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私をごきげんにしてあげる方法って?【飯綱町の夜喫茶・消灯珈琲「問い会」第3回イベントレポート】

長野県・飯綱町の夜喫茶「消灯珈琲」で、月に一度開かれる「問い会」。「問い会」では、毎月一つのテーマにそって、参加者たちが問いと言葉を交わします。

▼前回の様子はこちら。
https://note.com/toikai_wakesho/n/ned1acd7e883f

この場所だから、この時間だから話せること、聞いてみたいことがある。
第三回のテーマは自分をご機嫌にしてあげる方法。

できることならいつだってご機嫌でいたいけれど、そうもいかない毎日。最近余裕がないかも。なんだかいろんなことがうまくいかない。心がトゲトゲしている気がする。そんな日もあります。

「自分の機嫌は自分で取る」なんていうけれど、みんなどうやって自分をご機嫌にしてあげているの?  みんながご機嫌でいるために意識していることや、「もうダメ〜」というときの“とっておきの方法”の方法を聞いてみました。当日の様子をレポートします。


季節の変わり目。好きな飲み物を片手にゆったりとしたスタート

この日の問い会は、カウンターに座り、ドリンクを飲みながらゆったりと行われました

ようやく暑さが落ち着き、涼しくなってきた9月末。主催の彩花さんの「季節の変わり目だから、みんな気持ちがざわざわしますよね。今日はゆるくいきましょう」という一声から、今回の問い会はスタートしました。

まずは、彩花さんから問い会の趣旨と今回のテーマについて説明されます。

彩花さん 「今回の問いは、『自分の機嫌を自分でどう取ってる?』っていう話をみんなでしたいなと。落ち込んでいたり、悩んでいたり、不安なとき、ご機嫌になりたいなと思いますよね。自分と同じくらいの世代の人たちは、どうやって自分を労っているのかを聞けたら、自分のヒントになるかもしれないなと思って。」

彩花さんの挨拶のあとは、まずは自己紹介。それぞれが、普段何をしているか、今日はどうして「問い会」に参加しようと思ったかを話していきます。

「3月に東京から信濃町に移住してきました。仕事がリモートワークなので、町や近隣の人と触れ合う機会が少なくて。誰かと話す場をつくりたくて参加しました」

うたえさん 東京出身。長野での暮らしにはだいぶ慣れてきた。問い会の参加は二回目


「去年までは関東の大学に通っていました。信濃町にUターンして働いていますが、同世代の友達が周りにいなくて。歳が近い人たちと話してみたくて参加しました」

ご機嫌になるためにしていることは?


今日の最初の問いは、「ご機嫌になるためにしていること」。それぞれが自分なりの自分の機嫌の取り方を話していきます。

「気分を切り替えたい時は、走ったり泳いだりと身体を動かしています。走る時は、新潟方面に走って、県境の支柱にタッチして戻ってきます。イライラしている時は、糖分が足りていないときだから甘いものを食べます」

「良いにしても悪いにしても、その状況を観察して認められるかが大事なんじゃないかな。自分は寝ることが好きで、だいたいのことは寝れば治るんです。寝るときにちゃんと腹式呼吸で深呼吸をすると、自分を客観視できるんですよ。」


宏樹さん 長野県上田市出身。飯綱町で活動する同年代の彩花さん、陸斗さんと出会い、自分達で地域にアクションを起こそうと一般社団法人「わけしょ」を立ち上げる

「僕は週五で街に降りてサラリーマンをしているので、休みの日はバイクに乗って、街の方向には行かず、行き先を決めずにただ山の方に向かって走ります。」

「大学の頃までは、友達と遊ぶことで自分の機嫌を取っていました。信濃町に来てからは、周りに同年代の友人が少なくなったので、最近は小さい頃に好きだった編み物を久しぶりに始めました。無心になれるんです。それから、温泉が好きなので車でいろんな温泉をめぐることもあります。」


