中山間地域を元気にしたい!そんな大学生の思いから生まれた新商品『美濃白川茶フレーバ―グリーンティー』が完成!
美濃白川茶プロジェクトチームとは
私達は東海学院大学管理栄養学科の学生プロジェクトチームです。このチームは私の出身地でもある中山間地域の岐阜県加茂郡白川町の活性化のために自分たちにできることはないかという思いから活動をはじめ、今では30名程で活動を続けています。
中山間地域の課題を知る
一般に中山間地域は、都市部と比べ、農業生産基盤や生活環境基盤の整備の遅れや、過疎化、高齢化が進行し、担い手や後継者の確保が難しくなってきているといった課題があるそうです。
白川町も高齢化率46.1%(2019年4月1日現在)で、就職や結婚等のための転出により 20~30 歳前半までの人口が極端に少なく、日本の地域別将来推計人口によると、今後も人口減少は止まらず、白川町の人口は 2065 年に 1,385 人と推計されています。
白川町の特産は「白川茶」です。国内のお茶の主産地の中では、自然環境の厳しい山間部に位置し、急峻な山間の地形、段々の石垣畑で育てられています。昼夜の寒暖差が大きいため、成長はゆっくりですが、その分うま味や甘味が凝縮し、香り豊かなお茶ができるそうです。
白川町の茶生産量も人口同様、茶農家の高齢化により、年々減少している傾向があるそうです。白川町では二番茶まで生産していますが、担い手不足の問題もあり、二番茶を収穫しないことも多く、また二番茶は一番茶に比べると価格も低く、廃棄されてしまうこともあるそうです。
私達、大学生に何かできないだろうか?
私達は白川町を元気にするために、自分たちの学びの専門性を活かして何かできないかを考えることにしました。
そんな時、農林水産省が「日本茶と暮らそうプロジェクト」を開始したことを知り、参考にしながら食品ロスとして廃棄されることも多い二番茶を利用し、リーフ茶の消費量が近年増加傾向にある若い世代が関心を持ってくれるような新商品を開発することで、白川町にも関心を持つ若い世代が増え、活性化に少しは貢献できるのではないかと考えました。
美濃白川茶フレーバーグリーンティー開発を!
また令和2年度の茶の輸出が増加している傾向があるということも知り、「若い世代」「外国人」「健康志向の方」「食品ロス削減」に加え、華やかさを増す「花(食用)」をキーワードに、新商品の開発を目指すことにしました。
二番茶に配合する花やスパイスを0.1g単位で配合を変化させ、抽出温度は、若い世代が手軽に楽しめるように高温のままポットから注いでも美味しくなるように調整しました。高温で抽出すると、二番茶に多い苦みや渋みが強く感じられるようになりますが、配合するスパイスなどは高温の方が抽出しやすため、相乗効果で二番茶特有の渋みや苦みを抑えつつ香り高いお茶に仕上げることができました。しかも、花やスパイスが加味されているため、冷めてもおいしいお茶になりました。
また、健康というコンセプトを実現するために、薬膳配合の四季の食養茶をを目指すことにしました。季節に合った薬膳配合と味のバランス、さらには美濃白川茶の風味・色を損なわない商品を開発するという課題が非常に難しく、官能評価を繰り返し、開発には4ヶ月ほどかかりました。
令和3年3月の春の食養茶のプレ販売を経て、この度、令和4年10月1日から季節の食養茶「美濃白川茶フレーバーグリーンティー」4種類が、白川町様、道の駅美濃白川様、岐阜県様のご協力のもと、全て完成し販売開始です!
四季の食養茶!美濃白川茶フレーバーグリーンティー完成!
SPRING ROSE(春風):美濃白川茶、バラ、クコ、カモミールなど
SUMMER MARIGOLD(薫風):美濃白川茶、マリーゴールド、ペパーミン ト、レモングラス、ローズマリー、ミカンの皮、クローブなど
AUTUMN CHRYSANTHEMUM(律の風):美濃白川茶、ゆず、菊、スターアニス、クコなど
WINTER OSMANTHUS(星の入東風):美濃白川茶、キンモクセイ、ジンジャー、シナモン、クローブなど
販売場所:道の駅美濃白川、東海学院大学管理栄養学科キッチンカー
プロジェクト活動を通して大学生が思ったこと
私達もプロジェクト活動を通して、中山間地域の課題や少子高齢化について考えるようになりました。そして日本茶と日本の食文化を大切に守っていかなければいけないと強く思うようになりました。
多くの方に美濃白川茶フレーバーグリーンティーに興味をもってもらうことで、白川町の活性化に少しでも貢献できたら嬉しいですし、同じ世代の方に日本の抱える少子高齢化の課題、持続可能な食料生産についても考えてもらうきっかけになってほしいと願っています。