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GUCCIがあって安心?デトロイトの旅15

まだやるのか?デトロイトだけど。笑
この際だから、街を応援したくて、もうちょっとだけ。笑

曲はスモーキー・ロビンソンのミラクルズ『The Tracs Of My Tears』

行ってみて、一番わかったのは、再生のために、色々と試行錯誤を試みているらしいこと。
廃墟になっている場所や、スラム化している場所には行ってないし、デトロイトをわかったとも、考えてないけど。

ちょっと市の歴史

1800年代初めに、デトロイトの大火、火事によって、街を計画都市として作り直し、広いメインストリートなんかが出来た。
が、その後の車産業の発展で、南部から大量の黒人が移住してきた。この過程で、白人居住区と、狭くて劣悪な黒人居住区を分けた。
その後、自動車と第二次大戦中は軍の仕事で、急速にまた人が増えたけど、黒人には低賃金の仕事しか与えられず、黒人居住区はより環境が悪くなった。
戦後、居住区域を分けるのは、違憲と判決が出たけど、一緒に住むのを嫌がった白人達が、郊外へ移動を始め、自動車会社も郊外へ移転。
47年までの20年で、13万人の雇用が無くなり、1967年にデトロイト暴動が起こり、郊外脱出がより加速した。
今のデトロイト市の問題は、こうした人種差別的なことが、根っこにあるようで。
最近では市内の黒人たちも、裕福になった層は、郊外へと移動。ますます市内は空洞化することに。

数字が語るデトロイト

2013年には、デトロイト市は破綻。
負債は、1兆8千億円と巨大。
この時に、美術館の作品を売らないと…って話がでたら、その分は寄付が集まって、売らなくて済んだとか。
近隣を含めると、かなり裕福な層もいるようで、市内と郊外での貧富の差が大きそう。
ちょっと前の市の統計では、子供たちの6割が貧困生活、市民の半分は仕事に必要な読み書きが出来ず、市内の3分の1は空き家で、失業率は18%に。
破綻から5年で、失業率は7%まで回復し、激減し続けた人口も下げ止まり、回復傾向に。オフィスの使用率も9割に戻っている。
が、ピーク時の50年代から、70年後の2020年までに、人口は65%も減少。20年の人口は、約64万人。

24年前のデータだけど

2000年のデータでは、人口は96万人で、うち白人約12%アフリカンアメリカンが、約81%。
貧困線以下の生活は、人口の26%。
年齢の中央値は31歳。老人の1人暮しは、約9%。
収入は、男性:33,381米ドル、女性:26,749米ドル。
女性100に対して、男性約86と、女性が多く、72%の子供は、シングルマザーから生まれている。

デトロイトの男性たち

数字は嘘はつかないけど、男女比率は何故?な感じ。
市内から男が逃げ出したのか?
事件や事故で、亡くなったりした率か高いのか?は、わからないけど。
シングルマザー率の高さは、驚きでしかない。デトロイトだけ、事実婚がめちゃくちゃに多い訳じゃないだろうし、結局きちんと子供の養育をする、マトモな男が少ないってこと?笑
男性のほうが、平均収入が多いのに。
実際に私が遭遇した、店の店員さんとか、空港のカウンターとかも、働いてたのは女性が多かったなぁ。
男性だとコンビニの店員さんとか、メンズの洋服屋さんぐらいで。
1人中東系の男子のウェイターさんはいた。マリオットホテルのレストランの担当の人。ピザ屋さんにも、1人いたか?な感じ。8割以上は女性。
男性がいる場所に行かなかった?はあるかもだけど。
アリーナには、入場のチケット係とか、バックを預けろ!って叫んでた人は、男性だったし、案内係は男性。アリーナは比較的仕事してた男性がいた。
そして改善された可能性は高いけど、読み書きが出来ない人が、半数近くいることには、ビックリで。
今はスマホを使い、店でもタブレットで物を注文する時代。この世の中で読み書きが出来ないことの不利さは、昔より切実かも?
この2点は、貧困から抜け出せない理由にも、なっているかと。
24年前でも、もう21世紀。ウチの子供が小学生になって、読み書きが出来るようになった頃だし。笑
この時代、世界一の先進国のアメリカで、読み書きが出来ない人が、市の半分近くいるなんて、真面目に驚いた。それだけ、貧困層はずっと貧困なまま、現代を生きてきたってことだろうし。 

