大学生×学ぶ スマート農業について
東海学院大学管理栄養学科の1年生です。今日は農林水産省 東海農政局 地方参事官 小林康弘先生から『スマート農業』についてお話を伺いました。
どうして『スマート農業』なんだろう?
お話をお伺いするまでは、土地もあるのに、どうして費用がかかる大規模な施設を導入したスマート農業が必要なんだろう?と疑問に思っていました。以前、みんなで見学させていただいたスマート農業の施設でも、農場には土もなくハウス内の環境をモニタリングして、AIを活用した収穫予測など、データ分析によるきめ細やかな環境制御で生産性の向上を実現しているという、近代的で大規模な施設に驚きました。
しかし、日本の人口が2008年をピークに急激な減少を続け、2100年には約半分の人口になってしまうこと、さらに基幹的農業従事者数の年齢構成の推移のお話をお伺いし、日本全体の人口減少に比べて、日本の農業の重要な位置を占める中山間地域の農村人口の減少が深刻であるということを知りました。食料自給率が38%の日本で将来的に食料を確保するためにも、担い⼿の減少・⾼齢化の進⾏等による労働⼒不⾜の解決のためにも、スマート農業は必要なのだと理解しました。
スマート農業技術について実例を学ぶ
農業生産現場の課題を先端技術で解決するスマート農業は、農業分野におけるSociety5.0の実現に向けた取組みなのだとか。具体的なICTやロボットの活用事例についても教えていただきました。
私が特に興味を持ったのが「アイガモロボ」です。私は、岐阜県郡上市六ノ里棚田でプロジェクト活動を行っているのですが、ただでさえ身動きが取れない、田んぼの中で、草取り作業がいかに大変なのかを痛感しました。「アイガモロボ」を使えば、太陽光エネルギーで動く上に、大変な草取り作業が軽減されるため、高齢化率の高い棚田地域でも有用で、さらに環境負荷も少ないため、ぜひ使ってみたいと思いました。ただ、費用が50万円くらいというのは高いのか安いのか・・・ちょっと想像ができませんでした。
お話を伺った私たちの感想です
「スマート農業は、気候変動の影響を受けにくく、農作業における省力化が可能となり、人手不足などの問題を解決し、農業技術の継承をスムーズにすることができるため、食料自給率向上のためにも重要なのだと思うようになりました。」
「スマート農業において、通信障害などが起きたときはどのように対応するのだろうと考えました。」
「以前スマート農業の施設に見学に行ったときに、農業技術の継承がスムーズになるといっても、そのデータを蓄積して活用できるようになるまでが、大変だと伺いました。共通に利用できるデータベースなども開発されているのか気になりました。」
「スマート農業技術を導入しても生産性向上につながりにくいため、果樹園のリンゴの木などが省力樹形になり、直線的に配置するようにるなど、スマート農業技術の導入に合わせた農業現場の変革も行われて行くことをしりました。近い将来、農村の風景も大きく変わっていくのだと思いました。」
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