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母から受け継ぐ料理の味

先日、実家の母からダンボールにあふれるくらいのじゃがいもが届いた。

関東の田舎に住む両親が、自分家の畑で育てたじゃがいも。

祖母から受け継いだ畑で、自分たちで食べる分とときどき私たち兄弟や親戚やご近所さんにお裾分けする分の野菜を作っている。

そんな実家の畑で採れたじゃがいもが届いた。
男爵いもと、きたあかりという品種らしい。

左が男爵、右がきたあかり 半分まで食べた

これはありがてー!
大地のめぐみ!
と、ほくほく食べて減ってしまったが、当初はダンボールぎっちりに入っていた。

「届いたよ」と母にLINE電話をして、
”簡単でおいしいじゃがいもの食べ方を教えてくれ”と聞いてみた。

ひとつ返事で「いいのあるよ!」と母。

「じゃがいも、ちょっとレンジでふかしたらね、食べやすい大きさに切ってね、あと・・・、
作り方写真で撮って送るよ」

作り方を書いた紙があるらしく、写真に撮ってLINEしてくれるらしい。

よかった!
私もすぐには覚えられないし、ありがとうと言って電話を切った。


専業主婦で私たち姉弟3人と両親、祖父母と同居でメンバー7人の家族のご飯を毎日作ってきた母。

地元の婦人会で料理を習っては、家族の食卓を色どわせていた母。

自宅の畑でたまに変わった野菜も育てるのが楽しみな母。

これまで家族をささえてきた得意料理のレシピなのか、はたまたおばあちゃんから受け継いだ歴史のあるレシピなのか。


母からのLINEが鳴る。

添付されている画像を見て衝撃を受けた。

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クックパッドである!!!

おばあちゃんから代々伝わるレシピじゃなかったっっ!!!


うちの母こういうところあるわ。

以前母と話していたときに、私が料理が上手くならないとぼやいた事がある。

作り方を見ればそれなりに作れる。
だけど冷蔵庫に余った食材でとか、定番メニューのアレンジとか、思いつきでパッと作る事が苦手だとぼやいた。

そんなときに母が「私も今でも大さじ、小さじ計ってる」と言っていた。

確かに。
母が料理をするところを思い返してみると、きちんと調味料の分量を計っている姿を思い出す。

もう70才近くになる母も今でもそうなんだ。

なんだ、すごくほっとした。

母も同じだった。

クックパッドがない時代から、母は料理本を見ながら、調味料を計って私たちに料理を作ってくれていた。

いいんだ、それで。

アレンジできないと悩まなくても、別に悩む必要はないんだ。

何気なく肩の力を抜けさせてくれて、ふいに子どもの頃の母の姿を思い出すことができて微笑ましくなった、あのぼやきの事を思い出した。

あとどのくらい、母から料理を教わることができるかな。

転勤して実家から遠く離れてしまって、なかなか会えないのがもどかしくなる。

あとどのくらい、母と何気ない話ができるかな。

クックパッドお母さんから教わった料理作ったよ、美味しくできた。

そんな普通の会話、また沢山したいな。

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