【青森なればこそ】稼げる水産業 発信
「青森の水産資源はダイヤの原石。もっと磨いて水産業を盛り上げたい」。4月、後継者不足や魚離れ、販路開拓などの課題を打開しようと、現役若手漁業者ら7人が一般社団法人・あおもりウォーズ(青森県六ケ所村)を設立した。代表理事の中田創(はじめ)さん(38)らはイベントなどを通じて県内外に漁業、水産物の魅力を発信している。
法人の名称は魚の「ウオ」と、戦うことを意味する「war」を組み合わせた造語。中田さんは茨城県龍ケ崎市出身で、コンサルティング業界での勤務などを経て、現在は青森県六ケ所村で鮮魚の仲卸を手がける。ほかのメンバーはいずれも30~40代の漁師だ。
「若い人を水産業に呼び込むためには、稼げる仕事だと思ってもらわないといけない」と中田さん。魅力を伝えるため、9月に青森県外ケ浜町で開いた子ども向け「おさかな教室」には44人が参加した。子どもたちは映像や紙芝居で魚について学び、メンバーが採ったサザエを具材にしたカレーライスを味わった。
中田さんは「今後は海や漁村の地域資源を活用して漁業体験ツアーなどを企画していきたい。アイデアを出し合い青森の水産業の明るい未来を描ければ」と意気込みを語った。(東奥日報社)
生きたサザエに触れて喜ぶ子どもたちとメンバー(右奥)=2024年9月、青森県外ケ浜町