きみのお金は誰のため【ベストセラー】お金の奴隷にならないために必要なマインドとは
こんにちは、慶医中退外銀放逐妻くるみ🐿️&1浪明治夫トマト🍅です。
先日、トマホークチャンネルの外銀特集で「きみのお金は誰のため」著者で、ゴールドマンサックスに16年(!)お勤めされていた田内学さんとお話させていただきました。
今回は「きみのお金は誰のため?」をもとに、お金と社会のしくみについて考えてみました。
「お金の奴隷」にならないために
この本は「お金の奴隷にならないために、お金を稼ぎたい」
と思っている方にこそ、読んでもらいたい本です。
実際、くるみ🐿️もそんな風に思ってFIREを目指していたことがあるので耳が痛い言葉です。
「多くの人がお金のために働き、お金に感謝する。年取が高ければえらいと思い、貯金が多ければ幸せやと感じる。生活を支えるのはお金やと勘違いして、いつしかお金の奴隷に成り下がるんや。」(P.18)
という言葉の意味は、
という3つの謎を解き明かしていく中で分かっていくはずです。
お金に縛られるのではなく、お金をあくまでも「道具」として便利に使えるように…3つの謎を詳しく考えていきましょう。
①お金自体には価値がない
正確に言うと、お金は「1人ひとりにとっては価値があるが、社会全体では価値がない」ということ。
例えば、お店のクーポン券は利用するお客さんにとっては価値があるものだが、発行するお店にとっては価値のないただの紙切れですね。
それと同じで、お金自体はただの紙切れ。
世の中に流通するお金が増えたところでインフレになるだけで、社会が豊かになるワケではありません。
お金の成り立ち
そもそもお金は何のためにあるかと言ったら、納税のため。
それまではお米で税金を納めていましたが、地租改正によってお金で税金を納めるようになりました。
納税するためにはお金を稼ぐ必要がある→これによってお金が広まったワケですね。
トマくる家は年間100万円生活を送っているのですが、極論自給自足・物々交換助け合い生活を送れば、最終的には住民税とか税金分だけ稼げば生きていけることになります。
何でみんなお金を稼ぐかって、自分ができないこととか、できるけど面倒なことを他人に丸投げするためです。
お金によって…
そもそもの広まりは納税のためだったお金ですが、社会にとってはイイコトもありました。
皆が共通の価値を感じるお金を介することで、物々交換時代よりも助け合いの幅が広がったのです。
お金=物々交換を仲介するものでしかないので、お金自体が問題を解決してくれるワケでは決してありません。
それが次の謎です。
②お金で解決できる問題はない
「お金だけでは解決できない問題もある」ということではなくて、「どんな問題もお金では解決できない」という意味で使われています。
そこを勘違いするから、「お客様は神様」思想だとか、カスハラが生まれるワケですね。
この本では、
ビールを飲んでいる間にトンカツが冷めたから新しいのを出せ!と難癖をつけるのも、両親がお金を出してくれるおかげで学校や塾に行けると思うのも、根本は同じで、「お金が解決してくれる」と考えているからだ(!)だと言います。
ではお金でなければ何が解決してくれるのか。
と言ったら、お金を受け取ってくれる人がいて、働いてくれる人がいて、そして元になる資源があって…いろんな人と資源のおかげということですね。
お金を払う=問題解決を丸投げしているだけなのに、お金が解決してくれたような気になってしまうのです。
お金を過信すると…
それなのにお金を過信すると、どういうことが起こるでしょうか。
そのいい例がハイパーインフレ。
供給不足で物価高が起きているのに紙幣を増刷して国民にばら撒いても、余計に高騰して奪い合いになるだけです。
生産力はお金では穴埋めできないのですね。
お金≠幸せ
もう一つ、GDP。
これもお金にばかり目がいってしまっているいい例です。
GDPが増えれば、幸せも増える?そんなことはないでしょう。
この本では形見の腕時計の例が登場します。
大切に使っている形見の古い腕時計があったとします。大切なものなのでずっと使い続けたいと思う一方、経済にとってみれば、時計が壊れて新しい時計に買い替えた方がプラスになる??
そんなことをしても幸せは増えませんね。
でも、大量生産大量消費の世の中では、次々と「ムダなもの」が生産されています。「ムダな仕事」=ライスワークがないと今の社会では人々が生活していけないからです。
「ムダな仕事」が減って、それでもみんながパンを分かち合える社会にすることが大事なのです。
そしてそんな社会を作っていくのは私たちひとりひとりなのです。
「ムダなもの」を買う人がいるから「ムダなもの」が生産される。日々の消費も投資ですからね。
そうではなくて、社会をよくしてくれるような会社に投資すること、そしてそういう会社を使って投資される側になることが大切です。
③みんなでお金を貯めても意味がない
老後2,000万円問題などと騒がれていますが、それでは問題は解決しないといいます。なら4,000万円貯めればいいのか?というと、そういう話でもなく。
みんなでお金を貯めても、無意味という意味。
お金が足りないのではなくて、そもそも少子化で生産力が足りなくなるのが問題なのですね。2,000万円貯めたところで、そもそもパンが足りなければ奪い合い=「1億2000万人のイス取りゲーム」になってしまうだけです。
ではどうしたらいいの?って言ったらシンプル。イスを増やせばいいだけです。
そのためには、
・労働者を増やす=少子化を解決する
・生産力を上げる=機械化、AI化
が必要です。
単純ですが、目先に囚われると気づかないこと。
労働に囚われすぎて「子育てはキャリアの邪魔」と思っていてはいけないわけです。長い目線で見たら、みんながキャリアばかりを追い求めて子供を生まない社会になったら、そもそも社会が成り立たなくなってしまいます。
未来に向けて蓄えられるのは
お金を蓄えても、それはお金の奪い合いでしかない。
では代わりに未来に向けて蓄えられるものは?というと、それは社会基盤や生産設備、技術や制度など。
という意味では、経済的格差は大きい現代ですが、暮らしの格差は昔より縮まったのではないでしょうか?インフラが整備されて、みんなスマホを使ってYouTubeなんかも楽しめて、Amazonで買えば全国どこにでも届けてもらえる。
制度の面でも、十分充実した制度がありますよね。
国は少子化を食い止めようと、多子世帯への援助などの政策を進めているわけですが、なんせ使おうという人が少ない…
「社会を作っていくのは私たちひとりひとり」という話がありましたが、私たち夫婦が制度を実際使って、YouTubeなどで発信していくのも、この一助になるかと思うので、今後頑張っていきたいところです!
最後に
大切なのは愛。
昔はお金を払って問題を解決してもらう相手も顔見知りで、助け合っているという実感も大きかったでしょう。
しかし現代社会ではお金を通した助け合いは広まった一方で、お金の向こう側に人がいることは忘れられがちです。「ぼくたち」の範囲が狭くなってしまったわけです。
これは田舎に移住してつくづく実感しましたね。顔馴染みの人から野菜を買って、顔馴染みの人に家の修理や点検もしてもらう。なんだか気持ちがよいです。
そうでなくても、この世のどこかに自分の愛する人がいると思えば、「ぼくたち」の範囲が広がるのではないでしょうか?そして社会全体を広い視野で見れるようになるのではないでしょうか。
人生の選択をお金だけに縛られないために、そして社会全体を広い視野で見れるようになるために、ぜひ「きみのお金は誰のため」をお手にとって見てください。