PEKOの減薬物語 Vol.15 2022.6.5

2022年6月5日 20:42

睡眠薬を一気に抜いたほうがいいというアドバイスを信じて

心療内科の医師から「サイレース半錠くらい死ぬまで飲みなさい」と言われた私はめまいクリニックの医療コーディネーターであるM氏に相談してみた。

M氏は｢まあ、その先生の言わんとする薬のことばかり考えてないで人生を楽しみなさいということはわからんでもない。でも向精神薬は半錠だけではすまなくなり多剤になっていく。そこが他の薬とは違うんだ…麻薬を飲んで一生暮らせというのか…でも精神科医なんてそんなものかもしれんな。患者を離さないために…｣

ちょうどその頃女優の○○エリカが違法ドラッグで逮捕された時で、M氏は若い頃カナダに住んでいたらしく｢あんなものただのパーティードラッグでたまにしか使っていないはず。マスコミが少し叩きすぎだ！毎日飲む睡眠薬の方がよっぽど体に悪い｣と言って私に｢もうあなたはほとんど断薬できている状態なんだから思いきってサイレースをやめなさい。細かくして減薬してもいつまでたってもやめられないよ。アルコールだってそんなちびちびやめない。一気に抜くんだ｣とはっぱをかけられた。

アルコールとベンゾを一緒に考えることはあとで大きな間違えと今の主治医に教えてもらったが、その時はほとんどM氏の言うことを信じていたので、2020年お正月が過ぎサイレースを断薬してしまった。

「このままうまくいくかも」という期待も虚しく24時間攻め立てるようにくる離脱症状

初めの１ヶ月は薬がなくても眠れる日もあり自分でもなんかこのままうまくいくかも？と期待していた。

しかし日がたつにつれてどんどん眠れなくなっていった。中途覚醒すると今度はめまいが襲ってくる…頭の中がぐるぐるまわったり体が上下に動いたり、時には高層階からエレベーターでノンストップで急降下する感じが頭の中で毎日のようにおこるのだ。

とても布団にいられず寒いリビングまでフラフラしながら移動したり廊下を歩いたりしてみたがなにも解決せず、布団にもどりまた耐えられずガバッと起きて頭を抱えていた。

眠れないから日中は生きているのか死んでいるのかわからない状態ですごしていた。

M氏には何度も励ましてもらい｢ここで抜けきることができないと次はもっとハードルが高くなる｣と言われたものだから私も死にものぐるいでがんばった。

しかし今度は右顔面が少し痛みを伴いピクピク痙攣してきたのだ。｢離脱症状かもしれないな・・・そのうち治まるよ｣とM氏は言う。治まるどころかどんどんひどくなってくる。まさに24時間休まるときがなく容赦なく攻めてくる。今思うにメイラックスの遅れてでる離脱症状とサイレースの離脱症状がダブルで出ていたのだと思う。

耐えて、耐えて３月中旬までがんばったけどある日M氏から｢体の調子がよくないのでしばらくは連絡をとれない。またこちらから電話します。｣というメールが届いた。

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