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3感=感情、感性、感覚を把握する教育/情感を鍛える

唐突ですが、フランスは文化芸術への国家予算支出が日本の10倍です。
昨年度(2022年度)よりも2023年度は0.1%UPだとしても、お隣の韓国の3分の1でもあります。この日本の文化へ対する予算数字は、特に対フランスと比較すると長らく日本としては非常に残念な数字を維持してしまっている。文化より、教育や産業(製造業)へ重点を置いてきた結果とも言える。アジア圏のシンガポール、香港にも遅れをとり続けている日本。

文化芸術が観光業へも結びつくフランスは、国の主軸な産業でもある理由が大きいしその上、芸術の都パリが世界を見渡しても歴然と煌めく綺羅星として今も存在する。歴史を紐解いてみても、やはりパリ、そしてフランスは農業大国であるが文化芸術立国でもある。


文化庁が2023年度から本省が京都へ移遷した。
京都が日本の古来からの都であると共に文化芸術の都であるということもあって、そして地方の文化や芸術を発掘、再発見という意図もあるのであろうか。確かに、京都はパリと街や文化としての類似性は高いと思う。文化庁だけが東京から本庁を移遷し、それだけ追いやられているという意見もあるが…(『美術手帖』より)


「文化芸術により生み出される様々な価値を文化芸術の継承、発展及び創造に活用することが重要であることに鑑み、文化芸術の固有の意義と価値を尊重しつつ、観光、まちづくり、国際交流、福祉、教育、産業その他の各関連分野における施策との有機的な連携が図られるよう配慮されなければならない。」と文化芸術振興基本法で明記されている。


文化芸術は,人々の創造性をはぐくみ,その表現力を高めるとともに,人々の心のつながりや相互に理解し尊重し合う土壌を提供し,多様性を受け入れることができる心豊かな社会を形成するものであり,世界の平和に寄与するものである

文化芸術は,それ自体が固有の意義と価値を有するとともに,それぞれの国やそれぞれの時代における国民共通のよりどころとして重要な意味を持ち,国際化が進展する中にあって,自己認識の基点となり,文化的な伝統を尊重する心を育てるものである。」(「文化芸術基本法」前文より抜粋)

法律の前文って本当に核心をついているよね。
文化芸術は、(…省略)自己認識の基点となり
ここを読むだけで心揺さぶられ感動する。直球ストレートで迫ってくる感覚。

アートは、他の分野を繋ぐ役割があるのがよく分かる一文でもある。
アートは、自分とは全く関係がないと思っているように見えて実は、ほぼ常に何らかの形で人間の生活には欠かせないのだ。
日常で使っている衣類や理髪、箸茶碗から、スマホから挙げるとキリがない。

これから、ますます個々人の3感情/感情・感性・感覚が必須条件となってくる



必須というか
この3感情を確度高め解像度を自分で高めていくことが必要不可欠になるであろう。タイトルには敢えて「教育」と記した。それほどまでに重要なので。この3感が分からないと困るのは自分、になってくるということ。自分迷子のようになってしまうでしょう。
AIが急速に進化し、VR世界も映画だけの話ではなくなる日が遠くない。2025年には人間と人工知能の臨界点=シンギュラリティが現実化するとも言われる。


人間にしかできないこと=3感(アートで新しい3Kにもなる)/感情・感性・感覚


そんな世界変革の中で

人間は何をすべきか?何ができるのか?その役割や生きる意味とは?と考えると、機械にはできない人間の心の機微つまり感情や感覚、感性、敢えて身体を持っている我々でしかキャッチできないことを表現するしかない、とまでになるのではないか。身体で感じる五感もそうかもしれない。


アートを媒介とした3感のブラッシュアップ引いてはご自身の解像度を高めていく重要なツール、表現媒体であると声を大にして言いたいのです。


話を冒頭に戻ると、日本もアートを基軸として産業を起こしていく時期がようやく本格的に到来しているのではないか?

文化芸術が他の産業の活性化のキーとなるのは確実とも言える。

日本人という繊細で共感性に富む和を大切にする国民性を上手く転換していくという特性にも則しており、親和性に富んでいるのではないか。
2023年度は「国立アートリサーチセンター」も誕生した。トップが、片岡真実さんなら間違い無いでしょう。

国に何かを期待して待つよりも、個々人で先に一歩進めた方が早いでしょう。

個々人でご自身の3感(アートの3K)感情・感覚・感性の確度・解像度を高めること、そしてそれをフックにして表現活動や日常の中に活用していく。
何も絵を描いたりすることだけではなくて、眠っているご自身の得意を掘って活かしてあげること。アートは、そういう意味でも最上のものであり、アートが媒介となって私たちに教えてくれています。これを始めようと思うのも自分次第です。


Art me!  自分をアートする
Art to me! アートを通して自分のことを教えてくれる(3感に気づかせてくれる)

この二つの理念を持つ
ArtoMe(アートミー)の活動が、アートに興味を持っていただいてご自身にとって身近にできるその一助となりますよう!


最後に、興味ある方へ
少し長文ですが、やっぱり「文化芸術振興基本法」の前文が、アートの真髄について書かれている非常に大切なものなので置いておきます。

これ以降も第一章から四章で成されていて、もちろんこれらも大切だけれど前提として。そして、この法施行が割と新しい平成13年制定という。

「文化芸術を創造し,享受し,文化的な環境の中で生きる喜びを見出すことは,人々の変わらない願いである。また,文化芸術は,人々の創造性をはぐくみ,その表現力を高めるとともに,人々の心のつながりや相互に理解し尊重し合う土壌を提供し,多様性を受け入れることができる心豊かな社会を形成するものであり,世界の平和に寄与するものである。更に,文化芸術は,それ自体が固有の意義と価値を有するとともに,それぞれの国やそれぞれの時代における国民共通のよりどころとして重要な意味を持ち,国際化が進展する中にあって,自己認識の基点となり,文化的な伝統を尊重する心を育てるものである。

我々は,このような文化芸術の役割が今後においても変わることなく,心豊かな活力ある社会の形成にとって極めて重要な意義を持ち続けると確信する。

しかるに,現状をみるに,経済的な豊かさの中にありながら,文化芸術がその役割を果たすことができるような基盤の整備及び環境の形成は十分な状態にあるとはいえない。二十一世紀を迎えた今,文化芸術により生み出される様々な価値を生かして,これまで培われてきた伝統的な文化芸術を継承し,発展させるとともに,独創性のある新たな文化芸術の創造を促進することは,我々に課された緊要な課題となっている。このような事態に対処して,我が国の文化芸術の振興を図るためには,文化芸術の礎たる表現の自由の重要性を深く認識し,文化芸術活動を行う者の自主性を尊重することを旨としつつ,文化芸術を国民の身近なものとし,それを尊重し大切にするよう包括的に施策を推進していくことが不可欠である。ここに,文化芸術に関する施策についての基本理念を明らかにしてその方向を示し,文化芸術に関する施策を総合的かつ計画的に推進するため,この法律を制定する。」




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