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コツコツ頑張るだけではなく「戦い方を変える」、ハック思考のすすめ。(『ハック思考』著者 須藤憲司さん)

毎月第2・第4木曜日に開催している、東京ブランディング大学校の定例会。

チカイケ秀夫さん『原体験ドリブン』出版に際し、いま話題の書籍の著者をゲストにお招きし、書籍誕生の裏にある「原体験」を、チカイケさんがライブヒアリングするという企画がスタートしました。

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第2回目のゲストは、今年3月に『ハック思考〜最短最速で世界が変わる方法論〜』を出版した須藤憲司さんです。

リクルートに入社した意外な理由

今年3月に『ハック思考』を出版した須藤さんは、リクルートで数々の賞を獲得し、史上最年少の執行役員として活躍。その後シリコンバレーで「Kaizen Platform」を起業します。「創業2年半で顧客の売り上げを240億増やしたスーパーグロースハッカー」と呼ばれることも。

実績を見れば、誰もが羨むようなキャリアを歩んでいる須藤さん。

きっと主体的にキャリアを設計し、バリバリのビジネスマンを目指していたのだろう…と思いきや、リクルートに入社した理由は意外なものでした。

「リクルートを受けたキッカケは、友達から『向いているよ』と言われたからです(笑)。自分でバシバシ決めるよりも、人がいいよって言ったところに行くタイプなんです。」

さらには「将来は自分だけ の図書館をつくりたい」と語るほどの読書好き。

それも「ビジネス書は嫌い」で、詩や小説、自伝を好んで読んでいると言います。さらに「自分を強く持っているわけではない」と自己分析するなど、「リクルート出身の起業家」という世間のイメージからすると意外な一面が語られます。

子どもの頃から「ハック思考」的な生活だった

そんな須藤さんは、少年時代から「ハック思考」の片鱗を見せていました。

「サッカーをやってたんですけど、足がそんな速くなくて、しかも走るのがめちゃくちゃ嫌いだったんですよね(笑)。

だから『いかに楽をしていいポジションを取るか』に専念していて。全力疾走しなくても、いいポジションにいればいいじゃないですか。とにかく、ポジション取りばかり考えていましたね。」

須藤さんは、ハック思考を「人とは違う規則性や法則を見つけ、それを構成するシステムのスキマに介入する」と定義されています。

要は、頑張り方を変えるということですよね。

「数字×意味」で競争のルールを変える

では、ビジネスにおいては、どのように「ハック思考」を生み出していけばいいのか。

「『1000万』の売り上げと『1億』の売り上げを比較したら、1億の方が凄いじゃないですか。でも、1000万の売り上げを ”全部新規で” つくりました、あるいは30年間誰も取れなかったお客さんから取りました、となると、1億よりも価値があるかもしれませんよね。」

数字だけで戦ってしまえば、実力がある人、リソースを持っている人が勝利するような「ドラゴンボールの世界」だと須藤さんは表現します。それは、戦闘力の強い人だけが勝つ世界です。

しかし、数字に「意味」が掛け算されれば、評価は変わる。そうすることで、競争のルールを変えてしまう。それがハック思考的な戦い方です。

いまは「ちゃんとしよう」という圧力が強すぎる

今回の出版企画が始まった際、担当編集者の箕輪厚介さんから「なんで本を出したいんですか?」と問われたそう。

須藤さんの答えは「コツコツ頑張るだけでは報われない社会になってきたから、みんな『ハック』をしてほしい」ということでした。

「人口が増えている時代は何をやっても豊かになるから、真面目にコツコツやることが一番良い。でも、人口が減っていって、環境の変化も激しくなってきています。過去にやってきたことをコツコツやるのではなくて、変わっていく環境において、仕事のやり方そのものを変えなければならなくなっています。」

真面目に正攻法で努力する人が報われなくなっているという須藤さん。さらに現在の社会をこのように分析します。

「今の世の中って『ちゃんとしよう』という圧力が強すぎるんですよね。『これってありなの?』みたいなものもあるけど、昔は許されていたことがたくさんあったと思います。

人間社会って、白か黒かはっきりと付けられないことがたくさんあります。その隙間をハックしていけばいいんです。

飄々とした語り口で、僕たちの「当たり前」や「思い込み」を次々と覆していった須藤さん。先行きが見えない世の中だからこそ「戦い方」を変えることの大事さを強調していました。

その言葉に、心が少し軽くなったのは、きっと僕だけではないはずです。

(執筆:中村 怜生


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今回のゲスト須藤さんの著書はこちら!


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東京ブランディング大学校

わたしたちは「なぜ」を問い続けて「本質」を見つめ100年後も続く価値を守り続ける存在です。日本初のスタートアップのブランディングに特化したコミュニティ。主宰のチカイケ秀夫が「STARTUP」×「BRANDING」月50回以上のスタートアップの打ち合わせや仮説検証を通して学んだ知見やナレッジを、これから起業を目指す方やブランディングに興味がある方に対して共有しています。全員が先生で、全員が生徒。メンバーがやりたい事の実現をサポートする『プロジェクト』が多数走っています。



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