まこりんさん 信濃町出身。学校の教員をしている


「私は、甘いものを食べても運動しても解決しない人で。どうしたらいいかなと思って最近しているのが、機嫌が悪くなっている自分を受け止めてあげることです。『客観視している自分』を作って、その自分が機嫌の悪い私をよしよししてくれる。それが最近のご機嫌取りのルーティーンです。」

彩花さん 「私は、自分の機嫌を取ろうとしていろいろやってはみるけど、解決することがあまりなくて。不機嫌MAXのときになにかしてもあんまり効果がないのかなと思っていたけれど、『自分のためになにかしてあげたい』と思うことがまず一歩なのかな。」

身体にアプローチする人、心にアプローチする人、その両方。それぞれの自分の機嫌の取り方。さらに詳しく話を掘り下げていきます。

習慣として自分のためにしていることはある?


次の彩花さんからの問いは、「習慣として自分のためにしていることはある?」
普段から意識的にしていることをそれぞれが話していきます。

彩花さん 「私は、自分がいまやってることを定期的に書き出して、状況を整理したり、自分を肯定したりするようにしています。それから、本を読むことも多いです。適当に選んだ本を読む中で、今の自分の感情を表す言葉が出てくるとスッキリします。」 

「仕事では精神的な体力が減るので、休日は身体を動かすことで身体的な体力を減らして、心身のバランスを取るようにしています。」


陸斗さん 飯綱町出身、飯綱町在住。長野県内のハウスメーカーで営業をしている 

「私も運動をすることが好きなので、毎日三キロ走るようにしています。ただ外に出るだけでは、どうしてもあれこれ考えてしまうので、一回走り出す。走るのに必死すぎて、嫌なことが考えられないくらい疲れるんです。必死になってくると、『疲れた』で頭がいっぱいになります。」

「私は依存先をたくさん増やすようにしています。運動もするし、編み物もするし、映画を観ることもあります。最近は、飯綱町のジムに登録しました。嫌なことから逃げるように活発になることが多いかな。」


あっちょさん 飯綱町出身。彩花さんの中学校の同級生。県外の大学に進学し、就職で長野県に戻ってきた


どうしようもないときのとっておきの方法は? 



次の問いは、「もうどうしようもない!」というくらい不機嫌になってしまったときのための、「とっておきの方法」について。その人ならではのユニークな方法が出てきました。

「自分は、刃物を研ぎますね。道具のメンテナンスをします。」

「負のエネルギーを使って、『やらなきゃ』と思っていたことを一気に終わらせることが多いかも。つい最近、すごく嫌なことがあってむしゃくしゃしていたので、ちょうど衣替えの時期だったしニットを全部引っ張り出してきて風呂場で手洗いしました。汗だくになったけど、負のエネルギーの発散ができたし、ニットは綺麗になったしすっきりしました。」


風音 長野市在住のフリーライター。「問い会」のレポート作成を担当

「食べることが好きなので、料理をすることがストレス発散になりますね。気分がどんよりしている時は、あえて割引になっている食材を選ばないようにしています。そうすると、『やってやったぜ』という気持ちになる。美味い飯を食べる。いつも行くご飯屋さんでも、ちょっとグレードを上げて注文します。」

「大学生の時は、ファストフードを大食いしていました。でも、それだと『いっぱい食べちゃった』って自分を攻めることになるから、最近はしていません。いまは、あえてとことん落ち込んで自分の底を知ることも大事かも?と思っています。」

「不機嫌な私」を、いなかったことにしない


彩花さん 「私は、一回下まで落ちることもいいと思うんです。『立ち直れないかも』と思っても、『これ以上落ちるところはない』と思えたら勝ちというか、『ここまできたらもう上がっていく一方だよね』と最近は気持ちを切り替えられるようになりました。でも、日々のスケジュールやタスクがあると落ち込みきれないこともありますよね。落ち込んでいても、ちゃんと考える時間がないまま日常が進んでいく。そうやって、時間が過ぎてなかったことになっていくのは怖い気がして。」

