本を100冊読んだ
先日、今年の目標にしていた「本を100冊読む」を達成しました。
100冊の本を読んで、少しずつ変わっていった私の生活。朝の時間を整えることから始まり、自己探求やマインドフルネス、家族や仕事への向き合い方まで、本のページをめくるたびに新しい発見がありました。知識がただの情報ではなく、日々の行動や考え方を支える力になり、成長の一歩に。
読書がくれた気づきの連続が、私をどんなふうに変えていったのか。その小さな物語をお届けします。
生活と心のゆとりを手に入れたい
「家事をスムーズに回して、栄養たっぷりのご飯たべて、清潔なお部屋で、帰ってきたら息子と遊ぶ。自分の時間も楽しめるようにしたい。休みの日は、外食を楽しみつつ、家族でのんびり過ごしたい。そして、夫にとって、世界で一番安心できる存在でありたい。そして仕事も充実させて、お客様にとって信頼できる販売員でありたい。」
これが、一年前の私が掲げた目標でした。
この目標に向かって歩み始めた私が、最初に手に取ったのが「ミニマリズム」の考え方でした。そこで、ミニマリストの生活を取り入れるためにたくさんの本を読み、考え方や行動を少しずつ自分の生活に組み込み始めました。
本当に大切なものを見極める
ミニマリズムが教えてくれたのは、「本当に必要なものを見極め、大切なものだけを残す」ということでした。何かを得るためには何かを手放すことが必要だと気づかされました。この考え方は、モノだけでなく、行動や習慣にも当てはまるのだ、と。
こうして、少しずつ必要なものだけを選び取る生活を始めました。今では毎日の生活にゆとりが生まれ、心も軽くなっていくのを感じています。
朝のルーティンと自己探究のはじまり
筆子さんの本で知った「モーニングページ」。
書くためには朝早く起きる必要があり、そこから自然に朝型の生活が始まりました。朝の静かな時間にノートに向かううち、「ヨガもやってみたい!」という気持ちが芽生え、朝の時間が自分の心と向き合う貴重な習慣になりました。
2月から5月にかけては、心理学や自己啓発の本を読み漁りました。ちょうどその頃、息子がイヤイヤ期に入り、彼の気持ちが理解できず、毎日ぶつかるばかり。
夫は帰りが遅く、相談もできない日々が続きました。私の中に溜まっていくイライラが抑えられず、つい息子に怒ってしまい、その度に自己嫌悪に陥る毎日でした。そんな時、フィリッパ・ペリー著の『自分の親に読んでほしかった本』や、佐々木正美著の『この子はこの子のままで良いと思える本』に出会いました。
この言葉に、心が軽くなりました。私が余裕を失い、自分の都合を優先していたことに気づき、息子にとって必要なのは「ただ受け入れてほしい」という気持ちなのだと知ったのです。
それ以来、息子の気持ちを尊重するよう心がけ、イライラも次第に減っていきました。
自分の問いかけから始まる変化
一方、仕事では大きなミスが続き、無気力になっていました。「私はいつも失敗ばかり、店長経験者なのにみんな失望しているだろうな」と落ち込み、「もう行きたくない」「仕事したくない」と思う日が続きました。
そんな時、インスタで見かけた『さみしい夜はペンを持て』に興味を持ち、日記をつけ始めました。続けて『日記の魔力』も読み、次の言葉が心に響きました。
この言葉を読んで、少し仕事への考え方が変わりました。「今は楽しくないけれど、なぜ私はこの仕事をしているのだろう?何が私を仕事を続けさせているのだろう?」と、自分に問いかけ、その答えがいつか見つかると信じることにしました。
そんな中で、「自己受容」という言葉にも出会いました。アドラー心理学を学びながら、自分を受け入れるということを少しずつ理解し始め、他人と自分を比べずにいることができるようになりました。
アドラー心理学から学んだ自己受容と他者受容
職場に新しいメンバーが加わり、彼女がキラキラとした熱意で接客に励み、お客様から信頼される様子を見て、自分と比べてしまっていた私。
しかしアドラー心理学を学ぶことで、考え方が変わっていきました。たとえば次のような考え方です。
• 自己決定論:自分の行動は自分で決める
• 目的論:人の行動には必ず目的がある
• 認知論:人はそれぞれ自分の「色眼鏡」を通して世界を見る
• 共同体感覚:他者信頼、自己信頼、そして自分の居場所を感じる所属感が大切
この理解を深めるために、アドラー心理学に関する本を10冊ほど読みました。さらにアドラーが「西洋の心理学」と言われるなら、東洋の「仏教」にあたるブッダの教えも知りたくなり、仏教についても学びました。
この言葉に、私は救われました。自己受容を通じて自分を受け入れると、他者もありのままで受け入れられるようになり、「他者は敵ではなく味方」と感じられるようになったのです。
瞑想、マインドフルネス、そして新しい接客スタイル
さらに、アドラーの「考えないようにして代替案を実行する」という考えから、考えすぎないために瞑想を始めました。瞑想を勉強するために、マインドフルネスの本を読み漁りました。
草薙龍瞬さんの『反応しない練習』で知った、「判断」は「執着」の一種であるという考え方も、私を解放してくれました。
マインドフルネスや瞑想を通して、自分の考え方や執着を手放す練習を続けていく中で、気持ちが軽くなりました。
他者に対して「幸せでありますように」と慈悲の念を抱くことができるようになりました。通勤中にすれ違う人や、お店に来てくださるお客様に「この方の願いが叶いますように」と心を込めることで、自然と接客も楽しめるようになり、積極的な声かけができるようになりました。
仕事と生活における新しい挑戦
読書を重ねるうちに、「もっと知識を深めたい」という思いが生まれました。
勝間和代さんの『ロジカル家事』を参考に、朝の時間を効率化し、出勤前に読書タイムを確保。
さらにInstagramアカウントを使ったスナップ投稿もはじめました。
接客中にお客様から「このお店のスタッフはみんな感じがいいね」と声をかけていただける機会が増えました。監査でも高得点を獲得でき、自分の成長を感じられるようになりました。
9月には、「本を1000冊読むと知識が地図のように頭の中で整理される」という考えを知り、新たな目標として1000冊読書を掲げました。Instagram運用に関する本や西洋哲学の本なども読みました。
ChatGPTを活用しながら、おすすめの本を取り入れたり、生活や仕事に知識を活かす方法を模索し、日々の学びに充実感を感じています。
100冊の本が私に教えてくれたこと
読書を通じて私は、自分の価値観を見直し、日々の生活に大きな変化をもたらすことができました。
本から得た学びは、単なる知識にとどまらず、私の行動や考え方を支える土台になっています。仕事や育児に悩んだとき、私の心を支えてくれたのは、本からの気づきや学びでした。
100冊の本を読み、自己啓発の基礎的な考え方を身につけたことで、日々の行動が変わり、実際の生活に役立つ知恵が増えていきました。そして今、100-300-1000の法則があるように次の目標として「300冊」。最終的には1000冊を掲げ、もっと自分の世界を広げていきたいと思っています。
本が教えてくれる「自分を見つめ直す時間」を大切にしながら、これからも学びを深めていきたいです。
そして、これまでに得た知識や気づきを、読んでくださる皆さんとシェアし、一緒に成長していければと願っています。