TOEIC L&Rテスト精選模試【総合】の正直レビュー
ついに18冊目です。
今回は、TOEIC L&Rテスト精選模試【総合】のレビューを書いていきます。
TOEIC L&Rテスト精選模試【総合】
この問題集は総合模試なので、リスニング100問+リーディング100問の200問が1セットになっていて、それが2回分掲載されています。
よって、合計400問解くことができます。
それで2,000円弱なので、かなり安いなという印象を持っております。
公式問題集が3,000円超えますので、とても良い選択肢ではなかろうかと思います。
問題の質もかなり高く、リスニングについては正当な難易度の問題が多く、解いていて納得感があります。
リーディングは一部細かすぎるなと思うものがあるものの、実際のテストでもこの程度の難易度のものは全然出ると思うので、総じて問題の質は高いです。
さて、少し話が逸れますが、今回初めてフルで模試を解いていましたが、TOEICはリーディングの方が実は難しいのでは?と感じ始めております。
何が最も難しいかというと、時間内にきっちり理解した上で解き終わるというのが至難の業です。
この量を制限時間内に読んで解くためには、相当早いペースで読解しないといけませんし、読み返しを極力ゼロに近づけないといけません。
特にクロスレファレンス問題(複数の文章を横断的に理解しないと解けない問題)については、かなり細かい+一部推測が含まれるので、賢い人ほど様々な可能性を考慮してしまって悩むと思います。
法学系出身の人は、論理的に考える癖がついているのでかなり苛つくはずです。
たしかに、TOEICの勉強に何百時間も投資することで、この試験特有の問題に慣れて解くスピードが速くなっていくと予想できます。
しかし、それだけの時間をTOEICごときにかけるのもどうかと思うので、クロスレファレンス問題だと思われるものはそれっぽいものをテキトーにマークして先に進むという戦略も大いに有り得ると考えています。
この模試では、クロスレファレンス問題(Part7の話)が1~2割含まれていますが、難易度が非常に高いなと思われる問題は1割程度なので、捨て問にしても問題ないです。
こんな問題に無駄に時間をかけてしまうと、他のより簡単な問題を時間内に解けなくなってしまう可能性が高いので、捨てた方が効率的だと思います。
おそらく本番でもこれと同じような取捨選択をしないといけない場面が出てきます。
それに、今回実際に全パート解いてみて思うのは、TOEICは本来の趣旨から逸脱しつつあるなという印象を持っております。
あえてブックオフで昔のTOEICの問題集などを買って解いてみたのですが、昔はもっとシンプルで正当な問題が多かったのだなと感動しました。
今はなんというか、英語能力を測る試験というよりは、単なる事務処理能力を測る試験となっていて、TOEICマニアだけが高得点を狙えば良い試験になっている印象です。
元々TOEICは日本と極一部のアジア圏でしか認知されていないマイナー試験なので、本当の意味で英語を鍛えたい人にとってはあまり適していない試験です。
就活・転職のため、または趣味のために受験している人がほとんどでしょう。
そうだとすると、860点~930点程度取れていれば十分だと思います。
そのくらいのゾーンを狙うには、今回の模試はとても良い模試だと思います。
問題の質、量共に2,000円弱で買える書籍としては完璧に近いです。
どういう問題を確実に正解して、どういう問題を捨てれば良いのかという取捨選択の判断基準を構築するためにも使えると思うので、とても良い問題集であると感じております。
よって、オススメします。