「私は気にしいだから、昔は一度落ち込んだらずっと考えこんでいました。でも、今の職場環境は毎日忙しくやることがいっぱいあって、小さいことは考えている暇がないくらいで。でも、本当に気になることは仕事終わりも覚えています。」

「自分の機嫌がよくない時は、消灯珈琲に来る」という人も。

「閉店までずっと喋っています。毎回同じことを、毎回長〜く話す。」

彩花さん 「私も、落ち込んだ自分をなかったことにしたくないから、落ち込んだことをちゃんと言葉にして残しておきたい。お店にきた人に全部話してしまうこともありますね。今はそれができる環境にいられるからありがたいけど、自分一人になったら私はどうなっちゃうんだろう。」

秋の夜長にしたいこと。ご機嫌なリストをつくろう 


彩花さん 「秋になると、日が落ちるのが早くなって夜が長くなってきますよね。寒くて暗いと落ち込むけれど、その時間にできることがいっぱいあるはず。できればハッピーに過ごしたいから、今日は最後にみんなで『秋冬の夜長にしたいこと』リストをつくりたいなと。」

彩花さんから紙と鉛筆を手渡された参加者たちは、もくもくと紙にやりたいことを書き出していきます。


最後に一人ずつリストの内容を発表し、今日の問い会はゆるやかに終わりを迎えました。

・仕事とまったく関係ないところで、没頭してなにかを作る。
・焚き火を眺めながらお酒かコーヒーを飲みたい
・プロジェクターで映画鑑賞
・来年の日記を買ったので、いまから日記を書く習慣をつけておきたい
・朝が楽しみじゃなくなってくるから、あえて朝ご飯を仕込みたい

・ジムに行くのを続けたい
・海外旅行に向けて英語を勉強したい
・早起きしたい

・夏にやりたいことリストを冬のうちにつくる
・旅行に行きたい場所探し 

・英語の勉強
・本を読みたい。読書習慣をつけたい
・飲食バイトしたことがないから、やってみたい!

・よく寝る 
・冬が一年の中で一番好き。スノーボードにたくさん行きたい
・雪道の運転で命を感じたい
・冬は一番景色がきれいで、空気も澄んでいる。雪景色を楽しみたい

・雨を眺める
・いい飯を食う
・サウナ
・仕事じゃない写真を撮る
・いい宿にとまる
・映画を見る
・お酒を飲む
・デッサン
・写真集を見る
・一人でバーに行く
・なにもしない
・展示を見る


みんなの秋がご機嫌な季節になりますように

撮影:中嶋真也
執筆・構成:風音

「問い会」主催・企画:一般社団法人わけしょ

<次回の「問い会」>

問い会 第4回《 僕が旅に出た理由 》…消灯珈琲のInstagramにて随時更新

問い会とは…
“生きにくさ”を軸に、毎月ひとつの“問い”をテーマに話しをする。結論を出すのではなく、同世代が今をどう選択して生きているのか、モノゴトをどう捉えているのか、話したり聞いたりして自身が“問い”の答えを見つけていく。

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日にち 2024/10/29(火)
時間 19:00-21:00(1hトークセッション、1h茶話会)
場所 消灯珈琲
参加費 1000円(ワンドリンク付)

※席数が少ない為、定員に達し次第募集は締め切ります
※当日、通常の喫茶営業はしておりません
※分からないことや質問等気軽にDMでご連絡ください

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「一般社団法人わけしょ」では、飯綱町で行われる若者向けのイベントや取り組みを発信するLINEオープンチャット「わけしょのつながり」(※本名での登録をお願いしています)を運営中です。飯綱町に興味がある、関わりたい20代の方は、HPのフォームからお問合せください。

https://wake-sho.com/


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