企業はどう対応すべき?最近のカスタマーハラスメントについて
みなさん、こんにちは!
社会保険労務士法人 東海労務保険事務所です。
今回は最近話題に上ることの多いカスタマーハラスメント(カスハラ)についてお話します企業に対してカスハラへの対応を求める声も多く、企業としても無視できないテーマとなってきています。
カスハラの概念とは、顧客等からのクレーム・言動のうち、当該クレーム・言動の要求の内容の妥当性に照らして、当該要求を実現するための手段・態様が社会通念上不相当なものであって、当該手段・態様により労働者の就業環境が害されるものです。
こうした場合、加害者は顧客ですが、企業にもそれ相応の対応が求められます。例えばカスハラが原因で社員が精神疾患を患ってしまった場合等には労災事故として認定されたり、企業が適切な対応を取ってなかった場合は、安全配慮義務を怠ったとして賠償責任を問われることもあります。
では、カスハラに備えて企業はどのような準備をするべきなのでしょうか? 日頃から以下のような準備をしておくとよいと思います。
① 顧客からの迷惑行為や悪質なクレームへの具体的な対応についての教育や研修
② 企業としてカスハラ対策に取り組む基本姿勢の周知と啓発
③ カスハラへの対応体制や対応方法を決めておく
④ カスハラを受けた社員が相談できるように相談窓口の設置と周知
また、実際にカスハラを受けた際は次のような対応が望ましいのではないでしょうか。
① カスハラに該当するかの事実確認と要求に対応するかを検討
② 被害を受けた社員へ繰り返される危険がある場合は、組織的な対応やメンタルヘルス対応などの配慮を行う
③ 再発防止のため定期的かつ継続的に取り組む
④ 相談者のプライバシー保護や不利益取り扱いの禁止 など
カスハラに真摯に取り組んでくれる会社は、社員をしっかり守ってくれると感じられて社員が働くモチベーションにもつながります。また、社員が安全な環境で働ける環境づくりは、社員の健康と賠償請求リスク軽減との両面を叶えます。
いかがでしょうか?
最近はいろいろなハラスメントがありますが、カスハラも侮れないものの一つ。社内にどのようなリスクが潜んでいるか、日頃から気を配るとよいでしょう。ご要望・ご質問がございましたら、お気軽にご連絡ください。
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