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この夏、私はひとつ夢を叶えてみる。#3

こんにちは。透明愛好家のtomeiです。「透明アイテムを誰かの手元に届けられる日」を夢みている私がこの夏、ひとつ夢を叶えてみるまでの様子を綴っていきます。
[前回の記事は下記より]

今回は、現在製作中のアクセサリーの一つ「雨粒シリーズ」のお話。


雨粒シリーズ

ガラス×シルバー925製 雨粒の指輪&雨粒ピアス/イヤリング

雨粒シリーズはtomeiが普段作っているスイーツをモチーフにした指輪です。実際にモチーフとなったゼリーはこちら。

雨粒のようなゼリー

いつもtomeiは、透明なアイテムや雑貨の他に、自分でお菓子を作ってSNSで発信しているのですが、こんなメッセージをいただく時があります。
「食べるのがもったいないような気持ちになる」
こんな言葉をいただく度に「私も同じ気持ちです。」と感じる日々。それゆえに、長く手元に置けるようなアクセサリーをやっと手掛けられたのは個人的に嬉しかったところです。

雨粒のようなゼリー

色々なスイーツ作品がある中で、雨をテーマに選んだ理由は、雨という存在が私にとっては非常に興味深い存在だったからです。日本には現在400種類以上の雨の呼び方があるといわれています。雨の日は「悪い天気」と言われることもありますが「恵みの雨」という言葉もあるように見方を変えれば良い天気とも言えます。

時に、悲しみの感情を比喩するものとして雨が使われることもあれば、嬉し涙の比喩として雨を用いる時もあり、この表現豊かな雨というものに、私はどうも惹かれてしまったのです。

制作の背景

そんな雨粒シリーズができあがる過程ではいろんな試行錯誤を重ねました。

試作品の様子

複数の色ガラスを細かく砕いて、溶かして形にするという工程を繰り返していました。ガラスの大きさを変えるだけでと雨のイメージとかけ離れてしまうこともあったり…。時にガラスを削ってみて、質感の研究をしてみたり…。しとしとと降り続く日本の雨を想像しながら少しずつイメージに近づけていきました。

試作品の雨粒のパーツたち

そんな風にしてできあがった雨粒パーツたちは個性があります。

上から見た時の様子

色の異なり、小さな気泡やラインも含めてこのガラスの個性が、表現豊かな雨のようです。

横から見た雨粒パーツ

横からみるとこんな感じです。同じものは一つとしてありません。夜な夜なガラスを細かくして、小さな炉で溶解させてできたガラスパーツは愛着が湧いてきます・・。コレクションみたいにひたすら集めたくなるような子たちを作っていきました。

なるべく長くそばに居続けたい

今回、パーツはガラスで、金具はすべてシルバー925素材を使っています。始めは真鍮素材に銀のメッキ加工がされた金具や樹脂などを使うことを考えていました。真鍮製や樹脂にすると、指輪のお値段もかなりお手頃な価格帯でみなさんが手に取りやすいものになるかなとも考えていたのですが、それでも現在、値段が上がり続けているシルバーやガラスの素材に落ち着いたのには理由があります。

銀メッキが剥がれてしまった指輪の写真

それは昔、使っていたアクセサリーの真鍮の指輪の銀のメッキがすぐに剥がれてしまった時に、ちょっぴり悲しかったことを思い出したからです。

作る側の立場に今こうして立ってみた時にやっぱり思うのは、ハンドメイドのアクセサリーは永遠とは言えないにせよ、少しでも、少しでも、長くそばにおいてもらえたらいいなとそう感じたんです。

今、アクセサリーというのはわざわざバーナーや炉を用いなくても、おうちで手軽に作れるものはたくさんあります。シルバーやゴールドを用いなくても、近しい見た目の金具はたくさんあります。「簡単なもので手に入りやすいものだと、すぐにたくさん作れるし、需要もあるかもよ。」そんな風に言ってくれる友人もいました。

台座を研磨をしてマットで繊細な質感を表現

しかし、そんな時に、ちょっぴり難しい道ばかりを選択しました。素材も、加工方法も、たくさんは作ることが難しいものばかりです。その難しさを経ることで、まだ会ったことのないどこかの誰かとtomeiを繋ぐものが少しでも長いものであったらいいなとそう思ったからです。

あくまでもこれは私個人の想いです。もしかしたら、とても遠回りな考え方なのかもしれませんが、この雨粒に込めた雨がどうか、悲し涙ではなく嬉し涙になりますようにと心から願っています。

スマホで撮った未加工の写真(よりリアルなイメージが伝わりますように)
価格帯は¥3800~6000前後で現在調整中です。

そんな透明アクセサリーは7月に京都と大阪で展示と販売を予定しています。また、会場の詳細や他のアクセサリーについても今後、noteやTwitterでお知らせしますのでお楽しみに。

透明愛好家が心を込めて手がける雨粒シリーズ。形や風合い、色味も異なる世界でひとつだけの「寄り添う透明」があなたの元に届くことを願っています。


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