見出し画像

【ジジイが消えた日…】病院で助けを求めたらラジオ体操を処方された女の34日目

体が軽い気がする。まさか…。いやいや、まさかだ!子泣きじじいが、もしかして消えたのか?!


そうだ、あのいつも背中にしがみついて、オギャーオギャーと泣きわめいていた子泣きじじいが、とうとう消えてしまったのかもしれない。いや、完全にいなくなったわけではないだろう。まだ何体かは確実に取り憑いているはずだ。だが、それでも、体が以前ほど重くないのだ。あの不快感がなくなっている。


「子泣きじじい並みに重かった私の体が軽くなっている?」


これは、とうとう、ラジオ体操の効果が、出た?!


私は驚きのあまり、心の中で「ラジオ体操よ、ありがとう!」と叫びたくなった。それまで、ラジオ体操なんて…と正直思いながら渋々続けていた。毎回、始める前は「本当にこれでいいのか?」と疑問を抱きながらやっていた。けれど、今こうして体が軽くなったことで、ラジオ体操が何かしらの効果を発揮しているのではないかと、期待が膨らんでいる。


だって、確実に今までとは違う。あれだけ私を圧迫していた、見えない重みがふっと軽くなった感じがするのだ。もちろん、まだ完全に取り憑いていた「じじい」たちが消え去ったわけではないだろう。でも、少なくとも半分以上がいなくなった気がする。あの背中にまとわりついていた重さが、確実に減っているのだ。


なんというか、ものすごくドキドキしている。これが、ラジオ体操の効果なのか?この軽さが本物なのか?ドキドキしている。


体が軽いと、心まで軽くなる気がする。まるで、長い間肩に乗っていた重い荷物をようやく下ろせたかのような感覚だ。それまでずっと、重くてだるくて何もやる気が起きなかったのが、少しずつ楽になってきている。


「これが本当なら、私はラジオ体操を見直さないといけないかもしれない」


今までは、正直言ってラジオ体操をするたびに「こんなのやりたくない…」と思っていた。動くたびに体が重くて、「こんなもので元気になるなんて信じられない」と思っていた。だけど、今日のこの軽さが続くならば、やっぱりラジオ体操には何かがあるのかもしれない。


まだ確信はない。これが一時的なものかもしれないからだ。だけど、確かに体が軽い。なんとなく、ラジオ体操を続けてきた効果が出てきている気がする。


私はしばらく、この体の軽さをしっかりと感じながら過ごしてみようと思う。そして、この軽さが本物ならば、これからもラジオ体操を続けて、もっともっと体が軽くなることを願っている。


ドキドキしながら、私はこれからもラジオ体操を続けるだろう。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?