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【企業分析の基礎】IR資料の読み方Part2 2020年2月9日 #ファイナンスラボ

ファイナンスラボ の財務分析勉強会に参加してきました。

本日のゴールは、「仮説検証フロー」です。
Part2のため、初回(そもそもIR資料に何が書いているか)を知りたい方はこちらをご参照ください。

仮説検証のため、仮説は大きく「財務トレンド」「特定の事象」「違和感」から立て、その検証のためにIR資料を確認するような感じです。
それぞれについて見ていきましょう。

そもそもファイナンスラボ とは?

大手町のランダムウォーカーさんが提供する「IRが読めるようになる」ためのコミュニティです。

「#会計クイズ」を出題し、企業の理解を深めるコンテンツです。

財務トレンドは〇〇を見よ

これは、「変化点」ですね。

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任天堂の売上が、2018年に大きく伸びています。
これだけだと、なぜ伸びたかわかりませんが、次の表をみてみましょう。

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Nintendo Switchが発売され、ヒットした結果、売上が大きく伸びているとわかります。

このような「変化点」に、買収や事業売却等が発生すると、財務諸表上にも大きく反映することとなります。

特定の事象の原因を読み解く

最近のニュースで、DeNAが493億円の減損損失を計上し、2020年3月期第3四半期(2019年4月~ 12月)決算(国際会計基準)で501億円の純損失を2月5日に発表しました。
このニュースを正しく理解するために、IR情報を見ていきましょう。

⒈493億円の減損損失を計上 (参考の適時開示はこちら)
なぜこれだけもの「のれん」があるのか、を見ていきましょう。

「のれん」とは、企業を買収・合併の際に、「買収された企業の時価評価純資産」と「買収価額」との差額のこと。
日本基準会計だと均等償却するが、国際会計基準(IFRS)だと減損テストを行い、評価額がマイナスになれば、減損処理を行います。
今回はこの減損に関する処理がポイントになります。

2.ngmoco社(米国)の買収 (参考の適時開示はこちら)
遡ること2010年10月の開示情報にあるngmoco社の買収が物語の始まりです。
2012年度よりIFRSに移行したDeNAには多額ののれんが減損テストで価値の減少を認められなければ、償却されなくなります。

3.ngmoco社の解散 (参考の適時開示はこちら)
2016年10月に米子会社の解散が報告されています。
こちらの中に今回の減損にかかる内容が記載されています。

5.今後の見通し
・・・
 なお、DeNA Global, Inc.等の解散に際し、連結決算(国際会計基準)において、ngmoco, LLC 等 の取得にかかるのれんに関する減損損失は認識しない見通しです。当社では、展開地域を跨いだゲー ム事業全体を単一の資金生成単位としておりますが、現状、当該資金生成単位に含まれる資産簿価に
対して、ゲーム事業全体の見積もり公正価値が帳簿価額を上回っているためであります。
・・・

連結決算上では、ゲーム事業全体として、減損テストを行っていたため、減損処理が行われていない状態になっていました。

→このような事例は他にも、日本郵政社がトール社関連に対し減損したり、東芝がWHを減損したり、のれんの大きくなっている企業では起こることがあります。

※2020年3月期 第3四半期の決算説明会動画は以下のリンクです。

業界内での違和感に気付く

例えば、「飲食店の営業原価率は約30%が一般的」と言われます。
それは、その他運営にかかる場所代、人件費等の販管費もそれなりにかかると考えられるためと思います。

「俺のフレンチ」に始まり、イタリアンや焼肉、おでん等、展開している「俺の」株式会社は、原価率が平均55%超えと謳っており、それでも儲かる仕組み作りをしています。

会社HPで面白いのは、一流で働くシェフのために行っている事業のように見えます。

では、どうやって業界内の違和感に気付けるようになるか、です。
これは、ビジネスモデルの違いを意識して、どんな違いがありそうかを考え、検証していく回数を繰り返すことが重要なのかと、自分は思いました。
次のような分析記事を読んでみて、どんな違いがあるかを考えることも良いと思います。

終わりに

勉強会はいつも「会計×ビジネス×エンタメ」のような楽しい雰囲気で行われます。
会計やビジネスモデルに興味のある方にはぜひオススメのイベントです。
最近は全国各地で開催しているみたいなので、チェックしてみてください。

また、コミュニティに入ることで、ふわっと知っていた概念を、知っている人に出会うことができるきっかけになることもあります。
色んな人の集まるこのコミュニティに参加してみてはいかがでしょうか。

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