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素人ランナーの私がアフリカでマラソンに出てみたら…『キリマンジャロマラソン』
マンボ!
タンザニア在住ライターのほりともです(@tmk_255)です。
週末は、アフリカで最高峰のキリマンジャロのふもとで行われる「キリマンジャロマラソン」に出場してきました。
『タンザニアで絶対に成し遂げたいこと』の1つだったキリマンジャロマラソンの完走!アフリカのレースらしい醍醐味があって、忘れられない体験となりました。
マラソン人口の多い日本ですが、さすがにアフリカー日本という距離の遠さから、日本人出場者はかなり少ないマラソンです。でも、これからアフリカがより身近になって、キリマンジャロマラソンを走りにくる日本人ランナーが増えるのではないか、そんなことを妄想しながら、今回はキリマンジャロマラソンってどんな感じ?を昨日走ってきたばかりの素人ランナーの私がご紹介!
キリマンジャロマラソンとは?
キリマンジャロマラソンという世界で有名な山の名前を冠したマラソンは、毎年2月下旬頃に行われるマラソン大会です。
公式サイトを見ると、フルマラソンに950人、ハーフマラソンに6000人が出場できるレースです(5キロレースもあり)。今年で22回目となるこのマラソン、世界50か国以上からランナーが集まります。
私は今回、このフルマラソンに出場しましたが、実際に出てみても、圧倒的にアフリカ人のランナーが多いレースでした。欧米人が20%くらい、アジア人に関しては5%くらいもいただろうか?というくらい、少数でした。
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名前のイメージから、キリマンジャロの山の中を登るコースだと思われがちですが、実は、キリマンジャロの山を見あげながら、タンザニア北部の「モシ」というキリマンジャロのふもとにある町を走るレースです。標高が高め(700-1200メートル)ですが、気候が涼しいので真夏のタンザニアである2月でも暑すぎるということがなく走りやすかったです。 最初の10キロまではずっと上り坂が続くので、ここが踏ん張りどころです。
時間制限が6時間、950人の出場中メダルがもらえるのは850人(最後の100人はメダルなし)など、マラソン素人の私には、少しビビってしまう要素もあり、ドキドキしながらも、この夢だったキリマンジャロに挑みました。
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タンザニアの沿道の応援
標高が高めとのことで息が苦しくなるかなと心配していましたが、結果的にはアフリカらしい自然いっぱいの景色が楽しめるレースでした。広いのどかな農場の中を駆け抜け、大きな葉っぱが太陽を遮ってくれるまるでジャングルのようなエリアを突っ切り、牛や村の人の生活を垣間見ながら、タンザニアの景色を楽しみながら走ることができます。
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マラソンの醍醐味ともいえる沿道の応援は、私が知っているタンザニアらしさにあふれるものでした。コースは山の中にある小さな村、舗装もされていない通りにある町などを駆け抜けていくのですが、子どもたちが大勢、興味深げに沿道でランナーたちを応援してくれます。「がんばれ!!」と大声を出しての応援ではなく、はにかみながら手を振ってくれたり、手を出してランナーとハイタッチしたがったり、笑顔でジーっと興味深げに見つめる子どもたち。ランナーと少しの距離を一緒に走っている子もいたりと、子どもたちの姿がなんとも言えずかわいかったです。
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タンザニアでよくあるのですが、アジア人=中国人と思っている人も多く、日本人に悪気なく(たぶん)「おい、中国人!」と声をかけてくる人が大勢います。レースでも始終「中国人!」「ニーハオ!」といわれることが多く、エネルギーがまだあるレース前半では、いつものように「日本人だよ!」なんて言い返していたのですが、後半は、もうそんな余力もなく、「中国人」の掛け声の中を苦笑しながら走り過ぎていくしかありませんでした。
アフリカのランナーたち
アジア人ランナーは稀で、ほとんどのランナーがアフリカ人の今回のマラソンは、独特の盛り上がりを感じるものでした。朝6時半のスタートから、みんなテンション高く、実際にコースですれ違う、エリートランナーさんの走りをすぐ近くで見られるのも私には貴重な体験でした。足の長さも鍛え方も、走り方のフォームも、あたりまえですが私とは全然違って、かっこいいんです。
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そして、私の少し前をずっと走っていたタンザニア人女性ランナーがまたカッコよかったのです。レースの距離が30キロも越えると、歩くランナーが増えてくるのですが、彼女は安定したゆっくりのペースでひたすら走り続けていました。この彼女に大勢のランナーが声をかけるのです。
「素晴らしい走りですね!がんばって」と、年配であるがゆえにか、あちこちのランナーから声をかけられ応援を受けていました。もうすぐ70歳になると言っていたので、高齢でも力強い走りをしているランナーであることがわかります。アフリカ人の男性が多いこのレースで、年配の女性が走っている姿はとても印象的でした。
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他のマラソンにはあまりない体験だと感じたのは、レース中に感じた日本人同志の強いきずな。あまりにも日本人の参加者が少なすぎて、レースで通り過ぎる顔見知りではない日本人どうしが、「がんばろう!」なんて声をかけあいながら走るのがすごく印象的でした。苦しい後半戦に、他の日本人ランナーから声をかけられて、私も「よし、がんばるぞ!」と気合を入れなおすことができました。
まとめ
レースの制限時間もまだなのに、スタートから4時間ほど経過したら、交通規制が解かれ自動車やバイクが普通にコースを走っていたり、ゴールを示すサインがなくて間違った方向に走ってしまいそうになったり、先にハーフマラソンを終えて帰宅するランナーたちがごった返した通りを逆走しながらゴールまでの数キロを目指さなくてはいけないなど、今までのレースでは体験したことのない混乱もありましたが、アフリカ大陸での初マラソンを完走したことはめちゃくちゃ嬉しいです。
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フルマラソンを走った直後はいつも「きっつかった。フルマラソンは今回で最後にしよう」と思うのですが、数年後にまた懲りずに走っている私。今回も「きつい。マラソンはこのレースで終わりにしよう」と言っていたのですが、忘れた頃に、世界のどこかで、またその国らしい体験をしたいがために、マラソンに出ていそうな気もします。
日本でランニングをしているあなた!ぜひキリマンジャロマラソンもトライしてみてくださいね。
#海外生活
#ランニング記録
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