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“やってみたい”がやってきた
運動不足だ。
なにか運動する習慣を作った方がいいよね、と思いつつ何もできていない。
こないだ職場の人がリップスティックに乗ってみたと話していた。
スケートボードみたいなのの車輪が2つしかなくてグラグラするやつである。
わたしは名前も知らなかった。
体幹が鍛えられそうとのことだった。
いいかもしれない。
5歳の息子の体づくりにもよさそう。
というか、単純に乗ってみたい。
難しそうだけど、なんか気になる。
そして、しばらく悩んである夜、勢いで注文した。
でっかいAmazonの箱が届いた日、さっそく夫と息子と3人で近所のお寺の駐車場へ行った。
息子も乗ってみたがすぐにいつもの足けりバイクで遊び始めた。
そしてわたしが挑戦したのだが、まず両足を乗せることができない。
夫につかまってなんとか乗る。
終了。
進まない!
どうやって動くのだ?!
今度は夫がやってみた。
最初は乗れなかったが「だんだん思い出した」とか言ってしばらくするとくねくねと進みだした。
サーフィンの練習をする車輪が2つしかないボードに乗ったことがあるらしいのだ。
なんかズルい!!
しかし、それを見ていたわたしも見様見真似でちょこっと進むようになったのだ。
悔しい!!
夫に教えてもらったみたいで悔しい!!
今度は動画を見てイメトレしてこよう。
それから、雨の日が続きなかなか乗りにいけなかった。
そしてやっと晴れた日、仕事が終わって、保育園から帰ってきた息子をお寺に遊びに行こうと誘うと、「ぼく動画見たい」と断られた。
息子を一人、家においていくわけにもいかない。
そして、大人が一人でお寺の駐車場で遊ぶのは恥ずかしいので子どもと遊んでる風を装いたい。
「ママあれ乗りたいんだよね、つきあってくれない?」
玄関に置いてあるリップスティックを指差して、正直に誘ってみた。
「ぼく、ピクミンのゲームする〜!」
息子は部屋の中へ走っていってしまった。
もっと外で体を動かす遊びをしなさい、こんなときだけ都合よく思う。
“やってみたい”という気持ちになることは貴重なことだ。
なので自分のこの“やってみたい”の気持ちにつきあってあげたいのだ。
玄関でこっそり乗り降りの練習だけした。
おわり。