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小学校中学年、『流れ星におねがい』でブッククラブのはじまり。ひとまずのメモ。
6年ぶりに、3,4年生でブッククラブをはじめるということで、まず第一に自分用のメモとして。あわよくばどこかの誰かのためにもなればと思って、記録を残していこうと思う。授業で使ったスライド、ノートの一部抜粋、授業後の所感、参考にしたものなどをつらつらと。
課題図書『流れ星におねがい』(作:森絵都,画:武田美穂,2002,童心社)
小学四年生の桃子は運動がにがてなのに運動会のリレーの選手に選ばれてしまいました。困ってしょんぼりしている桃子を用務員の仙さんが力づけてくれました。そして仙さんの流れ星に祈ってくれました…。95年刊の再刊。
小学校ブッククラブ実践の定番の一冊。3,4年生27人のグループをAとBの2つ受け持っているのだが、今回は初めてのブッククラブということもあり、みんなで同じを使いたかった。この本が、唯一、27冊集められそうだということと、僕も何度も読んでいて、多くの子たちに合いそうな感じもしていて課題図書はこれに決まり。難しい本にチャレンジというよりは、みんなで楽しく話し合えそうな題材であるということがはじまりにピッタリだと思う。
初回に使ったスライド(情報量が多すぎたと反省)
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ノートより一部抜粋
「表紙・題名からの予想」
Aチーム
・仙さんは、家族?先生?知り合い?でも「さん」づけしてるってことは、家族ではないはず。先生なら、ちゃんと“仙先生”って呼ぶはずだから、先生ではないはず。ってことは知り合い?まだわかんない。
・背景が流れ星。たぶん女の子は何か願い事があって、その願いをかなえるようなお話だと思う。自分で達成するのか?さらに思ったことは、「協力的ではない」と書いてあるから、いじめられている?
・桃子は、西川さんをあんまり好きじゃないかも。
・リレーで活やくできるみたいなお願いをする。
・あらためて、この本は、友情、信頼がテーマだと思う。3人で話がもりあがって「仙さんに何か起こってみんなで助けるかも」と話がはずんで楽しかった。
・桃子が大好きな仙さんに励まされて、走るのが苦手なのに走るのにチャレンジする話じゃない?
・仙さんは、流れ星におねがいするのに関わっていると思う。
・裏表紙には、走るのが苦手なのにリレーの選手にされてしまったと書いてあったから、流れ星にリレーの選手の交代をお願いする。
Bチーム
・足をはやくしたいから、流れ星にお願いをする(リレーで)。
・リレーの選手にされてしまったけど、人に話を聞いてもらって、励まされ、挑戦がはじまる。
・この本のテーマは、「挑戦」とか「勇気」じゃない?
・リレーが中止になると思う。桃子をはげましてきたのは、おじいちゃん。
・なんかリレーの話って書いてあったから、挑戦することがこの本のテーマかな。だから、たぶん「リレー選手になれますように」と願いごとをする話かなー。
・桃子ちゃんは、走るのがすごく苦手って書いてあったのと、あと、リレー選手に選ばれちゃったから、走るのが上手くなりますようにってお願いをするお話だと予想する。
・流れ星見つけて、リレーが勝てるように願っている?だから、ほんとにその「ねがい」がかなうのかな?テーマは、自分を信じる?かな?
・この本のテーマは努力?
・題名からみて、流れ星にお願いするーっていう感じだと思うけど、感動して、お願いが失敗すると思うな〜。
・仙さんがふしぎな人で流れ星の神様。仙人の仙だし、ふしぎな人だと思う。仙さんにアドバイスをくれて、桃子は流れ星にお願いする。そして、桃子は、リレーで成功するが、その後、仙さんはさってしまう。・・・じゃないかな?
・テーマは、「やればできる」。
・この本のテーマは、「おねがい」。
「グループの話し合い、どうだった?」
Aチーム
・みんな同じ予想だったけど、サナ(仮名)だけくわしくやっていた。
・話し合いってけっこうむずかしいんだなーとあらためて思う。
・結構、盛り上がって楽しかった。
Bチーム
・今日の点数は99点!!なぜかというと、はじめてのブッククラブで、ドキドキだったけど、すごく楽しかった。次は、どーゆー感じになるかな?
・うまくできたと思う。でも、少し聞いていないところもあったかも・・・
・今日の点数は、99点。もっとみんなで予想をしようかな〜と、終わってから思った。
「桃子はどんな人?」
Aチーム
・勝ち負けに興味がない。
・運動会なんて全然興味がない
・運動が苦手だから、運動会の選手になった方がいいと思う!
