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「町の人々と共に町も成長していく浪江町」


浪江【福島県浪江町】

浪江町は、福島県浜通りに位置し、双葉郡に属する町。 東日本大震災で、津波や福島第一原発の事故により甚大な被害がもたらされました。一方で、「大堀相馬焼き」に始まり、B級グルメの「なみえ焼きそば」、請戸漁港に揚がる「しらす」、全建屋流失の困難を乗り越え新天地で酒造りを再開した鈴木酒造店「磐城壽」、名物の和菓子でかぼちゃの餡がぎっしりと詰まっている「かぼちゃ饅頭」など、沢山の特産品があります。

浪江町を紹介してくれるのは、何度も浪江町に足を運んでいるきりちゃん。大学が農学部ということもあり、きっかけ食堂の農業関連の新しい活動も一緒に企画してくれています。


霧生彩乃のありのままの東北旅

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こんにちは。霧生彩乃です!私が自然と共に生き物である植物を育てることの醍醐味を知り、どっぷりとハマっていったのは、小さい頃に祖父の畑で農業を始めたことがきっかけです。より実践的な農業を学びたかった私は、大学に進学して以降、全国各地の農家さんを訪ねて回る日を過ごしてきました。

初めて浪江町に行ったのは、サークルの先生から「浪江で稲刈り体験があるので行ってみないか」と声をかけていただいた時でした。農業の実習が兎にも角にもやりたくて飛び込んだ「浪江町」は、震災から7年経過していました。
当時はまだ瓦礫の撤去も追いついておらず、農地は荒れ果て、震災の爪痕がくっきりと残っていました。しかし浪江町には、浪江に対する熱い想いを持った方々が多く、その方々の活躍によって、町自体が前を向いて新たな未来へ突き進んでいるように感じました。

そして、浪江に来るたび来るたび、歓迎してくれる町の人の温かさ、町と共に人々が成長していく姿、浪江の未来に向け、変わりゆく町の景色や、そこで活躍する方々に励まされ、浪江町の方々や浪江町が好きになりました。浪江町の方々と活動することや、浪江を訪れる事が楽しみになっていきました。

私は、私がありのままの姿でいられて、勇気づけてくれる浪江町の魅力を、浪江で活躍する石井農園さんと復興のシンボルである“道の駅なみえ”を紹介しながら、皆さんに伝えていきたいと思っています。

「浪江町はどんなところ?」


浪江町は、福島県の浜通りに位置し、海、山、川に囲まれる自然豊かな町です。しかし、東日本大震災で、津波や福島第一原発の事故により甚大な被害がもたらされました。
福島第一原発の事故のため、町内全域に避難指示が出され、浪江町民約21,000人が避難対象となりました。避難指示は、震災から6年後の平成29年3月31日に、「帰還困難区域」を除き、解除されました。農業も再開し、震災前の主要作物であった水稲に加え、トルコギキョウやエゴマなどの作付けも増えました。

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津波被災地で初めて収穫できた稲

私が初めて訪れた平成30年度には、ほとんど農地はありませんでしたが、現在は、稲やエゴマが一面に広がった美しい景色を見る事ができたり、日本一のトルコギキョウにもなった浪江の美しいトルコギキョウを見る事ができます。

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浪江町のトルコギキョウ

昨年の夏には復興のシンボルとして「道の駅なみえ」がオープンし、そこでは、浪江の農作物やトルコギキョウ、エゴマオイルやエゴマドレッシングなど浪江のエゴマを使った加工品も買う事ができ、浪江の未来へ向けて、新興しています。

            
「エゴマで浪江を元気に!浪江で活躍する石井農園の絹江さん」


続いて、なみえの健康野菜としても知られる「エゴマ」を浪江で栽培する石井農園の石井絹江さんにインタビューを行いました。新型コロナウイルスの影響により、浪江を訪れての取材はできませんでしたが、オンラインでの取材を快く引き受けてくださいました。石井農園の石井絹江さんに浪江での取り組みや浪江で栽培したエゴマなどを用いた加工品に込められた想い、浪江での今後の農業などについて、お聞きしました。

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Q1:浪江で農業を始めたきっかけや、取り組みについて教えてください。

避難先の福島市で始めたエゴマ栽培のノウハウを生かし、大好きな浪江の復興も兼ねてエゴマ栽培を始めました。初めは20a(バスケットボールのコートのおよそ半分の面積)からエゴマ栽培を始め、昨年は6ha(東京ドーム約1.2倍の面積)まで作付面積を増やしていきました。



Q2:美味しいエゴマを作るためには?

