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箕輪さんの書籍「死ぬこと以外かすり傷」は、実は普通の若手社員こそが読んだほうが良い本な気がする
箕輪さんの「死ぬこと以外かすり傷」読了。
正直な話として、箕輪さんのことはツイッター上での過激な発言ぐらいの印象しかなくて、ちょっと私が苦手なタイプの人だろうな、と思い込んでいたのですが。
アドテック東京のセッションを聞きに行ったら印象が全く違う人だったので、速攻で著書を買って読んでみました。
本を読んで、個人的な整理としてとても納得できたのは、箕輪さんは「ドラゴンボールに出てくるセルのようだ」と西野さんに言われたというくだり。
セルは敵を飲み込み、その敵の能力を習得し、さらに進化するキャラですが、箕輪さんも著者と本気で向き合って原稿を作り、それが本となって世に出る前に個人の生き方として実践してるそうで。
どんな読者よりも著者のエッセンスを吸収し自分自身をアップデートしているんだとか。
今となっては、ある意味、私が箕輪さんに感じた苦手意識は、堀江さんや見城さんに感じているそれに近い気がします。
箕輪さんは自分が編集を担当した人たちのエッセンスを自分なりに消化し、自分のものにして再現しているわけで。
ある意味、本家よりも普遍的なエッセンスを取り出すことに成功している気すらしてきます。
そういう意味で、実は箕輪さんの本の中身自体は、ある意味普通のサラリーマンが、今の時代をどう生きるべきかの指南書として最適なものと言えると思います。
もちろん、現時点での箕輪さんは明らかにサラリーマンとしては規格外で、サロンビジネスの収入とか考えると誤解もされやすいと思いますが。
この本は、これからの若い世代が、古い世代の謎論理に取り込まれずに、今の世代が手にできるチャンスを全て生かすための指南書と言えると思います。
箕輪さん自身は、いろんなことを中途半端に手を出すことを進めているわけでもなく、会社を飛び出して独立することをベストとしているわけでもなく、サラリーマンであることのメリットも理解し語りつつ、社畜にならずに自分がやりたいことをやり続けるためのリスクと責任の取り方を滔々と語っているんです。
正直、ちょっと意外でした。
多分、象徴的なのがサロンビジネスの位置づけで。
どうしてもサロンビジネスって、サロンの外にいる人間からは、信者ビジネス的な集金装置に見えますが、箕輪さんのサロンは多分逆の価値観で。
お金払ってでも箕輪さんの挑戦に一緒に参加したい人たちが参加してて、その人達に機会を提供するために箕輪さんはサロンをやってるんだろうな、と理解しました。
会費を払うという行為自体が、チャンスが欲しいという意思表示ということなのかなと。
その意思表示をする人に箕輪さんはサロンを通じて機会を提供しているということなのかなと。
これ、機会が欲しくない人からすると、理解不能だと思いますが、不運から機会に恵まれない人からすると、とてもプライスレスなことなんですよね。
そういう意味では、この箕輪さんの本はいわゆる箕輪さん界隈の人が読むよりも、普通の会社に普通に入社した新入社員や若手社員が読むべき本だと思いました。
タイトル的に自分には関係ないと思っちゃう人も多いかもしれませんが、そういう人ほど読んだら気づきが得られる気がします。
会社の中って、どうしても慣性の法則でネットが普及する前の時代の常識が、未だに常識としてのさばっていると思うんですけど。
実はネットとスマホの普及で、1人の社員ができることの可能性って、精神的なリミッターさえ外せばメチャメチャ広がる時代なんですよね。
あまりにネットやスマホが当たり前の世代の人は、逆にそれに気づかず損をしてるケースが多い気がしますが、箕輪さんはそういう人が目を覚ます一つのきっかけになる本じゃないかなと思います。
とくに二十代の方におススメです。
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