リクシィの「中」を語る【後編:事業編】
こんにちは!リクシィCHROの山口です。
前編に続き、創業6周年のタイミングで、リクシィについてウェットに語っていこうということで、今回は事業編です。
*「リクシィの「中」を語る【前編:組織編】」はこちら
現在、リクシィは「トキハナ」「リクシィキャリア」「リクシィブライダルコンサルティング」「toB営業DX支援」という4つの事業を展開しており、それぞれの事業の背景や現状、今後描く展望などについて語っていきたいなと思います。
●トキハナ
-トキハナの誕生
トキハナは、「花嫁の不安をトキハナツ結婚式場さがし」がコンセプトの『結婚式場相談カウンターDXサービス』です。
創業サービスである、元プランナーが厳選する 提案型の結婚式相談カウンター「gensen wedding」と、オンライン結婚式準備サービス「choole(wedding)」がサービス統合、リブランドする形で、2020年5月にリリースいたしました。(ちょうど2年!)
2016年5月の創業以来、結婚式場やドレスショップなどの結婚式をつくる側と新郎新婦をつなぐプラットフォームの形を模索し続け、ようやく輪郭が固まってきました。
根底にあるのは、リクシィのmissionでもある「結婚式であふれた世界を創る」ということ。
スタートであり、ゴールでもあるこのmissionは、今でも1ミリもブレていなくて、結婚式であふれた世界を創るために、何ができるか、何をすべきかを突き詰めており、その姿のひとつが、『トキハナ』です。
いろんなところで話しているところもありますが、改めてトキハナのサービスの特徴を挙げると以下です。
「集客競争」ではなく、顧客満足の高い結婚式を提供する式場・サービスが報われる世界(そのために、広告掲載モデルを廃止)
「固定費」ではなく、成果報酬型モデルにすることで、式場運営・サービス提供の持続可能性を追求
「営業競争」ではなく、提案力・商品力で選ばれる世界(そのために、即決特典を廃止)
スカスカの「非現実的な見積もり」ではなく、現実的な納得見積もりでの成約(着地が見えるからこそ特典もちゃんとつけられる)
「不自由な制約」を避けたい顧客のための持ち込みの許容 *任意(持ち込みたいという自由を求めるニーズよりも、不自由は嫌というニーズが強い傾向)
今だから申し上げますと、前身のgensen weddingを立ち上げた頃は、、、本当に大変でした笑
最初は、当然「どこの誰ともわからない送客カウンター」でしかなく、これまで世の中にあった商慣習や送客カウンターのモデルと異なる部分もあり、すんなり掲載に至らないことも多く、掲載後に、ご送客しようとしても見学予約を取らせていただけないこともありました。
式場からすれば、「月に数件あるかないかの送客なのに、何でこんなイレギュラー対応をしなければならないんだ」と思うのも、私自身、式場運営側だった頃を思い返せば、至極当然だったと思います。
そういった意味でも、何の実績もない、gensen weddng、choole、トキハナの立ち上げ初期から、リクシィに期待し、また共感し、あるべき世界を一緒に創り上げていこうとご参画くださり、ご協力くださった皆さまには本当に頭が上がりません。
本当に多くの方々に応援いただき、ようやく今に至ることができました。
本当に、ありがとうございます。
そして、トキハナにリブランドして2年が経とうとしている今、ようやくサービスの成長期を迎え始めました。
