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水をぶっかけられながら一晩中踊る狂ったパーティーに行ってきた。二度と行かない

Yukiさん、今度デカいパーティーあるらしいんですけど行かないですか。

ある日パリピのKからこんなお誘いがあった。

場所はKの自宅付近。朝まで爆音でパーティーをやるもんだからうるさくて寝れないだろう、だったら行って楽しんでしまえという発想だ。

マーケティング隊員として派遣されているぼくとしても、市場調査の一環として参加せねばなるまい。これは仕方ない、だって仕事なんだもの。

夜9時頃スタートで朝7時まで。

前に行った過疎ったパーティーでの反省からぼくたちは、盛り上がるであろう11時から参戦することにした。(9時からは前説的なノリらしくあくまでメインは11時なのだそうだ。少なくとも今回は)

今回のパーティーのおすすめポイントは、水の放水。水着を激しく推奨するパーティーで、その名も「 WET FETE 」。水に濡れるというのが話題になったのか町の人たちはみんなこのパーティーのことを話していた。(FETEはフェスティバルという意味らしい)

こんなふうに、上から消防のホースで水を観客にぶっかける。ぶっかけ続ける。大きな貯水タンクがいくつもあってすごかった。結局、ぼくたちは6時間ほど水を被り続けることになった。

さて、見出し画像からもわかる通り、人がめちゃくちゃ多かった。とにかく多かった。会場付近から人はすごく多かった。前売り券でも日本円で約3,000円もするのに。オールナイトなのに。過疎ったパーティと立地的には変わらないのに。

バスケのコート4つ分ほどの会場に人がぎっしりだった。少なくとも3~4,000人はいたと思う。さすがに1万人はいないだろうけど、とにかく密度がすごかった。

ぎっちぎちに詰まっちゃって身動きできない。イメージはほんと満員電車。そんなところでオープニングアクトが始まる。

歌手とセクシーなダンサーがステージで尻をふり観客は盛り上がるどころか、あまりのセクシーさに凝視、1点見つめ。歓声すら起こらなかった。すごい。

オープニングアクトからしばらくは水かけはなかった。

そのせいで、熱気だ湿気だで正直気持ち悪かった。ぜんぜん楽しくなかった。汗かくし、べとべとするし。

ところが、いざ放水が始まると人々は歓喜に!

とっても気持ち良い!爽快!良い!楽しい!最高!

隣の人とぶつかっても水が潤滑油のようになって気持ち悪さがない!

ステージ上のアーティストもパーティーミュージックで盛り上がる曲に変わってきた。ドゥン、ドゥン、ドゥンって心臓に響くバンプも心地よい。

ちょっとした水遊び程度のものを想像してたけど、度を越した水量でびっちょびちょになって、もうどうでもよくなってすっごいハイになった。

周りの人も同じだったようで、知らない人たちとTwerkダンスもした。(腰を降るダンスの練習しとかないとモテないよは本当だったのかもしれない)

セントビンセントのパーティーのハイライトかもしれない。

夫婦やカップルで来ている人たちも多く、彼らはパートナーとくっつきっぱなしでそれぞれ思い思いに腰をくっつけて振っていた。

男だけ、女だけグループももちろんいたから、ひょっとするとこういうパーティーは男女の出会いの場としての役割もあるのかもしれない。ぼくがダンスに誘われたように。


*****

しかし楽しかったのもここまで、時間にして夜中2時頃。

ハイから冷静になってくると、徐々にいろんなことが気になり始める。

というか耐えられなくなってくる。

まずにして最大の問題、みんなものすごい自分勝手。乱暴すぎる。繊細という言葉だけでも教えてやりたい。

ジャンプするのは良いんだけど、元のところに着地できないのかしないのか知らないけれど、前後左右に暴れやがる。一部の人がそれを好んでやってるフシがあった。

で、ここの人たちってほぼデブなわけ、ぼくらからすると、はっきり言って。丁寧に言っても、デカい、いろんな意味で。175㎝、76㎏のぼくでもこっちじゃ細い方。つまりフィジカルに差がある。

フィジカルに差があると、我々のようなスレンダーなアジア人はまず勝てない。ふっとばされるんだよね。それがぼくの隣の人に波及し、押し戻され、今度は逆方向へ吹っ飛ばされ…ってなる。混雑した中を無理に移動しようとする人たちもいるから、その人たちが人混みをかき分ける度にぼくは吹っ飛ばされ現在地を見失い、Kとはぐれた。

そして足めっちゃ踏まれる。デブって重いから泣きそうになる。骨折れたかと思うこと数知れず。後半は楽しくてジャンプするんじゃなくて、足踏まれないためにジャンプしてた。避けるためにね、必死、生き残るために。

水被り続けるのも、夜中だからだんだん身体が冷えてくるし、心折れた、朝4時頃に、完全に。

ぜんぜん楽しくない。

放水のとどかない、外野の方でしばらく眺めて、ぼくの居場所はここだなぁ、外から眺めるくらいが平和でちょうど良いなぁと思いながらしばらく過ごした後、朝5時、空が少し白んできたころに帰った。

これはあれだな、この前行ったヨットパーティーと同じ類のやつ。1度経験するのは良いけど、また行きたいかと言われるとそんな気分には到底なれないやつ。

過ぎてしまえば良い思い出。

それだけ。

まったく、ヒドい目にあった。

それにしても、こっちの人は元気。昼寝してから来たって言ってたけど、それを加味しても元気。パーティー好き。若い人ばかりじゃなくておじさん、おばさんもいるもの、多いもの。そういう文化なんだろうけれど、すごい。

パーティーにかける意気込みというか本気度の度合いが違う気がする。

んー、どうだろう、フィジカルと民度の問題な気がするなぁ。あんなにぎっちぎちじゃなければ、ずっと楽しめた気もする。

アジア人には向いてないパーティーだったな。

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