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ローマ散策とパスタ巡り:味わう歴史、発見する文化

はじめに

旅の楽しみ方は人それぞれですが、新しい土地の名所を訪れ、その景観や雰囲気を楽しむのは誰もが共通して期待するところでしょう。

しかしこの2016年  我々のローマ旅行には、観光地巡りに加えてもう一つの楽しみ、「ローマを代表する2つのパスタを味わう」というテーマがありました。

ローマと言えば、古代遺跡やルネサンス期の芸術、そして映画の舞台となった名所など、見どころは尽きません。コロッセオ、スペイン階段、真実の口、トレヴィの泉…。どれも魅力的な観光スポットです。

しかしそれらの観光地を巡りながらも、常に頭の真ん中に「パスタ巡り」という目的があったことを覚えています。


2つのパスタ、2つの物語

私達の目的は、次の2つのパスタです:

  1. フェットチーネ・アルフレード:映画女優オードリー・ヘプバーンにまつわる逸話を持つパスタ

  2. カルボナーラ:その起源に関して様々な説が飛び交う、ローマを代表するパスタ

これら2つのパスタには、それぞれに興味深い歴史と魅力があります。

フェットチーネ・アルフレードには、ハリウッドスターを虜にした味の秘密が。カルボナーラには、その発祥にまつわる面白いエピソードが。

我々はそれらを自分の目と舌で確かめるべく、ローマの街を歩きました。

いきなり凹む

まず私たちは有名な観光スポット、スペイン階段を訪れました。
「ローマの休日」の印象的なシーンで知られるこの場所を訪れたのです。
しかし、なんと階段は工事中。いきなりがっくり凹みました。

工事中のスペイン階段

でもまあ気を取り直してまいりましょう!

コロッセオ
コロッセオ内部
トレヴィの泉
真実の口でふざけるオジさん

パスタ巡りの旅、スタート

スペイン階段での出来事をきっかけに、私たちの関心はより一層食文化へと向かいました。

目に見える観光名所も素晴らしいけれど、味わい、香り、そして食を通じた文化体験こそが、ローマの真の魅力なのではないか。
これは決して負け惜しみではありません(キッパリ)

フェットチーネ・アルフレードとの出会い

最初の目的地は、オードリー・ヘプバーンが「ローマの休日」撮影中に通ったという「アルフレード・アッラ・スコーファ」というレストラン。
ここで、伝説のフェットチーネ・アルフレードを味わいます。

オードリー・ヘップバーンのポートレート

店に入ると、壁にはオードリー・ヘプバーンの写真が飾られていました。

注文したフェットチーネは、なんと目の前で調理してくれるサービス付き、パルメザンチーズを熱々のパスタに絡めていく様子は圧巻でした。

この様子を動画でどうぞ

目の前でサーブしてくれるので盛り上がります
これぞフェットチーネ・アルフレード

その味わいは想像を遥かに超えるもの。クリーミーでありながら重すぎず、パルメザンチーズの風味が口いっぱいに広がります。オードリー・ヘプバーンが魅了されたのも納得です。

カルボナーラの真実!?

次に向かったのは、「カルボナーラの発祥の店」と言われるレストラン。
しかし、ここで興味深い事実を知ることになります。

開店前には行列、我々以外にも何人かの日本人が
お店のクルマがカワイイ

実は、このお店は「発祥の店」とは公言していないそうです。
カルボナーラの歴史は意外と新しく、その起源については諸説あるそうです。一般的には第二次世界大戦後のローマで生まれたとされていますが、正確な発祥の店や発明者を特定することは難しいとのことですが、我々的には今回のお店を発祥の店とさせていただきます。

La Carbonaraのカルボナーラ
店内の雰囲気

実際に味わったカルボナーラは、日本で食べるそれとは一味違いました。卵黄のみを使用し、クリームは一切不使用。それでいてコクがあり、ペコリーノ・ロマーノチーズの塩味が絶妙なアクセントに。

旅を振り返って

パスタを通してローマの食文化に触れたこの旅は、私たちに新しい発見をたくさんもたらしてくれました。有名な観光地を巡るだけでは得られない、味覚を通じた文化体験。それは、まさにローマという街の奥深さを体現しているようでした。

工事中のスペイン階段から始まり、伝説のパスタの味、そして意外な歴史の発見まで。この旅で体験したことは8年たった今でも鮮明に覚えています。

ローマを訪れる機会があれば、ぜひ有名な観光地巡りに加えて、地元の人々に愛されるレストランでパスタを楽しんでみてください。そこにこそ本当のローマの魅力があるはずです。


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