『古事記ディサイファード』第一巻012【Level 2】大和三山
【Level 2】大和三山
■二点間の最短距離は直線である。
アルキメデス
■山脈では、最短距離は山頂から山頂へと到る。
ニーチェ
『ツァラトゥストラはかく語りき』
-読む事と書くこと -より
【ミッション3】まほろば
奈良の大和三山、つまり天香久山、耳成山、畝傍山の三つの山の配置にどのような幾何学的特徴が見い出せるだろうか? 解る範囲で簡単に図解せよ。
これから一つひとつ段階を踏んで壮大な謎の世界へと踏み入って行く。足許の小さな謎から順に踏み固めるように解決していけばやがて壮大な謎の山頂にも確実にたどり着ける。
早速まずはローカルなエリアでのよく知られた謎から取り組んでいくことにしよう。
同様な謎は様々な他の都市においても存在するのだが、ここでは昔からよく知られた典型的なエリアとして奈良を例として考えてみることにする。
読者諸氏の中には回答をすでによくご存じの方も多いと思われるが、奈良の大和三山の謎についてひとつ練習問題を出してみよう。
奈良盆地の中央付近には大和三山と呼ばれる三つの小さな山がある。すなわち天香久山、耳成山、畝傍山である。さらにその近傍北東には三輪山という有名な霊山がある。三輪山をご神体として祭る三輪神社も有名である。
これら四つの山の山頂座標の配置に見られる幾何学的な特徴とは何だろうか。■
【解答3】
既にご存じの方も多いと思うが、耳成山、天香久山、畝傍山は二等辺三角形を構成し、その垂直二等分線は三輪山山頂を貫く……と言われてきた。
即ち三輪山、耳成山、畝傍山ももう一つの二等辺三角形を構成していると。
ところが、検証してみればすぐに解ることだがこれはかなり出鱈目である。二等辺三角形であることは否定できないが、実際には三輪山山頂と畝傍山を結ぶ線は二等辺三角形の垂直二等分線と全く一致していない。
実際は垂直二等分線が貫くのは三輪山より北東側にある白山である。
三輪山が垂直二等分線上にあると思いたい気持ちは解るがあまりにもずれすぎていて許容しがたい精度である。
【ミッション4】
実はかくも有名な大和三山に関してまだ誰も指摘して来なかった重大なことがまだ隠されている。古事記の暗号を解かなければ見えてこない事柄もあるのだ。この図形に関してだれも指摘してこなかった事実とはなんだろうか?
【解答4】
大和三山が構成する二等辺三角形の底角は66度である。
実は垂直二等分線よりもこちらの方が非常に重要な意味を持っている。
筆者は1999年の春、現地に取材旅行した折に畝傍山を登り始めたまさにそのときに突然直感してハッとした。帰宅してから検証してみれば全くその通り、66度なのだった。実はこれは偶然ではなく古事記の暗号と整合した意味がある。
そう、古事記の暗号とはどうやら巨大図形に関するもののようであると読者諸氏はここでお気づきになられただろう。漠然と暗号を解けと言われても途方に暮れるかも知れないが、このように方向性が絞られればかなり光明が見えてくるのではないだろうか。
【宿題】
実は大和三山に関して更に未だ誰も気づいていない事実がある。
さて、それはなんだろうか?
そして、底角66とは何を意味しているのだろうか?
※この解答は Level 11 で明らかにされるだろう。これが解ると大和三山の二等辺三角形配置が偶然ではないことがほぼ立証される。
(つづく)
※ 最初から順を追って読まないと内容が理解できないと思います。途中から入られた方は『古事記デイサイファード』第一巻001からお読みいただくことをお薦めいたします。
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