曲はこの人もデトロイト出身だったのか?のマイク・ポスナー。
ジャスティン・ビーバーとか、マルーン5にも曲を提供してヒットした、ポップス系の人。デトロイトを歌った曲。
『Buried In  Detroit』

新しい雇用の創出

数字上は凄い街だけど、変わらせようとしている試みを、少し紹介してみようかと。
テナントが入らず、空きになってるビルが、かなりある。だから、賃料が安い。
コレを逆手に取って、市なんかがスタートアップ企業の誘致をして、いくつか企業もあるようで。
特に場所はあまり関係がない、IT系とか他のテクノロジー系の会社は、いくつか出来ているようで。
郊外には、アメリカのメーカーも、電気自動車の開発拠点を作り、日本メーカーを含めて産業ロボットの開発拠点なども出来ていて、雇用の拡大に繋がっている様子。

Googleのビルもある

メインの通りの、ウッドワードアベニュー。ダウンタウンから、リトルシーザースアリーナがある通り。
川のほうから歩くと、少し通り沿いにお店や、企業が入っているビルがある。
実は、大きなGoogleのサインが出ている中層のビルも、メイン通りの角から見える場所にある。急いでたから、写真はないけど。笑
で、Googleは市内の他の場所でも、再開発にも協力するようで。
巨大な廃墟として知られている、昔の鉄道の駅、ミシガン中央駅の、再開発プロジェクト。
フォードが主導しているけど、中の施設でやる、プログラミング教育なんかの面を、Googleが担当するらしい。
で、郊外の街ノバイには、自動運転車のGoogleの関連会社の開発拠点を、設けると発表。
自動運転に関する技術を完成するには、やっぱり各種自動車関連会社と、連携する必要があるのが理由のようで。
地元での関係を良好にするためにも、ミシガン中央駅再開発にも、参加するのかも?な感じ。

新興企業のストックX

スニーカーを、株などと同様に資産と考えて、売り手も買い手にも納得のいく、正当な価格で取引きの、マッチングをするサイトを運営するのが、ストックX。基本はIT企業。
偽物を流通させないように、鑑定士が、鑑定していることがウリ。
鑑定場所は、アメリカ国内5ヶ所。
海外にもアイントホーフェン(オランダ)、ロンドン(イギリス)、香港(中国)、ソウル(韓国)、トロント(カナダ)、東京(日本)に。
スニーカーだけでなく、ストリートウェア類のアパレルや、スマホなどの電子機器も扱うようになっている。
8年前に、スタートしたばかりだけど、従業員数は、世界にかなりいる。1000人〜5000人の間?正確な数がイマイチ調べても確定出来ない。笑
最近、日本の原宿にも、商品の確認用に、ショップをオープン。品物の持ち込みが出来る場所は、また別にある。
起業は2016年で、デトロイト。
このウッドワードアベニューにある。また写真撮ってないけど。笑
普通の新しい雰囲気の、ビルだったけど。
この会社が調べたところ、偽物率が1番高かったのは、NIKEの通称パンダってスニーカーだったとか。
メーカーサイドとコラボもしてたり、若者向けの商品を扱うマーケットプレイスとして、主に男性をターゲットにしてるあたりは、良い戦略かも?
が、ストックXで買ったのに、偽物だったって、訴えてる人もいたり。さすがアメリカな感じ。笑
将来的には、メーカーと協働して、偽物がわかるように、商品にICチップを埋め込むとか、先のビジョンもありそうで。
バスケの記事にも書いたように、NBAのハーフタイムに、スニーカーをプレゼントする企画をやったりして、スニーカー好きの多い、若い男性客にアピール。
アリーナのリトルシーザースが、話を持ちかけたのか、ストックXのほうから、地元で貢献したいと、提供したのかは不明だけど。デトロイトって地元にも良いし、会社にもメリットがあるし。
他にも子供向けの、プログラミング教育活動とかもやってるみたいで。

