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速習スティービー・ワンダー名盤『インナーヴィジョンズ』リアル70年代洋楽女子話番外編3

母の私の音楽好きが災いしたのか、子供2人がポップスの作曲家と、クラッシック演奏家を目指すようになったのか?…とちょっと後悔?もなくは無いけど。

70年代半ばから音楽が生きることを助けてくれたけど、黒歴史(?)を抜けて、真面目に、洋楽にハマる。笑

やっとスーツケースを注文した。笑
宿と飛行機も。

続くスティービー・ワンダーのアルバム『Innervisions』73年リリース。

グラミー賞の最優秀アルバムと録音賞
良いアルバムです。笑

『Living for the City 』(邦題汚れた街)、『Higher Ground』、
『Jesus Children of America』(邦題神の子供たち)の3曲は、完全に彼1人での多重録音。

が、ビルボードのアルバムチャートのNo.1は取れなかった。
このあたりが、やっぱりアメリカ。
まだ当時のブラックミュージックの評価とかの低さとかが、わかるかも?な感じはしなくもない。笑

1曲目から上がる曲

『Too High』から始まる。
内容はドラッグ?でハイになり過ぎた少女に、もう手遅れか?とか、そんな世界はまやかしとか、色々と伝えてる。
昔は、たくさんのミュージシャンが、ドラッグと酒の併用とかで、命を無くして、才能をムダにしてた。それを見ながら、彼も色々と考えて来たんだろうし。
11歳で、61年から活動してるから、亡くなった人なんかにも、多分知り合いはいるだろうし。有名になる前に、ダメになったり。あくまでも、私の勝手な想像だけど。笑
そんなことは、やめなよ!って強く言うんじゃなく、物語で伝えてるあたりが、スティービー流な感じはするかなぁ。
アップテンポだけど、うるさくはなく、イントロからコーラスとか、シンセ音が入り、ノレる曲。
コーラスの塩梅も好きで。 間奏のハーモニカも、好きな私には嬉しい。このハーモニカも、JAZZの感じがある。
最後もちょっとJAZZっぽい感じになって、スティービー・ワンダーを、ソウルでもR&Bでも括り切れない感じにしてる。
ある意味、色々とフュージョンな曲でもあるかもなぁ…。

『Living for the City 』(邦題汚れた街)。1人多重録音の1曲目。
1人でドラム叩いて、キーボード録音して、ボーカル入れて。
何時間かかったん?ってなる。笑
目もちゃんと見えないのにね。

歌詞が、毎日暮らすのは大変な、特に当時低賃金を強いられた、南部に住む、黒人の一家の物語。
お父さんは、1日14時間働いても、1ドルも貰えない。
お母さんは、床磨きで1ベニーすら、稼げないだろう。
妹は黒人だから、バスに乗れずに徒歩通学。
兄も何とか生きるために、仕事するけど、半端な仕事もなかなか貰えない。有色人種だから。
僕ももNYに出て来たけど、頼まれた仕事をしたら、逮捕された。
そんな、生きるだけで、厳しい毎日を歌にした曲。

そう言う世界に、スティービーが怒ってるのが、歌から伝わってくるような、彼のボーカル。彼のメッセージソングの筆頭に上がる曲。
今、日本でも低賃金で働かせられてる、底辺から上がれないって、嘆いてる人も多いけど、真面目に私が小さかったころも、日本でもまだ厳しい生活レベルの人たちもいたなぁって。曲の彼らよりは、全然恵まれてたけど。
友達の家も、入ったら二畳ぐらいの土間で台所、四畳半が二間だけで、家族4人で住んでたり。
彼女の家には、テレビは小学校高学年まで、なかったって言ってたなぁ。
今は、凄く良い生活をしてる人にばかりに、皆んな目が行きがちだし、見せびらかしてる感じがしなくもない。笑
お金がある、良い仕事があることが、誇らしげ。
昔は、そう言うことは、「はしたない」(もう死語な感じ)って、「品がない」とか言われて、家にテレビがあるとかすらダメって。あくまで、ウチの場合だけど。
色々時代も、変わったかなぁはある。笑

隠れた名曲『Golden Lady』

次は爽やかな、メロウな曲。
『Golden Lady 』。シンプルなピアノで始まる、ちょっとマーヴィン・ゲイの曲を思わせるアレンジ。
ゴールデンレディって、「どんな人?なん」は昔はあった。笑
光輝く女性?笑な感じだけど。
が、後にJAZZマンにも愛されて、カバーがたくさん出た曲でもある。
後のフュージョンを思わせる部分もあって、ブラックが嫌いな人にも、取り付きやすい曲かなぁ。
実はスティービーファンにも、かなり人気がある感じで、私も大好き。笑
流れるようなメロディーだし、怒りの入った曲から、一転した感じで。

多重録音の2曲目は

『Higher Ground』も、1人で多重録音の曲。アレンジも、クラビネットやモーグを多用してて、いかにもスティービー・ワンダーな曲。
多分、スティービーサウンドって言うと、このイメージな人も多いかも?

