重たい荷物を持つもうひとつの手
私が重たい荷物を持っている時
その荷物は私一人で持っているのではないと思った
そう思った時、
本当にさっきよりも軽くなったような気がしたのだ
私が重たい荷物を両手に抱えて
人知れず細い道を歩く姿を
誰も見ることはない
しかしその姿を
太陽や月や星が見ている
道端に生きる草花や
木々にさえずる鳥たちが見ている
その時
私は一人ではないと感じるのだ
私の人生に抱えるものさえ
いつも誰かが
そのもう片方を持ってくれている
だからこれまで歩いて来れたし
これからも生きていけるのだ