直近半年で問い合わせ件数・成約数は2倍以上に
コロナ以前のギネスも大幅更新
Instagramアカウントフォロワー数累計10万人突破(トキハナ6.39万・トキハナmagazine3.61万)
トキハナ参画会場数は436会場に(500会場を目安に締め切り予定)
これからもっと育てていかなければなりませんが、月に二桁送客をさせていただける式場も増えてきており、少しずつ会場へ恩返しができるようになってきたかなと思っています。
-トキハナが向かう先
まだまだ終息しているわけではないですが、コロナを経て、式場・ドレスショップ等の結婚式をつくる方々も、力強く(あるいは変化しながら)、お客様に向き合っています。
一方で、お客様も、世の中も、変化しています。
そしてその変化は、思うよりも大きく。
トキハナの役割は、それらを『繋ぐ』ことだと捉えています。
また今の成長は、少しずつその役割をフィットさせることができたからこそなのだろうと思っています。
何かを壊したり、変化を促すのではなく、変化しているお客様、世の中と、もし距離感やギャップが生まれているのだとしたら、上手くhubにならなければならない。それがプラットフォームの使命だと思います。
会場それぞれがギャップを乗り越えてお客様を迎えにいくことができるのであれば、それに越したことはありません。
あるいは、お客様がその隔たりを越えて結婚式を挙げにやってきてくれるのであれば、それに越したことはありません。
前者は、常に努力は続けながらも、構造上の限界はあるはずで、何より、良い結婚式をつくることにフォーカスしてほしい。
後者は、結婚式の価値を伝え続けることで叶ってほしいが、それは祈りに近いもので、決して強いることはできないもの。
こうした距離感やギャップの正体は様々ですが、それらを埋めなければなければなりません。
以下は、ここ数年で顕著に変化してきたものです。
情報収集の経路の変化(だからInstagram等の発信にこだわる)
情報収集から見学までの検討プロセスの変化(だからLINEでの顧客育成・コミュニケーションにこだわる)
情報取得の深度・ニーズの変化(だからリアルな情報の提供にこだわる)
結婚式の内容の変化=多様化(だから見学前のヒアリングとマッチングにこだわる)
ここはまだまだ書き尽くせないところであり、控えめに考えて、これからも距離感やギャップはどんどん増えていくと覚悟しておく必要があるのだと思います。
インターネットの普及、SNSの普及によって、これまで何十年と起きなかった変化が急激に起きています。
コロナの到来によって、生活様式は一変し、特にオンラインの流れは数年単位で(もしかしたら十年単位で)加速しました。
少子化、GDP低迷の流れは歯止めがきかず、遠いのか近いのかわからない世界ではAIだメタバースだと言われているものもあります。
そのような中で、ウエディングマーケットだけは変わらない。なんてことは、ありえない。
あえてマーケットと表現したのは、捉えられ方や提供の仕方は変わるかもしれないものの、結婚式そのものの価値は変わらないと信じているからです。
トキハナでは、変化していく世の中と結婚式を、これからも繋ぎ続けていきたいと考えています。
引き続きご参画会場様、パートナー様を募集していますので、ご興味おありの方は是非お問い合わせをお待ちしています!
(トキハナのアドバイザーも絶賛募集中です!自薦他薦問わず、こちらもエントリーお待ちしております!)