曲の歌詞のテーマが転生で、今の「転生したら、◯◯だった」のハシリか?な感じだけど。
彼は、転生したら、盲目の天才音楽少年、だったのかも?笑
でも、アルバムリリース直後に、交通事故にあって、脳挫傷で10日昏睡とか。試練はくるよなぁ…な感じで。
この後、まあ普通に生活出来るようになったから、また転生したのか?な感じ。笑
当時は、私は何も知らない、大学生とかだったけど。

名曲『Don't You Worry 'bout a Thing』

この
『Don't You Worry 'bout a Thing』
(邦題くよくよするなよ)
名曲だし、わりと聴いた人も多いかも?率が高い曲だけど、チャートは4位止まり。私は、めちゃくちゃ好きだし、今もわりと聴く曲。笑
ラテンのリズムを入れて、楽しい感じに仕上がってる。イントロのピアノが良いし、全体のリズムが好きかなぁ。
これも、政治的なメッセージが込められてる曲だけど、暗さや攻撃的な感じはしないけど。
歌詞を直訳した感じだと、心配しても仕方ない。僕がいるよ。な感じで、ちょっとキャロル・キングの
『You've Got a Friend』と、歌詞の内容は、似た感じ。
が、まあ困りごとの中味が、白人と黒人な時点で、多分深刻度や、理不尽度はかなり違いそうだから、意味深ではある。
色々な映画やドラマにも使われてるし。
有名なところでは、映画の評価も高い
「世界で一つのプレイブック」とか。 
カバー率も、めちゃくちゃ高くて、色々なバージョンもある曲。まあ、本家が強過ぎるから、カバーも似たタイプになるのは、仕方ない感じ。笑
まあ、だいたいアレンジは、このままが多くて。アル・ジャロウとか、インコグニートのはヒットもしたし。
好きなバージョンは、ラテン色をちょっとだけ強めて、ピアノメインの感じのジョン・レジェンドのカバーかなぁ。
これも映画で観て、知った感じ。ウィル・スミスの「最後の恋のはじめかた」

実は10年以上前に、Tスクエアの伊東たけしさんと、10代のドラマーのライブを、機会があって観た。
ベースの人はハッキリわからなかったけど、かなり上手くて、歌のパートを伊東さんが吹いてて、かなり良かった。
日本でも、まだまだ愛されてて、嬉しかった感じ。
政治色があろうとなかろうと、曲が良ければ、またカバーされたり、音楽は使われる、聴かれるよね〜ってなる。

アルバムの締めはほっこりと

『He's Misstra Know-It』
(邦題いつわり)実はコレも、メッセージソングに上げられてる曲。
シングルに、2度なってる、珍しい曲かも?

ニクソン大統領に、言いたいことだったみたいだけど、当時の私は同じく、何もわかってなかった。笑
ほっこりしてる、場合じゃなかった感じ。
が、曲はバラード系の、ゆったりと静かな曲。曲そのものは、聴きやすいし。
ベースのみ他の人で、他は全部本人。 
内容は、政治がらみでも、静かにスティービーとしては、かなり淡々と、歌ってる。
メッセージって、ある意味怒鳴れば、伝わるってことでもないよなぁって感じる。わかってなかった癖に、笑だけど。

このアルバムは、考えたら、メッセージソングが、何曲も入ってるから、かなり彼の当時の心情は、伝わるアルバム。
本当は、ほぼ全曲推しだけど。
速習だし、曲数は絞ってます。笑

曲のタイトルのセンス

アルバム名が、前がトーキング・ブックで、コレがインナー・ヴィジョンとか。
タイトルの付け方は、かなり上手いかなぁってなる。
ア・ソング・イン・ザ・キー・オブ・ライブも、アルバム名として、秀逸で大好き。
キー・オブ・ライブってね。何だか意味深な感じがした。中学生女子には。
その前に、ソングスが付いてるのも、良きなんだよね〜ってなる。笑
当時は、人生とは?生活とはなんぞや?なんて、1ミリもわかってないし、考えてもいなかったけどね。笑
音楽や曲は、彼の本当に人生の全て?鍵?なことは、何となく伝わるし。中学女子にも。
その中味が、すぐに聴かれなくなってしまうような、チープな曲じゃなく。
スルメのように、味が出てきて、後に続く人にも愛されて、聴き続けられる作品が残せるって、なかなか出来ないことかも?って。
音楽は良くても、やっぱりタイトルが
イエロー・サブマリンは…。
インパクトは大だけど、カッコ良さでは、ちょっと。笑
大好きなんだけど、あのアルバムも。

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