80歳超えの発明王の挑戦 ~アクセルとブレーキの踏み間違えを解決:ナルセペダルとの差は?~
最近は、若い発明家の勢いがありましたが、やはりベテランの力も借りて、よりよい街を目指したいですよね!
ブレーキとアクセルの動作を変えるというものですね。
「ブレーキは押す(踏む)」
「アクセルは回転」
通常の、ブレーキとアクセルはどちらも「押す(踏む)」だから、間違いやすいということですね。
このyahooニュースの記事そのものでは、この発明を絶賛しているのですが、yahooニュースといえばヤフコメですよね。
芸能・有名人の誹謗中傷の温床になることも多いですが、こうういう技術的なニュースだと割と面白いコメントが散見されます。
なぞの知識人が出てきて結構、的を射たコメントをしていることがあります。
今回のケースですと、「ナルセペダル」と一緒というコメントが多数、寄せられています。
そこで、ナルセペダルを少し調べてみました。
以下のページが、分かりやすいと思いました。
簡潔に言うと、
「ブレーキは押す(踏む)」
「アクセルは横に押し付ける」
という感じです。
要は、ブレーキとアクセルで力の方向(ベクトル)を変えるというのが「ナルセペダル」の本質になります。
なるほど。
ヤフコメの中に、特許があるから、このナルセペダル方式が使えない、みたいなことが記載されていました。実際に特許があるかまでは、確認しないですが、もし、特許があったとして、このような請求項だと、良い権利だと思います。
このレベルで権利化されたら、今回の和波憲雄さんが発明した円盤型のアクセルと、踏むタイプのブレーキの機構も権利侵害になるでしょう。
しかし、この特許があるからといって、和波憲雄さんが発明した円盤型のアクセルと、踏むタイプのブレーキの機構が新規に特許にならないかといったらそういうことではないです。
第1方向と第2方向(第1方向とは異なる方向)という漠然とした方向に比べて、回転方向と、踏み込み方向の差は、結構あるかなと思います。
例えば、特許の請求項で表現すると、
こういう感じになるかなと思います。
知財部員感覚からすると、ナルセペダルの先行技術文献しかなければ、特許出願を狙うレベルだと思います。この差が特許としていけるだけの差だと自分で理解ができるようになると、特許の可能性が広がります。
※実際に特許(特許7541548)になっていますしね。ちなみに、この特許の請求項を読む前に、請求項例を上記で表現しましたが、大体構成は同じですね。発明の本質の理解が、発明者と同じで安心しました!
なお、商品化に際しては、ナルセペダルの特許を回避できているかしっかり確認する必要があるかなと思います。
特許の取得可能性と、特許の侵害可能性の話は全く別の話になります。
特許を取得できても、侵害している製品は多々あります!
でも、先ず想像することから始めましょう。
何事も世の中に対する漠然とした不満や、もっとこうなったら良いのになぁが、発明の種です。
今回の発明も、「アクセルとブレーキの踏み間違え対策」という、最近、良く交通事故のニュースで聞くネタからきています。皆が、良い発明を出し合えば、きっとよりよい社会になっていくことでしょう。
というところで、今回の特許の話は締めくくろうと思います。
執筆/得地
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