●リクシィキャリア
-リクシィキャリアの展開
ブライダル特化の転職支援サービスとしてスタートしたリクシィキャリアは、2022年2月に、結婚式・不動産・人材・婚活・保険・旅行などの個人向け営業経験者の活躍をサポートする転職支援サービスとして、領域拡大しました。
領域拡大に至った背景のひとつは、これまでブライダル業界経験者が活躍できる企業や、異業種経験を歓迎する企業を独自のネットワークを構築してきた中で、昨年の新規提携企業数が前年比で1.43倍増と、求人企業側の個人向け営業経験者に対する採用ニーズが高まっていた点と、後述する「toC営業DX支援事業」で培った、不動産や自動車・婚活など様々な領域のノウハウやネットワークが合致したところにあります。
-なぜ、ブライダル業界の採用以外もやるのか
前述したような事業展開の機会や問いは、この6年間で振り返っても、様々な点で訪れます。そのような中で、事業判断をする観点は、リクシィのvalue(行動指針のようなもの)に基づいています。
リクシィが掲げるvalueのひとつに、new socialというものがあります。
意訳すると、『社会に新しい価値を示す』というものです。
私たちはvalueを大切にし、valueに準じます。仮に、valueに反する経営判断・事業判断を繰り返すなら、おそらくリクシィズは全員辞めていくことでしょう笑
(詳しくは、前編の組織編にて)
その答えは、「ウエディングで働く人々の価値を社会に届けるため」です。
結婚式が素晴らしいこと、ウエディングが尊い世界であることだけでなく、職業として、経験として、自身を磨くものであり、キャリアとして価値の高い職業であることを示すことが大切だと思っています。
私が式場にいた当時も、そしてリクシィでウエディング業界に関わる中で感じることは、「やっぱりウエディングの人たちはイケてるなぁ・・・」です。
正確には、ビジネスリテラシーがすこぶる高いというわけではないかもしれませんし、一見すると、経験の幅が限定的に見えるかもしれません。
これもどこかで触れてきたところでもありますが、例えばウエディングプランナーのスキル・経験をキャリアコンサルタントとして異業種の求人企業へ伝えるとしたら以下のような内容となります。
結婚式という「高額商材」「無形商材」を数時間で売ることができる提案力・コミュニケーション能力
一生に一度のプロジェクトを滞りなく完遂させるプロジェクト推進力・折衝力・責任感
しかも、そのプロジェクトは社内外の少なくとも10以上のセクションを取りまとめる、プロジェクトマネジメント力
しかも、そのプロジェクトは20-30件が同時進行しており、顧客は新郎新婦だけでなく、それぞれのご両家にわたり、難易度は数倍に跳ね上がる
サービス業と括られがちだが、同プロジェクトを遅滞なく遂行させるために裏側で膨大な業務をこなす業務遂行力・業務処理能力
それでいて、根底にあるのは顧客思考で、高次元で成約だったり単価だったりの目標を達成させながら、顧客満足を限界を超えて追求する思考
それでいて、個人ではなくチームワークは絶大で、評価さえ超えてサポートする(当たり前のように感じると思いますが、異色、異能だと思います)
はっきり言って、異常です笑
これほどまでに、クリエイターであり、プロジェクトリーダーであり、営業であり、サポーターでもあるウエディングプランナーは、極めて稀有で、これだけの経験を積むことができれば、どんな世界でも活躍できるでしょう。
では、実際はどうでしょうか?
一時ほどではないにしろ、依然として、新卒採用ではブライダル業界は人気業界のひとつと言って良いと思います。
これは、これまでに結婚式の価値を伝え、ウエディングの素晴らしさを広めてきたからに他ならず、何事にも代えがたいやりがい、結婚式に携わる意味については伝え続けてこられたと思います。
一方で、中途採用市場でどうかというと、新卒以前にウエディングにずっと憧れていたという方はいると思いますし、業界内の転職はありますが、これだけの経験を得ることができる業界に、外から人がやってこない。
どうやら、憧れややりがいだけでは乗り越えられない境界線があることを受け止めなければならないようです。
もちろん、給与や福利厚生といった面も大いにあると思いますし、これについては別の機会に言及していきたいと思いますが、身も蓋もない言い方をすると、ベンチャー企業で経験を得るためにハードワークを選択したり、報酬よりもやりたいことを優先する人は、決して少なくなく、単純に、この凄さが社会に知られていないんだと思うのです。
実際にリクシィキャリアを始めた当時、インターネット企業に「うちのウェブプランナー職にウエディングプランナーの方が受けに来たんだけど、これは間違えたのかな?と思って、書類でお見送りにした」という話を聞いたことがあります。
一方で、ウエディングプランナーから、サイバーエージェント、リクルート、AMAZON、DeNA、エス・エム・エス、WeWorkといった名だたる企業へキャリアチェンジした方がいて、実際に活躍をしています。
リクシィキャリアでも、「ウエディングプランナー経験者は優先的にお会いしたいです!」といった声も多くなってきています。
「ウエディングの人たちは優秀なんだよ!」と声高に発信したりコミュニケーションしていくことはもちろん大事ですが、実際に活躍している人が増え、こうした声がどんどん増えていくことで、社会が、その価値に気づくことがとても大切だと思っているのです。
そしてその活躍するフィールドの幅を広げていくことで、そのスピードは早まっていくと信じ、今回の領域拡大の判断に繋がっている、というわけです。
蛇足になりますが、決して流出を促したいわけではなく、「ウエディングしか経験したことがないから、今後のことを考えて早いうちにいろいろ経験した方が良いかなと思って・・」というようなことも、業界のプレゼンスが向上することで解消されていくのだろうと思っています。
もちろん、ブライダルの採用も絶賛稼働中ですので、採用強化をお考えの企業様はご連絡お待ちしております!
