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【社員座談会】競争と安定の両立、DXで東北電力に変革を(後篇)

東北電力におけるDXの取り組みを紹介する「【社員対談】競争と安定の両立、DXで東北電力に変革を(前篇)|東北電力株式会社 (note.com)」では、当社がDXを推進する理由や今後のビジョンを、DX推進部の中堅社員2名に語ってもらいました。
後篇となる今回は、同部の若手社員4名による座談会を開催。今進めている取り組みや東北電力への入社を決意した理由などを聞きました。

工藤 友輝┃Yuki Kudo(宮城県仙台市出身)
2023年4月 DX採用枠にて入社。各部門の相談窓口として、デジタル技術を活用した課題解決やグループ企業全体のDX戦略の検討などを担当。趣味は旅行と野球観戦。初めて一人旅をしたイタリア旅行が印象に残っている。

大槻 うらん┃Uran Otsuki(宮城県亘理町出身)
2023年4月 DX採用枠にて入社。各部門の相談窓口やグループ企業間のつながり強化に向けた業務を担当。趣味は旅行・映画・音楽。最近はイタリアのバンドにハマっている。

櫻庭 昂太郎┃Kotaro Sakuraba(青森県黒石市出身)
2023年4月 DX採用枠にて入社。社内データを活用したデータ分析などを担当。BIツールを使ったダッシュボード作成のサポートなどを行っている。趣味はサッカー、フットサル、温泉巡り。目標は秋田県にある乳頭温泉郷の制覇。

髙橋 宏尚┃Hironao Takahashi(宮城県東松島市出身)
2023年4月入社。社内ネットワーク環境の整備や業務システムのメンテナンス、生成AIに関する業務を担当。大学ではAIの研究に取り組む傍ら、ブレイクダンスに没頭。趣味はディズニーランドやUSJなどのテーマパーク巡り。


若手社員が取り組むDX

―みなさんの業務内容について教えてください。
工藤さん: 2023年に策定した東北電力グループDX推進方針に基づき、当社やグループ企業におけるDX戦略の検討などを行っています。
各部門の業務はその部門の社員が一番よく理解していますので、だからこそ各部門が主体となってDXを推し進め、それをDX推進部がサポートする組織体制が理想的だと考えています。
一人ひとりがDXを自分事化することがグループ大でのDX実現につながると思いますので、導入事例や成功事例などをイントラネットを活用して情報発信しているところです。

工藤 友輝さん

大槻さん: 情報発信ってすごく大事ですよね。私も工藤さんと同じチームに所属していますが、最近は東北電力グループ企業間のつながりを強化する取り組みに力を入れています。
具体的には、グループ各社のDX推進者を招いた情報交換会の開催を予定しています。また、構想段階ではありますが、グループ企業間でDX事例を共有できるコミュニティを作り、積極的につながることができるコミュニケーションハブの構築を検討しているところです。
櫻庭さんは説明者として、情報交換会に参加いただける予定でしたよね?

大槻 うらんさん

櫻庭さん:そうですね。当日は私が行っているデータ分析に関する業務をグループ企業のみなさんにご紹介する予定です。私は、各部門で視覚的にデータ分析を行えるように、BIツール※を使ったダッシュボードづくりのサポートをしています。
ダッシュボードについては、2024年1月に、燃料部が燃料価格の推移を可視化したのをきっかけに、現在は多くの部門を支援している状況です。
ダッシュボードを導入した部門からは「新しい切り口でデータ分析ができるようになった」など、好意的な反応を多くいただいています。
※BIツール・・・データを視覚的に表現することで、複雑な情報をわかりやすく伝えることができるツール。

櫻庭 昂太郎さん

髙橋さん:私の業務は3人とは少し毛色が違っていて、社内ネットワーク環境の整備や業務で扱うシステムのメンテナンス作業を行っています。大学でネットワークに関する講義を受けていたので、ベースとなる知識はあったものの、社内特有のネットワーク構造やシステムにより複雑な仕組みとなっていて、それを理解することは決して簡単ではありませんでした。
それでも、職場の先輩や上司からノウハウを共有いただき、この1年で着実に知識がついてきたと感じています。デジタル技術の活用が進み、新しくネットワーク環境を構築する機会が増えてきています。最近では新たな依頼があっても一人で完結できるようになりました。

髙橋 宏尚さん

入社の決め手

―DXの牽引役として重要な役割を担うみなさんの入社理由について教えてください。
工藤さん私は2023年度から始まった「DX採用枠」で入社しました。大学時代は文系だったのですが、Python(パイソン)※を学んでいたこともあり、「新しい仕事・誰もやったことがない仕事ができて楽しそう!」といった好奇心に素直に従って、DX採用枠でエントリーしました。
※Python(パイソン)・・・AIの開発で使われ、データ収集やデータ分析なども得意とするプログラミング言語。

