のらねこ、ゲーム作りの最初の1歩を決めたい
先週から、自分自身が全くやったこともない新しいことをする、という挑戦として、新しいビジネス構築というチャレンジをしています。
ただし決まっていることはまだ2つだけ。
僕はこれからゲームを作るのだということ。
そしてそのゲームは、“アイデアを出す能力を鍛える” という内容ってこと。
それ以外は全く、本当に何もかもがノープラン。
何も考えていません。
こんな状態で、僕ははたして次に何をすべきでしょうか――。
いつもお読みいただきありがとうございます。
あるいは初めましての方や、久しぶりの方もとても嬉しいです。
僕は目標管理Webサービス Project Sylphius の開発・運営をしています、TOMCAT HEART の中島です。
面白いことがしたい。面白いものが作りたい。
でも作れない。
自分に何もできないのは、自分が自分だからであって理由なんてないんだ。
いつもそう考えてしまいがちな人に足りないのは、突拍子ない天啓ではありません。
“目標管理スキル” です。
目標が管理できないから、どうしたらいいか分からなくなるのです。
この のらねこに何ができる? では、正しい目標管理のやり方を皆さんとシェアすべく、僕自身が計画して僕自身でやってきた様々なことを、なるだけ面白く書く趣旨となっています。
現在は “のらクリエイターに何が作れる?” シリーズを連載中です。
僕自身も作ったことがない全く新しいモノづくりに、完全に0の状態から挑戦しています。
1. 新規ビジネスを作るうえで最初に考えること
新規ビジネスを作るうえで最初に考えること。
それは、同人活動でのモノづくりのときも、会社で本格的なビジネスを立ち上げるときも、最初にやらなきゃいけないのはいつも同じです。
≪最終目標をたてる≫ こと。
そりゃそうですよね。
ただしこのとき、最終目標を考えるにあたってはコツがあって、
自分がどうなりたいか
お客さんをどうしたいか
の2つがあるってことを意識する必要があります。
それもそう。自分とお客さんはそれぞれ別人だもん。
ザックリでいいので、両方の目標を作ります。
1. 自分の目標
といっても、自分自身の目標は別にいいよね。自分のことだもん。
今回は ≪自分が作ったゲームを20人に売り上げる≫ 。
こんな感じかな?
具体的な数値はあとで調整するとして、暫定で “ゲームを” “20人に” としておきます。
随分低い目標だと思います?
自分のことだから別に自由でいいんですよ。
目標を決めるときのポイントは『目標は高くすればするほど、プロジェクトの難易度も上がる』ということ。
この “目標と難易度の関係” って、実は意識できてない人は多いんです。
たとえばワンピースのルフィ。
本当に生きるか死ぬかのギリギリの戦いを毎回やってますよね。
それというのも、彼は目標が「海賊王におれはなる」だから。
そんなに大きなビッグマウスを広げずとも、「町の人気者になる」くらいで我慢しときゃ、あんなに苦労せずに済んだんです。
尾田栄一郎が大人の都合で苦労させてるわけじゃなく、ルフィは大変な道を自分で選んでるんです。
でしょ?
だから目標はやたら高くしてもダメ。
『自分の身の丈で目指せる上限ギリギリ』くらいまでにしとかないと、人生ただの大ぼら吹きになって終わりです。
高い目標に挑戦するのは、低い目標がクリアできてからでいいんです。
自分の現時点での実力もわきまえず「世界のテッペン取ったらぁ!」とか言ったって、無理なものは無理。
なので、今回の僕の目標は『ゲームを20人に売り上げる』なわけ。
もっとも、この20人の目標だって、個人経営というものを全くやったことがない人の目標としては、かなり高いと思います。
本来であれば商売ってのは、
まずは『最初の1人に売る』ことを目標にし、
次に『最初の1人に売れた理由を分析』して、
さらに分析結果を参考に『売れるサイクルを作る』ってことをします。
そこまでやってようやく『売れるサイクルを20回繰り返す』という目標が意味を持ります。
売れるかどうか分からないものを『20人に売る』って目標は、本来はちょっと無茶です。
まぁ、20人はあくまで、この企画自体の最後の最終目標ってことですね。
暫定目標だし。
皆さんが自身の目標を立てるときも、無茶はしないようご注意ください。
特に人の上に立つ人が目標の立て方が下手だと、人望なんてアッという間に失くすよ?