●リクシィブライダルコンサルティング
-計らずも訪れたロスタイム
お受けできる案件数に限りがあるものの、創業当時から手がけているのがコンサルティング事業です。
主に代表と安藤と私(山口)が担当をしており、これまでに40社程度に関わらせていただいています。
プロジェクト単位のご支援も多く、短期だと6ヶ月程度のプロジェクトで、すでにプロジェクトを終了しているものもあれば、今まさに稼働しているプロジェクトや、長くご一緒させていただいている案件もあります。
2名で担当しているにしては決して少なくないご縁をいただいているように見えるかもしれませんが、2020年4月に、ほぼ全ての案件がペンディングとなりました。
ブライダル業界では珍しくないことですが、特にリクシィが手がけるコンサルティング領域が以下だったこともあり、軒並みストップする形となりました。
自社集客をメインとしたウェブマーケティング支援(主要媒体の出稿ですら止める状況)
SNSマーケティング支援(Instagramを運用する現場メンバーの雇用調整)
新規事業プロジェクト(新しいことに投資している場合じゃない)
それから数ヶ月が経ち、再開する企業もありましたが、それ以上に新規のご支援開始が増え、2020年10月頃には、コロナ前よりも稼働件数は多くなりました。
その時のコンサルティング領域は、以下です。
自社集客をメインとしたウェブマーケティング支援(媒体依存を脱却した集客を確立したい)
SNSマーケティング支援(InstagramをはじめとするSNSで自社の発信を強めたい)
新規事業プロジェクト(既存の枠組みだけではないチャレンジが生命線に)
「いや、変わっていないじゃないか!」というところですが、その通りで、『今、好調な会場』の多くは、これらを取り組まれているところが多いです。
現状を脱却していく必要のある会場はもちろんのこと、特に上記を取り組まずとも『今、好調な会場』も、コロナの影響による瞬間風速的な要素が大なり小なり含まれています。
また、かねてから取りまく課題・環境は変わっていないので、これらを取り組まれることを、強くおすすめします。
*ポジショントークではないです(むしろリクシィはメディア・媒体の立ち位置でもある)
-すべてはコモディティ化していく
過去の成功体験の積み重ねが今を作っている中で、いずれはその多くが通用しなくなる未来が来る(かもしれない)と思って、次の一手、次の一手を打ち出していくことが重要です。
*歴史・文化の積み重ねとは別の話
そもそも、成功体験の多くは、周囲も参考にするので、他社も取り組むことで、ますます差別化が難しくなっていきます。(=コモディティ化)
この「コモディティ化」は、商品・サービスだけでなく、マーケティングにおいても同様と言われています。
もちろん、「これをやったら高い確度で上手くいくよね」ということが行われていない場合、「しっかりやれば伸びる」という余地が残されていますので、まずはそこから手がけていくことが大事です。
ただそうしているうちに、次にぶつかる壁は、「まだ越えたことがない壁」です。
過去の成功体験をただ踏襲すれば上手くいくという類のものではなく、難易度もそれだけ跳ね上がります。
リクシィでご支援させていただくことが多いのはこの2点で、「しっかりやれば伸びる」ものと、その企業にとって「まだ越えたことがない壁」です。
前者ももちろん簡単ではないですが、後者は、私自身も常に全力で、本当に必死です。。。
