セガ VS メメントモリ ~2024年はゲームの特許が熱い~
任天堂とパルワールドの次は、セガとメメントモリです!
メメントモリを供給しているのは、バンク・オブ・イノベーション(BOI)になります。
この裁判は若干意外ですね。
メメントモリの売上は、月間4億前後なので、金額的に言えば、去年のコナミとウマ娘に比べると特許裁判のうま味の金額は低め(損害賠償請求10億円にはなっていますが)です。
セガ(SEGA)は古参のゲーム業界の大企業ですが、このBOIのような事業規模・知名度の会社も狙っていくんだなという印象ですね。
侵害対象特許は、以下の5件になります。
①日本国特許第5930111号
②日本国特許第6402953号
③日本国特許第6891987号
④日本国特許第7297361号
⑤日本国特許第7411307号
ざっと概要を読むと、対戦の制御、ガチャ、合成に関する特許という感じですね。
所謂、ゲーム業界でいうところの「インゲーム」と呼ばれる遊びの中身の部分ではなく、「アウトゲーム」と呼ばれる汎用的なゲームシステムの部分の機能が狙われた形になります。
王道の部分を狙ったなと思いました。
こういう部分は侵害している新興ゲーム企業は多いと思います。
ソシャゲで一般的によく使われている機能だから、特許なんてないだろうと思うと間違いで、特許がたくさんあります。
単に特許を持っている大企業側が、売上等を見て、うま味が低めの企業は狙わないだけであって、ある一定の売上を超えて目立つ企業は権利行使されます。
ゲーム業界で年間50億行くか行かないレベルのサービスは狙われるレベルということですね。
※売上の累積で100億を超えているかという基準かもしれません。
裁判が多いと特許の大事さが伝わる良いことではありますが、ゲームをプレイしているユーザからするとサービス終了になるのか、料金値上げを遠回しにガチャが渋くなるなどでされるのか冷や冷やものなので、ちゃんと、企業の知財部員は特許を回避して、安定した運営の支援をしましょう!
ということで、引き続き、このセガ VS メメントモリの動向を見ていきましょう。
執筆/得地