ついにこの時が来てしまった…「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」最終話だ。(サムネイルの絵は、ドラマのやつを自分で模写したものです💦)
ひとみの実家に挨拶にいった耕助
結婚前の相手のご両親への挨拶も、かぞかぞでは独特。一風変わった大川夫婦のキャラクターが光る場面。オモシロシーンの中に、親の真心というと大仰だが、お父さん(黒田大輔)と芳子(美保純)の親心に泣かされた。
「私の方がひとみを好きや」という母 芳子に続き、酔った父が言う「この人はね!もう!でたらめに!!ひとみを!愛してますよ!私はね、かないませんよ、この人には!」この一連でグッときた。気が抜けないドラマです。
しかも、最終話では「親と子のツボ」をこれでもか!と押してくる。
瀬尾さん節
大九明子Dの情の深さを感じた場面だ。演者ひとりひとりを登場場面でキッチリ魅力を引き出すのは勿論、最終話でこんな作戦(七実の奇妙な夢)でサヨナラ場面を作ってくれた。しかもオモロく作ってくれる👏
沖縄旅行
岸本家の沖縄旅行をみると、視聴者たちもそれぞれ自分たちの記憶が蘇るのではないだろうか?ボクのうちも沖縄旅行は子供が幼い頃行けた、数少ない家族旅行の一つなので、我がことのように胸の奥がツーンとする。
ひとみと耕助
坂井真紀と錦戸亮の組み合わせは、思いつきそうで、なかなか思いつかないレアな組み合わせだと思う。最初きいた時は、あまりイメージが湧かなかったけれど、ピッタリの組み合わせだった。ここに至る10本の中で、すでに証明済みだけど、ホンマ息の合った二人だと思う。芝居のキャッチボールが実にナチュラルでお互い演技しているように見えない。だから、喜びや悲しみ、そして色んな「心の機微」がダイレクトに届く。
このドラマは、かぞかぞチーム全員から原作者の岸田奈美さん一家、に向けて制作されている。18年前に亡くなったお父さんの胸の内にあったであろう言葉、そのお父さん、夫に対して伝えたかったであろう言葉をドラマを通して創り上げられた奇跡的な作品だったと思う。それは奈美さんの母、ひろ実さんのTweetからもよく分かる。
七実とパパ
河合優実と錦戸亮、この二人も親子にしか見えない。最終話の二人の場面はどれも秀逸だ。何気ない会話が抜群。耕助のTシャツを「ダサっ」と言わせたり、お供え物食べていい?「あれは俺のやろ~(笑)」と言う感じなど、本当に素晴らしい。
河合優実と錦戸亮
耕助が七実の頭を撫で「大丈夫。よう頑張った、パパの生きた証や、自慢や」と励まし、七実も耕助の頭を撫で「よう頑張ったよな」とポツり。無言で撫でつづける七実と心根を受け取る耕助。なんと美しく感動的なシーンだろう。永遠の1シーンだ。河合優実が錦戸を撫でる仕草、それを受け取る錦戸亮、こんなにも感動してしまう場面はない。どんなにお金や時間をかけたドラマや映画よりもずっと、ずっとボクの胸を打った。
愛車VOLDOに家族で乗って、耕助の墓参りに行く。その帰り、家族5人を乗せたVOLちゃんは桜満開の中走る
見とけよ世界、この家族と笑い続けてやる
VOLDOは沖縄を走り、ウユニ塩湖を走り、宇宙を走る
この家族と駆け抜けてやる
「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」
こんなに熱中し、毎回、感想を書き記したドラマは初めてだ。自分が演出・監督したドラマでもやったことがない。テレビ放送だけじゃなく、サブスクの中には膨大な数のドラマ・映画があるにもかかわらず「かぞかぞ」にハマったのは、家族というものが人間とは切り離せない永遠のテーマだからかもしれない。実際、最終話で最も直撃してきたのは「親が子を想い」「子が親を想い」という要素だ。そして、演者の皆さんのナチュラルな演技がホンマ説得力があって、じーっと見ていられるのだ。河合優実さん、の素晴らしさを知り、目黒シネマの河合優実特集を2日連チャンで4作品観たりしたのも初めてだ。演技者としての魅力、潜在能力はピカイチだと思う。坂井真紀、吉田葵、錦戸亮、美保純、林遣都、それぞれの魅力も堪能したし、今回初めて知った方々の良さも新鮮でした。ダウン症の吉田葵君が連ドラで、並みならぬ努力をし、安田龍生さんと二人三脚で最後まで突っ走ったのも素晴らしいと思います。特に、9話で錦戸亮と二人で明け方の一本道を歩くワンカットでの演技の素晴らしさをTwitterに書いたところ、吉田さんの親御さんからステキなコメントをいただいた。
錦戸亮のさり気ない優しさ、が良く分かるコメントなので紹介させてもらいました。声変わりする前15歳の錦戸亮から考えると、耕助じゃないけれど親メセンにならざるを得ません(笑)。大丈夫。みーんな、大丈夫やと思いました。
この素晴らしいドラマを制作してくれた大久明子さんはじめチームかぞかぞの皆さまに心より御礼申し上げます。このドラマが一日も早く、地上波NHKで放送されますように!!
ありがとうございました!
家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった
【出演】河合優実/岸本七実、坂井真紀/ひとみ、吉田葵/草太、錦戸亮/耕助、美保純/大川芳子、奥野瑛太、岡野陽一、松田大輔、福地桃子/マルチ(天ケ瀬環)、林遣都/小野寺、山田真歩/末永、古館寛治/TVP二階堂、椛島光/斉藤 ほか 草太担当:安田龍生
【原作】岸田奈美 【脚本】市之瀬浩子 【演出 脚本】大九明子