リミックスデトロイト

月曜日〜木曜日までは閉まってたけど、色々気になって、中を覗いてみたりした場所も、この通りにある。

自分の音楽が作れる、
ライトショーもただって書いてある

名前は、リミックスデトロイト。音楽好きなら、気になる施設。
開いてたら、絶対に入ってみたい場所だったんだけど。
ガラス窓には、自由に音楽とライティングを、楽しめる施設って書いてあった。
多分、クラブDJの気分が味わえる感じかなぁ。笑
調べてみたら、一応年齢オールOKみたいで、子供でもやらせてくれる様子。
詳しくは、このサイトに載ってるけど。

ここも、ミシガンにあるテクノロジー企業、BLUE WATERがやってるみたいで。
公的資金が入ってるかは、不明だけど、音楽の楽しさを体感も出来る施設は、子供たちにも良いかも?って。

このブルーウォーターテクノロジーって会社は、AV機器のシステム構築と、それを使ったイベント運営もするようで、デトロイトではないけど、ミシガン州が本社。
モータウン博物館の、オーディオ関係もこの会社がやってるようで。国内で広く仕事をしている様子。

曲は同じ人が作った、マルーン5の
『Sugar』チャート2位のヒット曲。

人はどこに?

本当にダウンタウンの中心部には、人がいない。まあ、歩く文化がないアメリカの地方だから、それもあるんだろうけど。笑
郊外には4つぐらい、ショッピングモールもあり、高級ブランド品も買えるらしいから、皆んな買い物には、そっちを利用している感じ。
見かけた人を、覚えてられるぐらい、とにかく少ない。笑
市内の人は、いったいどこに住んでるのか?ってなるけど。
おそらく川沿いの西側とか、シーザースアリーナより北で、郊外との境い目の8マイルロードまでの地域に、住んでいると推測されて。

デトロイトオリジナルショップ

で、このウッドワードアベニューには、少し店舗もある。
オシャレな感じの、ワインショップがあったり、男性用のアパレルを売るお店も。

店の真ん中に車。ディスプレイ代わりにある

店の雰囲気もちょっと、入りにくそうな、こだわりがある人が買う店の雰囲気。普通の服もあったけど。お値段は、まあまあする感じだった。
市内の平均収入で、買える価格帯ではない感じ。おそらく観光客やビジネスで来た人、何ならライブで来たロッカーとかが、ターゲットか?な感じ。笑
で、車の街を意識してるのか、インテリアとして、店内にドーンと車が展示されていて、なかなかカッコ良かった。実際に動くのかは、知らんけど。笑

