保険営業のトークスクリプト FF編
こちらからご覧になられた方は、1つ前のOI編から順にご覧ください。
保険営業では2回目の面談のことを、ファクトファインディング(FF)と呼ぶことが多いです。
これは、お客さまの想いや数値を深くヒアリングし、お客さまが気づいていない潜在的な課題(ニーズ)を見出すことです。
FFの目的は、お客さまの気づいていない潜在的な保障ニーズを、顕在化して差し上げることです。
ウォーリーを探せ!ファインディングニモといった感じでしょうか。
ドクターの問診などもイメージされてください。
FFでお客さまとプランナーの距離感は縮まります。
なぜなら、まわりの誰にも言っていなかった心の奥底の話までを、お客さまはプランナーに話すことになるからです。
こんなことまで話してしまったな。とお客さまが言ってくださったら、FFは成功です。そこまで行けていなければ、深度が足りていません。
幅広く、深く、なぜ?どうして?とどんどん聞いていきましょう。
お客さまから、「お金のことは運用で増やすことしか考えていなかったけれど、守りもちゃんと考えなくてはと気付きました。私にとって本当に大切なのは、愛する家族。それを守る保障が第一優先です。○○さん、それに気付かせてくれてありがとう!」と言ってもらえたらOKです。
ではFFの事例をみていきましょう。
○○さん、前回の面談はいかがでしたか?
いやー。保険、ちゃんと考えなきゃなって思いました。
そうですよね。家の次に高い買い物ですからね。
○○さん、保険って他の買い物と全然違うんですよ。
パサッと紙を見せる。
ん?紙?
そうです。この紙の契約に毎月〇万円払っているのに、当面は何も使わない。そんな不思議なものです。
確かにそうですね。
○○さんが家や車を買うときってどうします?
そりゃー、モデルルームに観に行ったり、試乗したりしますね。
ですよね。
この家、リビングがいいなー。床暖ついてるし。窓も大きくて気分いいなとか。ここで家族で団らんしたら楽しいだろうなとか、友人を招けるなとか。
この車、エンジンがいいね!ブレーキも効くなとか。これなら、高速を安全に走れそうだから、安心して遠出して旅行に行けるなとか。
見て、触って、体感して、欲しくなって、買いませんか?
そうですね。
保険はどうです?
わかりづらいですね。
ですよね。見えない、触れない、乗れない。ないないづくしですよね。
ですね。
○○さんの友人が保険を買って、腕時計みたいに、○○さー、どう?俺、保険買ったんだよ。イケテんだろって、見せてきます?このカタチ、俺好きなんだよねーとか。
ないですね。
ですよね。
ちなみに無形財、未来財、他人財という最もわかりにくいものです。
だから、プロのプランナーが必要なんですよ。
ご自身では何が良いのか、判断が難しいです。
ご信頼されたプロにお任せください!
信頼しているので、任せますよ。
ありがとうございます!
何の商品、サービスでもそうだと思いますが、大事なのはそれを得ることによって、将来の生活がどう変わるか、良くなるかなんです。
保険は、○○さんに、経済的保障と心の平和をお届けするものです。
ちょっと難しい言葉でしたが、要は安心を買うということですね。
不安を抱えて生きていくのと、安心して生きていくのはどちらが良いです?
それは後者ですね。
ですよね。
ほとんどのものはご自身で体感できるんですが、保険だけはできなくて。
体感したいですか?
まあ、してみたいというか。
では、○○さん、今、死んで頂きます!
バーン!(水鉄砲で打つ)
うわっ!びっくりした。
○○さんは今、お亡くなりになりました。
さあ、ご家族はどうなりますか?
やばいですね。
ですよね。
天国から、何もできずにご家族を観るわけです。
あれをやっておけばよかった。これもやっておけば良かった。って思いません?
そうですね。
人って、亡くなる直前に、もっと家族のことを考えておけば良かったと思う方が多いみたいです。
奥さんはどうなります?
うちは専業主婦だけど、仕事するしかないでしょうね。
そうですよね。
ご主人並みにお給料もらえます?
ムリですね。
ですよね。
可愛いお子さん(ご家族はちゃんと名前で呼ぶと良い。)が、将来、私立の学校や留学したい、医学部に行きたいとなったらどうです?
うーん。私が生きていないと、難しいかもしれませんね。経済的に。
そうですよね。
奥さんが、○○(息子)、ごめんね。うちはお金がないから、あなたを私立には入れてやれない。いつも仕事してて鍵っ子にしてごめんね。塾も高いからがまんして。ごめんね。ごめんね。ごめんね…
そんなお子さんへの対応ってどうですか?
それは避けたいです。子供の夢はかなえてあげたいです。
そうですよね。
こんなことを唯一防げるものがあるんです。何だと思いますか?
保険ですか?
そうです!
価値、伝わってきましたかね?
はい!ないと困ります。(価値の確認)
○○さん、万が万って言葉、知っています?