ただ安藤はどうかはわかりませんが、私がこうしたご支援を何とかやってこれている理由は、リクシィ自身が、ウエディングのド真ん中で、自社サービスであるトキハナを伸ばすために、ウェブマーケティング、SNSマーケティングを駆使し、新規事業(取り組み)を、数多くもがきながらやっていることはある意味アドバンテージで、過去の成功体験ではなく、最新の実践している姿を知れる部分は大きいかもしれません。(ここだけの話、トキハナの取り組みをカンニングしまくっています笑)
-リクシィのコンサルティング事例
リクシィのコンサルティングは(特に山口の場合)、プロジェクトによって様々ですが、以下のような形で進めていることが多いです。
Zoomでのリモート会議を毎週〜隔週開催(以前は月1回訪問などが多かった)
slackやchatworkを活用して四六時中コミュニケーション(以前は定期的なレポーティングがメインだった)
プロジェクトのロードマップやタスクを作成
毎週〜隔週の会議で、「新規企画」「進捗管理」「数値管理」「改善施策」をぐるぐる回す
継続的なアドバイザリー支援を除き、プロジェクト支援の場合、上手くいけばいくほど、山口は用無しになっていく
(あと、毎回2時間ぐらい、ずっと話しているので声が枯れてガラガラになっていきます笑)
そして、最近特にご支援させていただくことの多いテーマを少し具体的に書くと以下です。
サービス・コンセプトのリブランド
google広告・Facebook広告等のインターネット広告の企画〜運用支援
サイト改修、企画特化のランディングページ(LP)の企画・制作
Instagramの企画〜運用支援
LINEの活用
フォトウエディング事業の立ち上げ
スタッフの生産性向上、組織力強化
広報・ブランディング
ウェットなコミュニケーションで、あまりコンサルっぽくない(コンサルとのいう響きが好きじゃないです)と言われますが、ほぼマーケティング担当か新事業担当としてご一緒させていただいている感覚で、日々の成果に一喜一憂しています。
さいごに、リクシィが関わらせていただいた案件のトピックスを一部挙げさせてください。
自社HPからの来店予約率が1.5倍に(CVR 0.15% → 0.25%)
サイト経由のCPAが25%改善(4万円 → 3万円)
来館数を伸ばしながら、全来館に対する自社集客比率が20%→40%に
甲信越エリアのウエディング会社のInstagramアカウントの総フォロワー数が1万人を突破
フォトウエディング事業を新規立ち上げ1年未満で月間反響数100件超
接客以降の新郎新婦とのコミュニケーションをすべてLINEに移行
クラウドファンディングを実施し、2/2件達成(達成率:356%、達成率:218%)
ご相談も大歓迎ですが、今取り組まれていることや取り組もうとされていることへのヒントになりましたら幸いです。
●toC営業DX支援
-初のブライダル外に向けたサービスを開始
これまでブライダル業界にフォーカスしていたコンサルティング事業は、2020年5月に、不動産・住宅・婚活・自動車・ジュエリー・医療・小売業界等に向けて、LINEを活用したtoC営業DX支援を開始しました。
きっかけは、率直に言うとリクシィの売り上げの90%がコロナによって消滅したからなのですが、計らずも、数年後と見据えていたもの(Mission:「結婚式であふれた世界を創る」の実現の先)の一部を、一足先に始めた形となりました。
*リクシィのVision:「世界中のオールドビジネスをニュービジネスに」の実現に向けて動き出した
少し話は脱線しますが、コロナが世の中に与えた影響は計り知れず、多分に漏れず、リクシィも相当の危機を迎えました。
2020年4月9日に、リクシィズ、インターンズを集めてリモートで緊急全社会議を行い、リクシィの現状、様々な方向転換、意思決定を伝えました。
あの時の光景は、一生忘れることがないと思います。
