算する娘さん!

▶ 予想外の豪雨に見舞われる! どうする子どもたち!?

ランチも無事に終え、次はメインの温泉へ!

旅館にも温泉はついていますが、今回は「温泉巡りをしたい」というコンセプトにしたようで、日帰り温泉へ向かいます。
汗だくで道を調べ、確認し、迷いながら向かいます。すると、予想外に突然の豪雨。坂道からは滝のように雨水が流れるほど。

坂の上にある温泉に向かって、(傘を指しながらなのに)ビショビショになりながら歩いて行きます。

「お風呂に入ってる間にやむと良いね」なんて言いながら、温泉を堪能。
でも、お風呂を上がっても一向に雨がやむ気配はありません。それどころか益々激しくなってくる。

このあと予定しているお茶屋さんへ行くのか、それとも今日はもう諦めて旅館にチェックインしてしまうのか、緊急会議のはじまりです。

紆余曲折の話し合いの結果、温泉から駅までのシャトルバス(駅からシャトルバスが出てたんだね!!)で駅まで向かい、旅館も駅までシャトルバスを出してくれるということで、それに乗って旅館まで行ってしまうことに。

と、言うことで旅館に駅までのお迎えをお願いする連絡をしたところ、旅館の方が温泉まで迎えに来てくれることに。嬉しい気遣いに子どもたちも大喜び。

ハプニングもあったけど、人の優しさに助けられる経験もできました。

▶ 責任感が子どもを成長させる

今回の旅行では、子どもたちの旅に対する責任感を終始感じました。
いつもであれば、子どもは親の決めたプランに沿ってただ付いていくだけ。それで「あれがいい、これは嫌」と文句を言う程度です。

でも、予算を与えられ、行く場所も楽しみ方も全部任せられると、旅に対しての責任感が芽生えます。
ささいなことですが、街中にある出店や、アイスの自販機など魅力的な誘惑がたくさんあるのに「アイス食べたい〜」とか「あれ買って欲しい〜」などということも一回もありませんでした。とくに、お風呂上がりのアイスの自販機は魅力的だったろうに、予算を考えて「ここはガマン」とさっさと通り過ぎていたのも印象的でした。

むしろ僕が歩きながら「あれ美味しそうだね〜」とかって言ってると「お茶屋さんまでオヤツはなし」と(いや、別に買いたいとは言ってないんだけどwww)注意されたりもしました。いつもと真逆ですな。

子どもたちにとっても、とてもいい経験になったのではないかと思います。
今後は少しずつ、予算や任せる範囲を広げて任せるのもいいなと。

大人も子どもも楽しくて、学びも多い子ども企画旅行
ぜひお試しあれ!


今日も見に来てくれてありがとうございました。
ぜひまた遊びに来てください!


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三木智有|家事シェア研究家
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