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【映画】名を求めず、利を求めず
小泉尭史監督の映画『雪の花〜ともに在りて〜』を
観てきました。
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江戸時代末期。死に至る病として恐れられていた疱瘡(天然痘)が猛威を振るい、多くの人命を奪っていた。福井藩の町医者で漢方医の笠原良策(松坂桃李)は、患者を救いたくとも何もすることができない自分に無力感を抱いていた。自らを責め、落ち込む良策を、妻の千穂(芳根京子)は明るく励まし続ける。
どうにかして人々を救う方法を見つけようとする良策は、京都の蘭方医・日野鼎哉(役所広司)の教えを請うことに。鼎哉の塾で疱瘡の治療法を探し求めていたある日、異国では種痘(予防接種)という方法があると知るが、そのためには「種痘の苗」を海外から取り寄せる必要があり、幕府の許可も必要。実現は極めて困難だが、絶対に諦めない良策の志はやがて、藩、そして幕府をも巻き込んでいく─。
圧倒されたのは、美しい景色や自然の猛威。
AIやCGで様々な加工ができる現代でも
”本物”にこだわる小泉監督に自然が味方したのか、
ドンピシャな天候を読み取る優秀なスタッフが
いたのか、京都から福井に向かう面々が海沿いの
道を歩くシーンで吹き荒れていた風と荒れた海は
明らかに本物で本当に大変そうで寒そうでした。
大事なワクチン(子ども達の命)を運ぶ吹雪の峠
のシーンは撮っているカメラマンやスタッフも
想像を絶する寒さだっただろうなぁ。
いつの世にも、
・無理だと諦めずに「どうすればできるか」を
考えて行動する人
・新しい物事を受け入れられずに拒絶する人、
・嘘情報を鵜呑みにしてそれを広めてしまう人、
・権力に胡坐をかいて見下す人
はいるんだと改めて感じます。
どんなに技術が進歩しても変わらない。
数年前の未曾有の流行り病は、リアルタイムで
流れ続ける真偽の確認が取れない情報が錯綜して
何を信じればいいのかわからない状況だったな
と思い返しながら…。
それにしても内助の功…最高だ。
奥さん、強すぎ(笑)
主人公の恩師のセリフ
『名を求めず、利を求めず』
名声や儲け話にばかり目を向けた人よりも
優秀なのに庶民の身近にいてくれる人がいるのは
心強いこと。
安心して生活できる場所ってそういうところ。
小泉監督の映画を観ると、いつも故郷を思い出
します。
同じ景色を見たことがあるからかな。
『雪の花』オススメです。
ワルモノが成敗されるシーンは爽快です。
ぜひ映画館でご覧ください。