「何を言った」より「誰が言ったか」が重要と言うのは本当なのかを考察してみた。
最近よく聞く「何を言ったか」よ「誰が言ったか」が重要と言う言葉に少し違和感を感じました。そこで実際にこの言葉を様々な角度から考察してみたいと思います。
まずは「誰が言ったか」より「何を言ったか」が大事と考えている人の意見を考察してみます。
SNSやブログ等を見てみると両方の意見が出てきますね。
この意見を言っている人は、「誰が言ったか」で判断をするという事は情報提供者の信頼性に依存しているわけで、「何を言ったか」という話自体の信ぴょう性を検証していない、もしくは検証できない能力なので良くないという意見なのだと思います。
言った話自体の内容を精査することを省き、誰が言ったのかという人物評価のみで判断をするならば、人物評価が高い人(例えば大学教授だとか政治家、テレビに出ている人、有名な人、専門家)が言えば例えそれが間違った内容だとしても信用するという事になります。また、逆に言えば人物評価が低い人の言ったことは、例え話した内容が正しいとしても信用しないという事です。
うーん確かに正論ですね。
誰が言ったかという人物の信用性より話自体の信用性を自分自身で判断できる術を身に着けることが大事だという主張なのだと思います。
次に「誰が言ったか」が大事だという人の主張を考察してみます。
実際に生活していると人は何を言ったかより誰が言ったかを重視して生きていることがわかります。
私も経験があります。例えば、社内で幾ら良い企画を上げても何かと理由を付けて却下されるのに、有名なコンサルティング会社の人が来て同じことを言えば、良いアイディアだと採用されることなんてよくあります。
また、現在コンサルとして働いていると、「どうせコンサルのいう事なんて」とコンサルティング会社というだけで聞く耳を持たない人も多くいます。
一方で上手く使えば活かせることも確かです。
ネジメントにおいては、自分が伝えるよりその人が信頼している人に言わせるほうが効果的になるのであえて他の人から言わせる方法もあります。
例えば、褒めるよ言う効果を最大限にしたければ、自分が褒めるより他部署の上司に褒められる方がより嬉しく感じる為、わざとそのような場を作ることもあります。
マーケティングの世界ではより顕著に利用されているかもしれません。
誰がCMに出ているかでその商品の売上が変わるわけですから、商品自体に変化がなくてもCM出演者が変わるだけで良い商品に変わるわけです。
口コミも同様でしょう。誰かが商品やサービスを体験した体験談が効果があるのは、人の意見に左右されるからです。またその口コミが有名ブロガーだの食通で有名な有名人とかインスタグラマーなどの俗にゆうインフルエンサーであればあるほど効果が高くなるのは「何を言ったか」より「誰が言ったか」の方を優先しているからです。
実際に海外の研究では、身近な人の意見の方が知らない人の意見より数倍高い信用度があるという結果があるそうです。
結局人間という生き物は社会でコミュニティーを形成して生活をしている限りおおかれすくなかれ誰が言ったかは重要な要素になっているという事です。
結論
つまり結論としてはどちらが重要かなんてことはさほど重要ではないという事です。
結局「誰が言ったか」という観点が消えてなくなることはなく、程度の差こそあれ「誰が言ったか」は人の認識において重視されるものなのです。
しかしながら、「誰が言ったか」ばかりを重視していては、本当のことが見えてこない場合があります。大学教授でさえ間違えることはあるし、統計データ、アンケートなどの数字でも、取得方法やデータの取り方の方法でどのような結論にもなり得ます。だから「誰」より「何」を重視して「みる目を養う」ことは重要なことだと思います。
結果として自分を高めるためには「何」を重視して考える。他人を考える場合は「誰」を重視して考えるという風にどちらが良いではなく、上手く使いこなせるようになることが一番重要ではないかと思います。