何です?それ。
人は誰しも必ず亡くなります。○○さんも私も。
それがいつかはわかりません。
短命の人も、長生きの人もいるというだけです。
医者に行って、俺がいつ死ぬか教えてくれって言って、教えてもらえます?
いや、わからないですね。事故だってあるし。
そうですよね。
わからないものに対して、備えがあるのとないのではどちらがいいですか?そりゃあ、あった方がいいですね。(小さなYes)
そうですよね!
そんなことを、本日はお話していきたいと思います。
~お客さまのことを細かくライフステージごとに伺っていく 一部省略~
なるほど、○○さんは、お子さんの大学院卒業までを考えているのですね。さすがですね!
将来の夢ってなんですか?
軽井沢に別荘を建てて、家族や、孫を呼びたい、友人とBBQです。
旅行も好きなので、毎年海外に行きたいですね。ハワイやヨーロッパ。
ワインが好きなので、フランスのシャトー巡りとか。
いいですね!
それぞれに必要なお金っていくらでしょう?
なるほど。
人生でこれから起こる様々なことと、それに必要なお金をお伺いできました。総額で○○〇〇万円になります!
うわー、結構いきましたね。
そうですね。でも優秀な○○さんが、定年までお仕事を頑張ったら、クリアできそうですね。退職金もありますし。
そうですね。頑張らないと。
○○さんの人生でかかるお金から、準備できているお金や公的保障を引くと、必要保障額は○○〇〇万円になります。
さきほどの水鉄砲で打たれた時に、この○○〇〇万円が、奥さまに天国から届けられたらどうですか?
それは安心ですね。妻も、無理に仕事しなくて良いし、子供の私立大学や留学なども、子供が望むことは全て叶えてあげられそうです。
お子さんも将来立派になるでしょうね。お父さんの死をバネにスーパードクターになって、たくさんの人の命を救うかもしれませんね。
そして天国のお父さんにありがとうと。あっ、すみません。また殺しちゃいました。長生きされてくださいね。
○○さんの人生で大事に考えておられるこれらの項目を足すと、○,○○○万円ですが、この額、すぐに準備できますか?
いやー難しいですね。
そうですよね。
では、万が一の際には、これらの項目の全てのお金がドーーーン!と用意できて、すべて解決できて、何もなかったら、いままでお疲れ様でした!と、毎月毎月、仕事や家計が大変な時も払い続けてきた数十年分のかけ金が、ドバーーーン!とそっくり戻ってきたらどう思います?軽井沢の別荘の夢もちゃんと叶えられます。
万が一のリスクからちゃんと守られて、将来の夢まで叶えられる。そんなプランがあったらどうですか?
前のガックン保険を聞いているから、そんな夢みたいなプランあるんですかね。。
もしあったら入りますか?
そりゃー入りますね!
ありがとうございます!
ではこちらにサインを!
あっ、まだ設計していませんでした。失礼。
それと、○○さんが入っていた保険の分析結果を伝えますね。
今の保険だと、肝心の亡くなった時の保障はほぼないです。
がん保険、医療保険、就労不能保険に厚くお入りです。
でも亡くなった時に、10万円しか出ません。
奥さんは、○○さんが亡くなってしまった時、そうだ、主人は保険に入ってくれていた。助かった。いくら出るんだろう?何千万円?えっ、10万円…
ご家族、守れますか?
ダメでしょうね。
将来解約したら、マイナス○○〇万円です。
うーん。見直しをお願いします。
ありがとうございます!お任せください!ベストなものを設計します。
設計に必要な情報をいろいろ教えてください。~省略~
OI、FFとこのように進行できていれば、繰り返しになりますが、あとは作業ですので、ほぼご成約となるはずです。
FFのインサイトとしては、潜在ニーズを顕在化して差し上げること、必要保障額や、将来の解約返戻金です。
通常、お客様は死亡保障に関心が薄く、自身が受け取れるがん保険や医療保険、終了不能保険にウェイトが行きがちです。それを修正して差し上げることが大事で、万が一の際に感謝されます。
FFは奥深いもので、このプロセスがプランナーの醍醐味と言えるでしょう。
数値的な話だけではなく、お客さまと情の空間にいかに入れるかが大事です。
お客さまから、「私は家族を愛していて、子供たちの成長が何よりの楽しみ。子供には最高の教育環境を与えてあげたいんです。子供には、単にお金を稼ぐではなく、地球や人類を救うような壮大な仕事をしてほしいなと思っているんです。NASAで宇宙事業とか。ノーベル賞とかそういうものにあこがれます。子供が立派に社会人になって、結婚して、孫を見せてくれるのが将来の楽しみなんです。だから、家族の幸せのためなら、月〇万円の出費はいとわないです。」といったお話が引き出せると良いと思います。
決して、数字を計算する場ではないです。
お客さまが想いや夢を語る。それをインタビュー。そんなイメージです。