勉強による学習成果は集中して勉強した時間に比例していくという話
今まで20年近く毎日欠かさず勉強を続けてきたので、ある程度確信に近いものがあります。
それは、学習成果は集中した時間に比例して高くなるということです。
そういう意味で、勉強ほど平等で厳しい世界はないと思っています。
この世界では、一定の成果を出すために「時間」という資産を差し出す必要があります。
しかもその時間は、単にダラダラと読書をする時間ではなく、集中して記憶しようと努力した時間です。
集中して勉強した時間を増やせば増やすほど、その時間量に比例して学習成果というものが出てきます。
ここに誤魔化しは効きませんし言い訳もできません。
しかし、現実世界では、全く同じ時間、同じ集中力で勉強をしても、学習成果に差が出ることがあります。
その差は何から生まれているのかというと、既存学力と脳機能です。
既存学力は、それまでに勉強してきた様々な知識の総力を意味します。
小中高大学までで培ってきた既存学力が高ければ高いほど、スタートラインが前の方になるため、より早く学習成果を得られます。
言い換えれば、既存学力が高い人は、ゴールに近いところからスタートできるという話です。
なお、ここでいう「知識」は、単純な情報だけでなく勉強に関するノウハウなども含まれます。
自分が覚えやすいやり方、時間帯、環境などを知っているということが、学習成果に影響を与えるのです。
いわば、熟練度(勉強という作業に対する慣れ)みたいなものです。
既存学力の差による学習成果の違いについては、USCPA(米国公認会計士)の試験で考えるとわかりやすいです。
例えば小中高大学で英語をほとんど勉強せず、会計科目も履修したことがない人の場合、USCPAは異常な難易度だと感じるでしょう。
USCPAで出てくる英単語のほとんどを理解できない状態だと思うので、少なくとも合格を狙えるレベルに到達するためには2~3年ほどかかると思います。
一方で、小中高大学で英語をしっかり勉強していて、TOEICでも850点以上を取れる人で、かつ、日商簿記2級を持っているような人の場合、USCPAは十分に短期合格を狙える試験になります。
そういう人は、早い人で半年ほど、一般的には1年ほどで全科目の合格を狙えます。
両者の違いは、単に既存学力の差であり、スタートラインが違うだけです。
同じ集中力で学習をしても成果に差が出る原因の2つ目である「脳機能」については、残念ながらほぼ遺伝です。
先祖代々受け継がれた遺伝子によって、脳機能の良し悪しがある程度(研究によると8割くらい)決まります。
ただし、ここにはデメリットもあって、天才的な頭脳を遺伝で受け継ぐときに、高確率でASD(アスペルガー症候群)の特徴も受け継ぎます。
私が過去に見てきた事例を総合的に考えると、天才とASDは紙一重又はほぼ同質だと思っているので、かなりの高確率でASDの特徴も併せ持ってしまうことになります。
その結果、一般社会において非常に生きづらくなります。
そして、このASDの特徴の中に、自分の興味関心に対して異常なまでの執着を見せるというものがあるのですが、これが特定の科目(儲かる科目なら尚良し)に向けられたとき、天才が生まれます。
このASDの特徴によって、特定の科目のみを延々と学習してしまう結果、その分野で飛び抜けた情報量を有するようになり、天才となっていくのです。
これを別の視点から見れば、時間さえかければ誰しもが天才になり得るということを意味します。
そもそも天才たちが一般人と異なる点は、膨大な時間を「短期間で投資する」という点にあります。
例えば、一日15時間以上同じ科目を学習して、しかもそれを何ヶ月間も続けてしまうケースなどを想像してください。
ASDの特徴を強く有する人間なら「あるある」又は「自分もやってしまいそう」と思うでしょうが、一般人からするとかなり異常なことです。
ただこれは、一般の人でも長い期間でやれば同じ効果を得られると考えることができます。
天才たちが1年でやってしまうことに、3年かければいいだけの話です。
脳機能が平均的であっても、集中して勉強した時間を十分に投資すれば、天才と肩を並べられるようになるはずです。
そういう事例をたくさん見てきたので、時間が最も重要な要素なのだと確信しています。
そういう意味で、私は勉強については言い訳ができないものだと考えています。
障害といえるレベルで脳機能が著しく劣っているなどの事情がない限り、時間さえかければ誰しもが一定の知識量を持つことができるわけですから、知識量で何とかなる分野については、単なる努力不足です。
もちろん、すべての科目や分野に精通することは現実的ではない(天才でもほぼ不可能なこと)ので、特定の分野に限り磨き上げていくことになります。
この特定の分野を選び間違わなければ、誰しもが一流になれる可能性を持っています。
上記をまとめると、一般人、又は私のように貧しい家庭で育った人たちが、一流の人たちと肩を並べられるようになるためには、一点集中しかないということになります。
自分でも何とか学べそうな科目であって、かつ、社会的需要のある科目を選び、それだけに集中して、一流になれるまで勉強し続けるのです。
そうやって膨大な時間を積み重ねていけば、いつかきっと良い学習成果が得られます。
勉強は集中した時間に比例して成果が出る素晴らしい活動だと思うので、今日も黙々と積み重ねましょう。