閉店してしまった、推していた店が、地元にやってきた
お店の名前は『都電テーブル』。7年前、当時ライターをしていた私が取材したご飯屋さんです。
“まちのもうひとつの食卓”をコンセプトに掲げた都電テーブル。
・子どもと一緒でも、ひとりでも、誰しもが安心して過ごせる
・スタッフは自分にあった働き方ができる
・街の人の身体と心の健康の支えになる
そんな飲食店を作りたいと思ったのが始まり、と伺いました。
自宅の次に気がねなく過ごせる「もうひとつの食卓」が近所にあることは、暮らしを豊かにしてくれると考えています。
とサイトに掲載されている通り、食を通して「街の人々の暮らし」に寄り添う飲食店です。
7年前に私が伺ったのは、向原にある都電テーブル。Webメディア『箱庭』で取材に伺いました。(写真は当時撮影したものです)
カフェのようなおしゃれな雰囲気で、小さなお子さんがのんびり過ごせる小上がりもありました。図書館から譲り受けたという椅子は座り心地がよく、のんびり過ごすご年配や、スイーツとコーヒーを片手にパソコンを開く若者の姿も。お盆いっぱいの健康的で滋味深い料理を、リラックスした空間で味わえました。
ユニークだと思ったのが、お客さんの声を聞いてメニュー考案をしていたこと。例えば外食が多いビジネスマンには野菜定食を。子供には食べやすいプレート料理を。いわば「街の味」が提供されていました。
働いている方の中には近隣に住んでいる人もいて、「子育てをしながら働ける場所をずっと探していた」という声も。
店内には食材の生産者さん達の紹介冊子が置かれていて、日本で丁寧に作られた素材をいただけるんだ、と発見と嬉しさがありました。
生産者さん、スタッフさん、お客さん、それぞれが繋がって、心地よく関わることができ、心もお腹も満たされる飲食店って、ありそうでなかなか無い。近所にあったらなあと惹かれ、取材後も何度か通うようになりました。
しかし残念ながら、向原は閉店。今は早稲田、雑司が谷の2店舗が営業しています。
それぞれ地域にあったメニューをイチから考案し、街の人が集う場として育まれています。早稲田は焼き魚やお刺身が人気な定食屋さん。雑司が谷はなんとラーメン屋さん!
2022年3月、都電テーブル 東尾久三丁目オープン!
そして今年3月にオープンするのが『都電テーブル 東尾久三丁目』。ここでもメニューはメインを決めずにお客さんと育てていく予定だそうです。
東尾久(ひがしおぐ)、聞き慣れない方も多いことでしょう。私が生まれ育った下町・荒川区の一角です。近所にあったらなあ、と思ったお店が地元にやって来た。こんなこと、ある......⁈
嬉しい縁に驚くばかり。胸いっぱいです。
↑工事の囲いがされてるのが都電テーブル 東尾久三丁目
都電テーブルはその名の通り、一車両の路面電車・都電荒川線が走るエリアで開業しています。
東尾久のお店は、目の前が線路。カウンター席はガタゴトと横切る都電を眺められる特等席。都電の向こうには昔ながらの八百屋さん。並びには保育園も。少し歩けば賑やかな商店街があります。
↑リノベーション前の入口
町工場が多いこのエリア。都電テーブル東尾久三丁目も、元は工場だった物件をリノベーションしています。立地、物件共にこの地域の文化を体感できる場だと思います。
子育て世帯数が増えている荒川区。この場所は近くに大学もあり、さらには近年リモートワークをする人も増え、ヘルシーで満足感のあるご飯どころを求める人が増えているように感じます。きっと都電テーブルが、この街の人たちのもうひとつの食卓になるのでしょう。
私は生まれも育ちも荒川区で、この街が気に入ってます。都内とは思えないほど、のどかで気が抜けちゃう空気感がこのエリアの長所だと思っています。そんな我が街での日々に、都電テーブルが加わるのがとても楽しみです!
食を通じて「街に関わりたい人」募集しているそうです
都電テーブルがユニークなのは、冒頭にも書いた通り「街の人々の暮らし」を支えたいというコンセプトが一貫していること。出店物件にしても「街の閉まったシャッターを開きたい」という思いから、商店街の閉店したお店や、今回のような閉業した工場をセレクトしています。
東尾久三丁目は現在スタッフを募集しているそう。食を通じて街の人々に関わりたい方、ぜひいかがでしょうか。詳細などは下記リンクからご覧ください。
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私は都電テーブル東尾久三丁目からほど近くで大家をしています。活動概要は下記のnoteに↓
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