サッカーボールのためにがんばってもらいたい。
・自分の考えをしっかり持っている強い子だと思う。でも、押しに弱い!!
・運動会をにくんでいる。
・運動会は、運動神経がいい子のためにあるんだと思っている。
Bチーム
・体育係。走るのが苦手。
・ももこは、運動会なんてどうでもいいと思っている。能力は、寝る。
・桃子は、運動神経がまりよくない。けれど、体育係だから選ばれてしまう。
「他の登場人物は?」
Aチーム
・たぶん、西川さんに何か起こりそう。
・ウルフは走るのがとくい。西川さんも足がはやい。せんさんはじいさん。
・桃子、ウルフ、けいたろう、西川さん、仙さん。がんばれ〜
Bチーム
・圭太郎・・・体育係。西川・・・女子1はしるのがはやい。ウルフ・・・いちばん足はやい。先生・・・?校長・・・?
・桃子、ウルフ、校長先生、山崎、中村、岡本、杉山、西川さん、圭太郎。
・圭太郎、仙、桃子、西川、校長先生が主な人物。何か起こりそう。
「リレー選手が決まるまでのことはどう思う?」
Aチーム
・みんなめんどくさいからって、もも子におしつけるのがひどい!
・うちだったら、にげるか、スタッフにいうか、お母さんに言って休む!
・自分だったら、運動神経のいいひとがリレーの選手になればいいと思う。
・桃子がいやだといえばいいじゃん。
・僕だったら休む。
・体育係だからって、リレーの選手にするなんてひどい。桃子は、11秒台なのにひどすぎると思う。
・次々にタイムがはやい人からリレーの選手にならないか聞かれていくなかで、みんなことわるばかり。そして、体育係の桃子と圭太郎が選ばれた。あとの二人は、ウルフと西川さん。
Bチーム
・悪いと思う。ウソついていそうな子がいたから。
・わたしだったら、がんばって練習する。でも、体育係だからってみんなが桃子に「そーだそーだ」っていうのがかわいそう?でも「がんばれ」とか言ってくれてるクラスメイトがにくめない・・・。
・桃子ちゃんがリレー選手になるのは、がんばれるから、一つの挑戦になるからいいと思う。
・桃子がかわいそう。自分だったら、いやっていう。
・泣けばいいと思う。
・おそいのに、かわいそう!
・桃子に押しつけるのはダメだと思う!
授業後の所感
まずまずな滑り出し
走り出しは、概ねいい感じ。ちらっと覗きに来てくれた校長の岩瀬ゴリさんも、「いい感じだね〜」と。ある子は、「楽しい企画ありがと!」と。授業というより、企画なのね(笑)。表紙で予想するだけでも、楽しくワイワイおしゃべりが盛り上がる感じは、ここまでの関係性や対話の積み重ねの上にあるなと思う。ちょいと気になる関係性もちらほらあるが(まあどこもそう)、冷え切ったようなグループもなく、まずまずな滑り出し。
構成的にやってみる
風越では、というか僕の授業でも珍しく(誰よりも非構成にやってきた自負はある笑)、グループのメンバーを僕が決めて座席も指定した。しばらく授業に参加するのが難しかった人がはじめから最後まで参加するだけでなく、読んで話し合うこともできたのは、ほっとしたところ。構成的にやると合わない人は剥がれていってしまうようなイメージを持ちがちだが、むしろ、構成的だからグッと入り込めるということもある。いろいろやってみなきゃね。全体の流れも構成的につくってみたけど、ついつい情報量が多くなっちゃうのはすぐに修正が必要だな。シャープに、シンプルに。
僕の願い
本を真ん中に置いて、より学び合えるコミュニティになっていくと嬉しい。その前提には、まず、話し合いが楽しくないとね。ギャングな10歳だからこそ、いつもの関係性を超えて、「お、このメンバーでも意外とおしゃべり楽しいな」的な感じになると嬉しい。ブッククラブが終われば、半分はしばしお別れだけど、だからこそいい締めくくりになればいいな。また別なコミュニティに行った先でも期待を持てたら。本そのものはやはり魅力的なので、子どもたちは楽しく読みはじめられたみたいでよかった。
はじめるにあたって参考にした書籍や記事
こちら、増補版が出てたのね。知らなかった。
ゴリさん、こういうのを丁寧に残しているの、ほんとえらいと思う。こちらのページ下にある書籍も参考になります。
ゴリさんが10年前に使っていたワークシート。なんやかんや、これを一番参考にさせてもらっているかも。
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「きょういく」と「はたらく」をぼんやり考える
30代になったばかりのぼく、「とっくん」こと片岡利允が、「きょういく」と「はたらく」にまつわる、日々の気づきや関心ごとについて綴っていく雑…
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