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大学生×学ぶ 食品情報トレーサビリティについて学ぶ

 東海学院大学管理栄養学科の1年生です。今日は「食品情報トレーサビリティ」について、農林水産省東海農政局消費・安全部消費生活課 課長 廣岡 由香利 先生、食品情報係長 松久 真 先生からお話をお伺いしました。

食品が安全であることを改めて考える

  私はいつも食べている食品が安全であることについて、あまり意識せずに日頃食品を購入して食べていますが、食品の「安全」と「安心」という2つの側面があり、食品の「安全」については、食品安全基本法に基づきリスク評価機関(食品安全委員会)とリスク管理機関(農林水産省、厚生労働省、消費者庁、環境省など)がそれぞれ独立して業務を行いながらも、相互に連携し、食品の安全性を確保する食品安全行政の体制によって守られており、「安心」が得られていることを知りました。

食品トレーサビリティについて知る

 しかし、万が一食品事故が発生してしまったときには、十分なトレーサビリティが確保されていれば被害を最小限に抑えることができるそうです。
 トレーサビリティとは、トレース(Trace:追跡)とアビリティ(Ability:能力)を組み合わせた造語だそうで、食品の移動を追跡するための仕組なのだそうです。トレーサビリティに取り組んでいれば、食品事故が発生した際には、問題のある製品を素早く絞り込むことができ、回収や原因究明に役立ち、消費者の健康被害の拡大、事業者の損害も最小限に抑えることができるそうです。最近報道で自主回収のニュースなどがありましたが、こういったトレーサビリティの仕組みが役に立っているのだと知りました。
 日本でも、過去の食品事故の経験から、牛トレサ法、米トレサ法が制定されているそうですが、EUや米国では、もっと厳しく食品全般の基礎トレーサビリティが食品事業者に義務付けられているそうです。さらに、米国の食品安全強化法は、米国向けに食品を輸出する米国外の食品製造事業者に対しても米国内の食品製造事業者と同様のトレーサビリティの対応が求められる制度なのだそうです。

たくさんの質問がありました。

お話をお伺いした私たちの感想です

「食品の安全性を守るために多くの関係省庁が連携していることを知りました。日頃安全で当たり前と思っている食品も、食品安全基本法に基づきさまざまな対策があるのだと知りました。」
「ニュースなどで自主回収の話題を最近よく目にするのですが、食品トレーサビリティによって、すばやく問題のある製品を絞り込み、健康被害の拡大を防いでいるのだと知り、未然に事故を防ぐだけではなく、食品事故が発生した際に対応できるすごい仕組みだと思いました。」
「トレーサビリティの仕組みがない場合に起きてしまった食品事故による健康被害の事例をお聞きし、10,426人もの農林水産省の地方農政局の皆さんが、57,030店を16日間で緊急巡回点検されたというお話を聞いて、とても驚きました。ありがとうございます。食品事故の健康被害を最小限に抑えるためにも、食品トレーサビリティに生産者の方、流通加工業者の方に取組んでもらいたいと思いました。」
「食品衛生学の授業で先日HACCAPの衛生管理の内容を学んだばかりですが、HACCAPの衛生管理記録に合わせたプラスワンの対応で容易にトレーサビリティの対応ができるようなモデルがあるのだと知り、食品事業者の方も取組みやすいので、はやく普及してほしいと思いました。」
「輸出拡大実行戦略のお話を先日お伺いしたのですが、EUや米国に輸出を促進するためにも食品トレーサビリティを義務化することができたらいいのではないか思いました。」

 


 


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