「甘いもの」を贈り合うのはもうやめよう

「この記事をお読みくださって,ありがとうございます。お礼にヘロインを500g送らせていただきます」――もしあなたがヘロイン依存症の治療中にこう言われたら,どう思うだろうか。

年が明け,家族や知り合いに贈り物をする機会も多いだろう。そんなとき,贈り物に甘いものを選ぶことも,少なくないのではないかと思う。
私もこの年末年始,甘いものを贈られたことがあった。糖質には依存性があるため,贈られた甘いものがトリガーとなり,ほかの糖質にも手を出してしまう。結果として,数キログラム太ってしまった。せんべいや餅など,食べ物と聞いて想像するものはほとんどが糖質であるが,なかでも甘いものは依存性が高い。

断ればいいじゃないか,と思われるかもしれない。しかし,目の前に依存物を置かれたとしたら断ることは難しい。タバコやアルコール,スマートフォン,ギャンブル,麻薬などを想像してみるとわかりやすい。

なぜ贈り物に甘いものが選ばれやすいのかわからないが,今の時代には無難な贈り物ではなくなっているのではないかと思う。糖質の危険性も書籍やインターネットなどを通じて徐々に知られてきているのだ。贈り物は衛生などの観点からも,タオルやカレンダーなど,食べ物以外にしたほうがいいと思う。

なぜ糖質制限をしている人の習慣に合わせて,贈り物まで制限されなくちゃならないのか――それは公共の健康である。ただでさえ糖質を摂りすぎの現代人が,糖質を減らそうとする。しかしそのそばから「贈り物」として糖質がやってくる。糖質とくに砂糖は,摂りすぎるとさまざまな害をまねく。
いっそのこと,一定以上の糖質を含んだ商品を贈るときは,税を課したほうがいいのではないのだろうか


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