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あの頃見た夢。

自分の人生で、1番変われたなぁと思う時が高校生の頃です。

なぜかというと、いい友人に恵まれたから。

友人だけでなく、クラスの環境も良く、とにかく毎日が楽しかった事を覚えています。

学校に行く事が毎日楽しくて、ずっとこのまま、この生活が続いたらいいのになぁと思っていました。

当時、4人の友人と仲が良く、よく遊んでいました。

このままみんなで大人になって、結婚して、子どもが生まれて、子どもも私達みたいな仲良しで…

ずっと今みたいにいられたらいいのにね〜って、恥ずかしげもなく言っていた事を覚えています。

嬉しい事に、友人達も「そうなりたいよね〜」って言ってくれました。

私の中では、結構本気な夢でした。

家庭の事情もあり、何になりたい、どこの大学に行きたいなんて夢は、持っていませんでした。

そんな高校生の頃の唯一の夢でした。

一見、普通ですが、難しい夢でした。

大人になれば、環境が変わります。

関わる人間関係が変われば、少しずつ会わなくなっていって、話す内容も変わってきます。

結婚するタイミングも違いました。

先に子どもができた友人とは、なかなか予定も合わなくなりました。

寂しいなぁと思いました。

でも仕方のない事だとも思いました。

これが大人になる事…。


更なる悲劇が襲いました。

高校卒業から10年、友人の1人が亡くなるのです。

とても、とても悲しい出来事でした。

1年くらいは引きずった気がします。

仲が良かった私達は、集まると亡くなった友人の喪失感を感じずにはいられず、徐々に疎遠になっていきました。

それからは、私も仕事が忙しくなり、夢の事も忘れていました。


みんな30代半ば目前になった頃、仕事をバリバリしていた仲の良い友人の1人が結婚する事になりました。

そして、子どももすぐにできました。

ちょうど後を追うように、私も再婚が決まり、

「ともろんも同じ時期に子どもができたらいいな〜そしたら同級生になれるじゃん。」

と言われました。

いやいや、まだでしょう。

そう思っていました。

でもまぁ、私も年齢は年齢だし、早めにほしいなぁと思っていました。


その会話の半年後に、なんと子どもができました。

見事、同級生です。

それだけでも嬉しかったのに、今はご近所さんでよく遊んでいます。

産後の心細い時期に、同級生が近くにいるのは、本当に心強かったです。

子どもを遊ばせている時に、友人が

「高校生の時にさ〜、ともろんたちとみんな同じ時期に結婚して、みんな近くで仲良しでいれたらいいねって言ってたじゃん?私、あれ覚えてて、子ども産むとか不安だったから、あれだけが希望だったんだよね〜だから、同じ時期に子どもが生まれて本当に嬉しいよ〜」

と言いました。

私は思わず

「覚えてたの?忘れてるんだと思ってた。嬉しいよ!」

と言いました。

本当にビックリしました。

何だか心の中がじんわりと暖かくなる感覚でした。

大きい夢ではないけど、小さくても私の大事な夢が一つ叶いました。

娘達が私達と同じように仲良くなってくれますように。


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