このロゴはどこのか、私にはわからない。笑

このお店の名前なのか、ちょっと店が並んでたあたりには、壁にこんなロゴも書いてあった。

落書きとかじゃない。
ちゃんとしたビルの入り口の脇に書いてあった

H &Mは何故か高級店風

さっきのメンズの服の、向かいあたりにあるのが、世界で見かけるH &M。
昔、日本を出る前にカバンや服を買ってから行ってみたら、パリにもあって、なるほど〜って。笑
H &Mはファストファッションの代名詞になってるけど、見た感じだと国によって、商品も違うだろうけど、お値段も多少違うように感じた。
私が行った経験のある日本の3店舗は、値段は基本的に同じだけど、地方のほうが、値下げの時期が早くて、値引き幅も大きめ。
で、パリでは他の普通のアパレルショップも、全体的に高めだから、H &Mも日本より高かった印象。
ユニクロのヒートテックなんかも、日本よりかなり高い値段で売られていて。2割以上高かった感覚。
で、デトロイトは収入の平均が低めなのに、H &Mは、日本より高めのお値段になっていて。
実は、パジャマ用の長袖Tシャツを、入れたはずが、何故か半袖を入れていて、仕方ないから、前日はヒートテックを着て寝た。笑
が、やっぱり、ゆったりしたTシャツが欲しくなり、あって良かったH &M!ってなって、店に入った。
アメリカでの立ち位置が、どんな感じかは知らないけど、まず店構えや内装もチープ感なく、高級感がある作り。ここはH &Mなのか?って。10代、20代が気軽に入れる雰囲気じゃない。笑
メインストリートには、まあまあ良い感じの店を揃えたい、街の思惑もあるのかも?だけど。
店内が、まるでブランドの高級店のように、広いけど品数は少なく、服が詰め込まれている感じがゼロ。
日本だと、あそこは通路が狭いぐらい、ハンガーラックがあって、ラックの中も服が目一杯詰め込んである感じ。
が、デトロイトの店は、通路は3人ぐらい並んで歩いて余裕なぐらい広い。ハンガー同士は、ちゃんと隙間があって。
人が来ないから、ヒマな店員さんが、頭の中で鳴ってたか?の音楽のリズムにノリながら、ハンガーを一つずつ等間隔にしてた。笑
さすが!リズムが身体に染み込んでる?って感じの、ブラック男子だったけど。
普段の生活の中に、リズムがあって身体が動くのか?笑
もちろんお客さんは、私たち以外には、誰もいない。広〜い空間に店員さんたち2、3人だけ。
買うつもり満々で入ったけど、円安考えなくても、ちょっと値段が高めな上に、ピチピチ系のしかなくて、店の中を探し回った。
やっと、まあまあ思ってる感じのがあったから、値札を見たら長袖Tシャツが、29、9💲。
至って定番の、綿の長袖。たまたまストライプにしたけど、無地も値段は同じ。
日本の感覚だと、安くなってたら、1000円ぐらい。定価でも1900円ぐらいの品物。 
それが円に換算したら、4500円?って。私史上、H &Mで買った一番高い服かも?
その夜のバスケの試合では、チケット購入者1人に付き1枚、半袖だけどピストンズのだけど、普段外に着て行けそうな、オシャレなTシャツがただで貰えたのに。笑
コーヒーの40💲を置いとくと、今回の旅で、一番高い額の買い物だった。笑
そして、道を渡ってメインストリートの1本横の通りの角に、見慣れたブランド名が。

このビルの一階にあった

GUCCIを発見した驚き

そこにあったのは、なんとグッチで。
ビルの一階全部がグッチ。
まあまあの広さ。
写真が悪くて、イマイチわからないけど、角に建ってるから、2面は全部ガラス貼りで、中もまあまあ見える。
場所は、H &Mのほうが、良いか?ぐらいの立地。

もしかして、クッチとかの偽物かと思って、帰ってから本当にグッチか調べた。笑

観光客向けだとしたら、ちょっとわかりにくいし。郊外の富裕層がグッチのためだけに、ダウンタウンにわざわざ来るのか?イマイチターゲットが、わからない感じなんだけど。
が、グッチが店を構えてるだけで、何だか安心感。笑
日本に出してる店も、基本治安が悪い、盗難の心配が、あるような場所じゃないし。
ガラスを割られて、盗まれたりしない前提で出してるのか?って考えると、ダウンタウンの再生のシンボルは、レンセンことルネッサンスセンターじゃなく、グッチなのかも?って。笑

中の品物も見えてる状態

野球選手のマエケンが、どこに住んでるのか、ちょっと気になるけど。
グッチがあるなら、そら安心だろうし、このあたりから、コメリカパークに行くなら、自転車は最強、最適。笑

で、今紹介したあたりのお店は、どうやら不動産屋さんが、テナントとして入れたか、購入に関係したのか、関わりがある様子。
その不動産屋さんの、サイトには皆んなまとめて載ってて。
ダウンタウンで、店を探すなら、なかなか便利な感じ。

市がやらなくて、地元の不動産会社が、街のお店の紹介してるってのが、面白くはある。笑
Googleはあっても、Googleマップに載ってる店が、既になかったりしたから。デトロイトは。笑

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