手刈りによる収穫を行っています。葉が下から茶色く枯れてきて、一番上の花が終わり一番下の実が落ちた時が収穫時期。気持ちの良く清々しい朝早く、浪江の仲間たちと共に露が落ちる前のエゴマを収穫しています。



Q3:浪江町でのエゴマ栽培やその加工品を作る事で、消費者や浪江を訪れる人、浪江の方々に何を伝えていきたいですか。

とにかくたくさんの人に食べてもらいたいです!
エゴマを使ったふりかけなど、子供でも食べやすいように加工しています。体に良い成分が豊富に含まれているので、認知症や心疾患などの予防にも効果的だと言われています。買いたくても高くて買えない方がいるので、他よりもいいものを少しでも安く提供していける様なシステムも考えていて、より多くの人の健康な暮らしをエゴマを通じて守っていきたいです。



Q4:浪江ではどのような想いがあって、農業をしているのですか?

浪江でも十分暮らしができるということが伝わってほしいと言う想いで農業をしています。
私自身が安心安全なものを作る事で、皆さんにも安全であるという事を伝えていきたいです。そしてそれが出来るのが、農業の強みだと思っています。
目標と目的があれば、いつまでも元気でいられると感じています。だから、なみえの人たちにも自分のできる事をやり、いつまでも元気にいて欲しいです。私自身もエゴマ栽培を楽しみながら、100歳になっても営農を続けていきたいです。


Q5:浪江の良いところを教えてください!

企業秘密がないところ。
誰かが何かをしようとすると、浪江の人たちは、みんなでチームワークを作り、どうしたら良いかを皆さんで考えてくれます。困ったときは、互いに助け合い、色々な場面で、教えてくれます。そこが、浪江の良いところだと思います。


Q6:今後浪江町でどのような活躍をしていきたいか、また、どのような取り組みをしていきたいですか?

浪江でも結の精神を発達させる事で、誰もが浪江に住みたくなるような町にしていきたい
結とは「私はニンニク作るから、あんたは玉ねぎ作ってね。」のようにお互いに収穫したものをやり取りし合ったり、お互いが協力し合う事。浪江でも、お互いが助け合い、お互いに物々交換し合う関係を築いていきたい
また、浪江では、原発の事故の影響で、30年は作物の作付けは難しいと言われていましたが、「まだだめかまだだめか」じゃなく、「これでもかこれでもか」というような感じで作付けをできたらと思っています。

浪江にも、農業にも想いを持って取り組む石井絹江さんは、私にとって憧れの存在です。
インタビュー中にも愛が伝わってきて、早く浪江に訪れたい気持ちでいっぱいになりました。絹江さんの作るエゴマ商品は、どれを食べても美味しく、健康に食べれます。他にはないアイデアが詰め込まれ、食べるときのワクワク感もあります。新商品も開発中なのだそう。商品は、道の駅なみえで購入できるので、是非購入してみてください。


復興のシンボルとして

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復興のシンボルとしての道の駅なみえが昨年の夏オープン。
なみえの食や文化を満喫できる「道の駅なみえ」を紹介していこうと思います。

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道の駅なみえは、浪江町の魅力を五感をすべてで感じとることのできる施設です!

まず、道の駅なみえの入り口に入ると、浪江町のゆるキャラ“うけどん”がお出迎え!

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産地直売所コーナでは、浪江の農家さんが作った新鮮な農作物や浪江の健康野菜“エゴマ”を使ったエゴマドレッシングやエゴマオイルなど、浪江の食を購入する事ができます。また、浪江の伝統工芸品である大堀相馬焼の器やコップ、うけどんグッズも購入できちゃいます。


そして、フードテラスで、いただきたいのは
なんと言っても、「なみえ焼きそば」!
浪江のソウルフードである「なみえ焼きそば」は、B-1グランプリで優勝するなど、一度は食べていただきたいほど絶品。
他にも、道の駅では、なみえ焼きそばパン、なみえ焼きそばのソフトクリームも食べる事ができちゃいます。七味をかけて食べる、なみえ焼きそばのソフトクリームは浪江ならでは!
ぜひご賞味あれ。

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なみえの名物!なみえ焼きそば              

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なみえ焼きそばソフトクリーム

他にも、道の駅なみえでは、交流広場での「なみ笑(え)げんきフェア」など各種イベントが開催され、大道芸やYOSAKOI踊など様々なイベントを楽しんでいただけます。また、今年3月には、新たに、「地場産品販売施設」として、鈴木酒造店や大堀相馬焼の窯場が完成予定で、そこでは、浪江での様々な体験ができる予定です。

「道の駅なみえ」について最新情報、より詳しい情報については、
道の駅なみえHPへ


浪江には、石井絹江さんのように、浪江に熱い想いをもち、浪江の未来に向けて、前へと進んでいる方々により、新たな未来へ向けて、まちが変化し、その方々やその変化に勇気づけられます。


昨年の9月には、浪江の隣町である双葉町に、東日本大震災の記録と経験・教訓、復興の歩みを継承していくために、「東日本大震災・原子力災害伝承館」がオープンし、震災について学ぶ事ができます。
情熱が集まる浪江を訪れ、なみえ道の駅で浪江の食や文化を堪能するとともに、震災についても学んでみてください。


もしかしたら、今回紹介した町とは違った風景が見る事ができるかも知れません。


それも、次浪江に訪れるときの楽しみです。


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