2. お客さんをどうするかの目標
で次の問題は、『お客さんをどうしたいか』の部分。
日本が不景気大国になって久しい昨今、お客さんは相当な価値のある商品じゃないと、今どき新規ビジネス商材なんて買ってくれません。
ですので、しっかりした計画作りが重要です。
このとき、ビジネスプランの根幹として何を置くか、のことを ≪ドリブン≫ または ≪ファースト≫ といいます。
ドリブンには、リソースドリブン・カスタマードリブンなどの様々な種類があり、それぞれ『最初に何を考えるべきか』が違います。
そして重要なのは、“どの方式でやるのがいいかは人によって決まってる” ってこと。
リソースドリブン(リソースファースト)
「自分達が持ってる資産でできることは何か」を起点にビジネスを起こすカスタマードリブン(カスタマーファースト)
「自分達の顧客が欲しがってるものは何か」を起点にビジネスを起こすデータドリブン(データファースト)
「今流行ってるものは何か」を起点にビジネスを起こすマネーフロードリブン(マネーファースト)
金額を明示して「この額だけ儲かる商売は?」と考えるコミュニティドリブン(コミュニティファースト)
「より多くの人が集まる商売は?」と発想する
この中で、僕はカスタマードリブン(カスタマーファースト)の人間です。
お客さんが欲しがってるものが最初に確定しないと、次に進めません。
僕はそういうタイプなんです。
このタイプの人間は、「お客さんが欲しがってるものは何?」と発想しないと、ちゃんと成立するビジネスを考案できません。
もちろん努力すれば別の方法でもできるようにはなるだろうし、できればコミュニティドリブン型を目指したいとは思ってるんだけど、僕が生きてきた数十年という歴史が、今のところカスタマードリブンの上に成り立ってしまっているんです。
ですから、前回の記事では最初にお客さんを固定したワケ。
皆さんには皆さんのやり方があるでしょうから、ご自身でやるときはどの方法が一番やりやすいと感じるかをじっくり検討することが大事です。
僕の今回の場合、“魅力的なアイデアを出す能力を鍛えたい人” かつ “ゲームが好きな人”。
それが僕のお客さんです。
2. 僕のお客さんはどんな人?
だとすると僕はお客さんを喜ばすために、どうすればいいでしょうか。
というよりも、“お客さんをどんな気持ちにしてさしあげればいいの?”
僕に限らず、世の中の全ての商品は、お客さんを喜ばすために作られます。
これも当たり前ですよね。
でもお客さんを喜ばすっつったって、お客さんが喜んだ瞬間に何を思うかは人それぞれ。
新しい ≪お茶碗≫ を買った人が「美味しかった!」と思うことはないです。
新しい ≪パソコン≫ を買った人が「部屋が綺麗になる!」とは考えません。
「美味しかった!」と思うのは、≪食べ物≫ を買って食べた人です。
お茶碗を買った人が思うのは、「今日の晩飯が楽しみだな!」でしょう。
間違ってもお茶碗は食べません。
そして「部屋が綺麗になるな!」と思うのは ≪掃除道具≫ を買った人。
パソコンを買った人は「データ整理が楽になるな!」と思うのが妥当です。
(もしかすると「これで Apex Legends ができるぜ!」かもですが😏)
どれも あたりまえ体操 ですね。
つまり、お客さんが喜んだ瞬間に “どんな気持ちになるのが正解か” は、商品ごとにだいたい決まってるんです。
このとき、その人が喜んだ瞬間の感情を≪目標パーセプション≫といいます。
商品を作って売るのはお客さんを喜ばすことが目的であって、商品それ自体は手段にすぎません。
ですから、“お客さんをどんな気持ちにすることを目標にするか” を最初に決めるってワケ。
それがカスタマードリブンというものです。
だとすると僕がこれから作るゲームの場合は?
今回のゲームのテーマは『多くの人を惹きつける、魅力的なアイデアを出す能力を鍛える』です。
これを目標パーセプションに昇華させるためには、過去の自分を考えます。過去に自分にそれができたとき、とりわけ圧倒的に巧くいったとき、果たして僕は “何を” 考えたのでしょうか。
つまり、何らかの雑談・話し合い・会議の場などで、「そう、それだよ!」とか「それでいいじゃん!」「なるほど!」と “みんなが全員一斉に” こちらを指さしてくる状況だったとき。
僕自身はどんな気持ちだったでしょうね?
頭の中のピースがピタッと噛み合い、「これは巧くいくな?」「みんなの気持ちがまとまった!」という気持ちになることが多かった気がします。
つまり、そういう気持ちになることが、僕にとって楽しいことなのです。
なので、そういう気持ちになってもらえるゲームを作ることを、今回の目標にします。
それが今回の ≪目標パーセプション≫ です。
このときポイントになるのは、この目標パーセプションはしっかりと細部までこだわって作ること。
なぜなら、目標パーセプションはこれからゲーム作りをしていくにあたっての指針になるから。
目標パーセプションをどこに置くかで、これから作るゲームは全然違うものになります。
「これは巧くいくな?」感を味わえるゲーム
こちらの場合は戦略性を重視したものになるでしょう「みんなの気持ちがまとまった!」感を味わえるゲーム
そしてこちらは協力ゲームとかになるんじゃないかな?
皆さんが自分の商品づくりをするときは各人独自の目標パーセプションがあるわけで、そしてそれは細かい言葉尻に違いがあるだけでも、最終結果に大きな影響を与えます。
3. 今回の目標パーセプションは?
てなわけで、今回のゲームの場合はどうすべきでしょうか。
アイデアをみんなに喜んでもらえたとき、「圧倒的に巧くいった!」と感じたときに僕が思うことが多かった感情はどっち?
「みんなの気持ちがまとまった!」
こっちかな。
そして目標パーセプションは細部にこだわった方がいいので、ゲームにしやすくするためにこうします。
「みんなの気持ちを1つにできた!」
これを今回の目標パーセプションにします。
こういう気持ちになってもらえるゲームを作ることが、今回の最終目標ってことです。
目標
自分が作ったゲームを20人に売り上げる
そのために
「みんなの気持ちを1つにできた!」という気持ちになれる、
魅力的なアイデアを出す能力を鍛えるゲームを作る
大事なことなので目立つところに飾っておくことにしましょう。
てなわけで、今回はここまで。
次回は、ゲームの概要設計をするための方針決めなんかをしていけたらと思います。
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ここまでお読みいただきありがとうございました。
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