コロナさえ来なければ・・と、何度も(今も)恨むばかりですが、それでも前に進んでいく他なく、自分たちに言い聞かすように、コロナが来なかった世界線に負けないように、あの時の光景に、リクシィズの想いに報いるために、いろんなことにチャレンジし、変化してきました。
そして、あらゆることを急ピッチで進め、もがきにもがいてきたわけですが(今もその最中ですが)その一つが、自信を深めつつあったLINEを活用したtoC営業DX支援でした。
現在、ウエディング以外のLINE支援は12社となり、それぞれで成果が生まれ始めています。
まったく経験したことがない業界の事業や要所を理解することは大変な作業ですが、成果に繋げることができたのは、決して私が優れていたわけではなく、偏にウエディングでの経験が、トキハナの成功体験が驚くほどに生かされたからでした。
2016年の創業当時に、リクシィのコーポレートサイトに、安藤が以下のように綴っています。
これは大げさでなく、本当にそうだなと実感する瞬間でもあり、顧客に向き合う思想、現場のオペレーションはどこよりも洗練されているなと改めて思い知った瞬間でした。
-リクシィが掲げるtoC営業DXとは
リクシィが、トキハナで、あるいはtoC営業DX支援で行っていることは、「オペレーションをLINEに置き換えること」に尽きます。
*手法は必ずしもLINEでなくてもいい
具体的には、こんなことを行っています。
小難しく書いていますが、ウエディングあるあるは、リアルサービスあるあるに通ずる部分が多く、ウエディングで起きている様々な課題もまた、リアルサービスで起きています。
現場で起きる課題を仕組みで解決すること
ウエディングの知見を活かして、リアルサービスの課題を解決すること
現場の経験を進化させて、デジタルな世界にも浸透させていくこと
テクノロジーの世界で、手触り感のある、人の温かみの感じるコミュニケーションを生み出せるのは、ウエディングというバックグラウンドならではの特異性だと思っており、この世界はもっと広げていきたいなと思っています。
ちなみにtoC営業DXのコンサルタントも絶賛募集中です。ご興味おありの方はお問い合わせお待ちしております!
●おわりに
少しずつ、リクシィができること、業界に貢献できることも増えてきたかなと思う一方で、なかなかこうしたウェットな内容だったり、実態を書き記す場所もなかったりするなということで、6周年という節目ということもあり、備忘録もかねて、前回の組織編に続き、事業編として、リクシィの「中」についてつらつら書かせていただきました。
リクシィが成し遂げたい世界(mission)は、「結婚式であふれた世界を創る」ことです。
私たちには、結婚式をつくることができません。
結婚式場があって、ウエディングプランナーがいて、サービスがいて、キッチンがいて、ドレス、フラワー、ヘアメイク、フォトグラファー、MC、音響・・・全てのプレーヤーが集って初めて、結婚式ができます。
私たちには、お客様を生み出すことはできません。
お客様は世の中に溢れていて、それぞれに想いがあり、大事にしているものがあり、世の中に溢れるあらゆるサービス、体験、選択肢の中から、結婚式を選ぶかどうかは、お客様に委ねられます。
結婚式の価値を信じているからこそ、『結婚式』と『お客様』を繋げることをトキハナで実現したいと思っています。
そして結婚式をつくるこの世界が、より良いものになるように、リクシィキャリアで、リクシィブライダルコンサルティングで、toC営業DXで、『社会』と『ウエディング』を繋げていきたいと思っています。
これからも、ぜひ皆さまと一緒に歩んでいくことができましたら幸いです。
今後とも、よろしくお願いいたします。
2022年5月10日
株式会社リクシィ
山口 淳司