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アートな読み物

毎週末、アートが楽しくなる読み物を投稿していきます!
ヴェルデさん、かるびさんなど美術ライターも参加していただきました。それぞれの切り口のいろいろな読み…
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#アートな読み物

バヤール『レ・ミゼラブル』物語の核心を視覚化した名挿絵

19世紀フランスのイラストレーター兼画家であるエミール=アントワーヌ・バヤール(1837-1891…

『薄緑(膝丸)』と『髭切(鬼切)』二振りの名刀が見つめた源氏の時代と栄枯

試し切りで罪人の首とともに髭をも切り落とした「髭切」、罪人の膝まで切断した「膝丸」という…

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フェルメール『デルフトの眺望』ゴッホが愛したフェルメールの世界

『デルフトの眺望』は、ヨハネス・フェルメールが1659年~1661年頃に描いた唯一の都市風景画で…

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クリムト『接吻』クリムトが描いた多様な文化と芸術の融合の結晶

グスタフ・クリムトの代表作『接吻』は、1908年にウィーンのクンストシャウ美術展で初めて公開…

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アルテミジア『ホロフェルネスの首を斬るユディト』ユディットの姿に込められた強さと…

ベツリア出身の若きユディトは、美しい装いで敵軍の将軍ホロフェルネスの陣地に潜入し、同盟を…

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リッピ『聖母子と二人の天使』芸術と愛の狭間で揺れる禁断の関係

『聖母子と二人の天使』は、フィリッポ・リッピによるルネサンス期を代表するテンペラ画で、彼…

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モロー『出現』に描かれた幻想と退廃、象徴主義の真髄を探る物語

『出現』は、新約聖書に記された物語に基づく絵画で、王女サロメが継父ヘロデ・アンティパスの誕生日の宴で踊り、その美しさに感動したヘロデが「望むものは何でも与える」と約束する場面に端を発します。サロメは母ヘロディアの助言を受け、洗礼者ヨハネの首を皿に載せて持ってくるよう要求します。ヘロディアはヨハネの批判に深い恨みを抱いており、この機会を利用して彼を排除しようとしました。ヘロデは驚きながらも、宴の出席者の手前、約束を破れずヨハネを処刑し、皿に載せられた首がサロメを通じてヘロディア

モネ『散歩、日傘をさす女性』モネが描いた「日傘の女性」に秘められた愛と切なさ

『散歩、日傘をさす女性』は、クロード・モネが妻カミーユと長男ジャンを愛情深く描いた作品…

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サージェント『マダムX』一枚の絵が作り出したスキャンダルとその後の軌跡

『マダムX』は、ジョン・シンガー・サージェントが1884年に描いた肖像画で、ルイジアナ州出身…

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池田蕉園・輝方『桜舟・紅葉狩図屏風』〜失踪から結婚へ、試練を超えた夫婦の共作

池田蕉園は、明治から大正にかけて活躍した女性日本画家で、美人画を中心に独自の画風を築きま…

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上村松園『焔(ほのお)』〜スランプを乗り越え、美人画の枠を超え内面の闇に迫る感情

気品あふれる作品群の中で、際立って異彩を放つ2枚の絵が存在します。それが『花がたみ』と『…

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クレーが最晩年に描いた『忘れっぽい天使』で伝えたかったものは?

パウル・クレーは、バウハウスを退職後、1931年から1933年までデュッセルドルフの美術学校で教…

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フェルメール『聖プラクセディス』〜フェルメール作品か否か?作品の真作を巡る理由と…

『聖プラクセディス』は、最初はイタリアの画家フェリーチェ・フィケレッリの作品とされていま…

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スタンラン『Tournée du Chat noir』黒猫のポスターで知られるモンマルトルの丘の伝説のキャバレー

「ル・シャ・ノワール(黒猫)」は、ロドルフ・サリが1881年11月にモンマルトルの丘に作ったキャバレーの名前。1896年にテオフィル・アレクサンドル・スタンランが制作した「トゥールネ・デュ・シャノワール」のポスターで特に有名で、数多くの複製が作られています。このポスターは、ベル・エポック時代のパリを象徴する美しいイメージの一つとなり、観光客向けの店舗では多くの商品にそのデザインが使われています。店名の「黒猫」は、エドガー・アラン・ポーの小説「黒猫」に由来しているとも、サリが物