大槻さん:私も文系ですが、DX採用枠の募集を見た時、直感的に「ここだな」とビビッときたのを覚えています(笑)
大学のゼミで、DX事例の調査などを行っていた経験から、デジタル技術を使って暮らしを豊かにできるような仕事に関わりたいと考えていました。
DX採用枠で入社した社員の中で、文系出身者は私と工藤さんのみ。正直、初めは専門性の高い仕事についていけるか不安もありました。しかしながら、業務経験を積む中で「不安」が徐々に「自信」に変わっていきました。左右を見回すと心強い同期もいるので、思い切ってこの環境に飛び込んで本当によかったと感じています!
 
櫻庭さん:私も同じくDX採用枠で入社しましたが、2人とは少し経緯が異なります。
大学時代に空き家をカフェに改装するなど「町おこし」の活動をしていて、インフラ企業として東北・新潟を支え、地域に根差した事業を行っている東北電力にシンパシーを感じていました。初めは幅広いフィールドで活躍することができる事務系採用枠としてエントリーをしていたのですが、選考が進む中で、採用担当の方からDX採用枠があることを伝えられました。
 
元々、大学院でデータ分析について学んでいたので、DX採用枠で入社した方が地域に貢献できるのではないかと考え、エントリー変更を決めました。まさか、学生時代に学んだ知識を、直接仕事で生かせるとは思ってもいませんでした。
 
髙橋さん:私も大学でAIについて研究を行っていたので、その知識を業務に生かせることは、やりがいにもつながっています。
また、小学6年生の時に地元の宮城県東松島市で東日本大震災を経験したのですが、その際に、誰もが混乱するような大変な状況下で、懸命に復旧作業にあたる電力社員の姿を目の当たりにしまして…、私も東北電力に入社して生まれ育った東北に貢献したいと考えていたことが、入社を決めたもう一つの理由です。
この思いを東北・新潟の地域にしっかり還元できるよう、DX人財としてさらに成長していきたいですね。

DXを推進するうえで意識していること

―様々な思いを持って入社されたと思いますが、いまはどのようなことを意識して業務に取り組んでいるのでしょうか。
工藤さん:当社は2024年3月に「DX認定事業者」の認定を取得しました。
認定を取得したことで、社内のDXに対する機運がさらに高まったと感じているため、今後も旗振り役として先頭に立ちながら、DX実現に貢献したいと考えています。
DXの推進は、どうしてもツールの導入やデータ分析など、デジタル化すること、つまり「D」に意識が向きがちですが、業務変革を指す「X(トランスフォーム)」が本質です。デジタル技術の活用はあくまでも手段。手段が目的化しないよう、「本来の目的は何か」をしっかり意識しながら、今後も取り組みを進めていきたいですね。

名刺へのプリントなど、様々な場面で「DX認定ロゴ」の使用が可能に

大槻さん:グループ企業全体でDXを推進していくには、グループ一丸で「DXやっていこうよ!」という雰囲気をつくることが大切だと感じています。文系・理系に関わらず挑戦できることを知ってもらえれば、DXに対するハードルも下がり、誰でも前向きに取り組みを進めていけるのではないかなと。当社社員やグループ企業の方々一人ひとりに寄り添いながら、当社グループ全体のDX実現に貢献していきたいですね。
 
櫻庭さん:データの取り扱いも非常に重要です。データ活用には、これまでとは異なった切り口で情報が簡単に得られる利便性がある一方、常に情報漏洩などのリスクがあることも忘れてはなりません。
業務の中でデータを活用することが当たり前となるには、ツールの導入といったハード面に加え、ルール整備やセキュリティ審査など、ソフト面からも環境整備を行う必要があります。各部門やセキュリティの担当者など多くの関係者と積極的にコミュニケーションを図りながら、縦・横の連携を強め、一つずつ課題をクリアしていきたいです。
 
髙橋さん:先ほども少し触れましたが、DXが進むと、これまで以上に扱う情報量が増え、ネットワーク環境が逼迫することが予想されます。新しい技術こそ快適に使える環境でなければ、「現状維持がよい」と後ろ向きな考えに陥ってしまうと思います。DXが社内にしっかりと根付くように社内ルールを整備しながら強靭なネットワーク環境を整え、提供していきたいですね。

※本インタビューは2024年9月に行いました

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