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【難病のこと】それは患者が悩むべきことか?

エーラス・ダンロス症候群をもつ身として、今回悩ましい出来事が一つ。

10月上旬、1年に1度の定期受診のため信州大学医学部附属病院を受診しました。
その際に自分がこの1年で感じていることとして、関節の緩みが明らかに強くなっていること(特に利き手利き足の右側)、慢性疼痛に対する薬を飲んでいるが痛みがぶり返していることを主治医に伝えました。
それから自分が住む街の皮膚科に受診した際に、この難病のことを皮膚科の先生は知っていて、市内の総合病院につながっていなくて良いのかと提案してくれたことも伝えました。
総合的に状態を診てもらった上で、階段の上り下りが辛くなっていないか(正直段数が多いと膝が痛くなり辛くなっている)、リハビリの電気療法は効果があるのかなどを踏まえた上で
①指定難病の医療助成申請を出す
②市内の総合病院につながる
という結論になりました。

指定難病の医療助成申請は滞りはなく申請できたものの
市内の総合病院につながるためには紹介をすることになり、そのためにはまず取っ掛かりとして「痛み」のコントロールをするべく麻酔科につながることになりました(主治医曰く、関節型の多くがこのような対応になっていくとのこと)。
ただし、ここで一つの難点が…

現在鎮痛剤を処方してくれているのは街の整形外科のクリニック。
そのため、主治医からは痛みのことなのでその整形外科の医師から紹介状を書いてもらうことが自然だと思うのでそうしようということになりました。
ですが、私はここで引っかかる。
もう2年ほどこの整形外科に通っているのですが、この持病が発覚する前に関節の柔らかさを指摘されました。
そこで関節が柔らかいことでの疾患をその医師に聞いてみたところ
「関節が柔らかいなんて病気はない。そんな状態は経験がない。」
と言われる始末。
のちにエーラス・ダンロス症候群と発覚し、その状態について主治医から整形外科の医師に診療情報提供をしていただいたところ、ころっと人が変わったようになり
「この病気は関節が柔らかいことが特徴だから、関節保護して対処するしかない」
と言われるように。
だけども、その整形外科の医師はおそらく腑に落ちていないであろうと思われ、遺伝性なのに遺伝子はわからないのか?と検査や治験はないのか?を繰り返し言われる状態。
そこを強くいうと何倍にもなって返ってくる為、話を合わせ、とりあえず関節の固定のための装具などの対処と痛みの対処のために今は渋々通っているような状態でした。
そのことを主治医に伝えると、それでは診療情報提供をしておきますよと言って下り、少し安心。

…が、いざ数日後に整形外科クリニックに受診すると、診療情報提供書が来ていないと言われ、仕方なく痛みのコントロールを見越して総合病院に紹介状をという内容をやんわり伝えると案の定色々言われることに。
「そもそもあなたの痛みは日常生活に支障がある程度なのですか?麻酔科というのは痛みがとても我慢できなくなるくらいになったらいくべきところ。今のあなたには痛みのアプローチが4方向あるとして2方向しかしていない。」
「その主治医は臨床経験があるのですか。前から思っているけれど、内容が現実的ではない。」
「自分のことを気にかけて間を挟んだとしたら、そんなことしてもらわずでいいので。信州大学から直接総合病院に繋げばいいじゃないですか。そうしてもらって自分は一向に構わない。何も思わない。」
私はこの整形外科の医師に、痛みだけでなくそのほかの症状もあり、今後のことを見据えて総合病院への受診をしていくための意味もあるとも説明をしました。
ただし、それは伝わったのか…。
それだからこそ自分を介す必要などないと言いたかったのかもしれませんが、私には門前払いのように聞こえました。

あっけに取られ、薬の調整がなされるわけでもなく終了。
喪失状態になり、どうしようと思った挙句、とにかくこのことをストレートに相談しようと思い、信州大学の遺伝子研究センターに連絡し、遺伝カウンセラーさんに電話を繋いでもらいました。
遺伝カウンセラーさんはこちらの話を親身に聞いてくださり、患者さん本人が不利益になってはならないと言ってくれました。
結局、整形外科の医師が言った、自分を介さなくて良いという言葉を信じて、総合病院の麻酔科に信州大学から直接つないでいただくことになりました。
だけどここからも不安が…

薬を出してもらっているのはあくまで整形外科クリニック。
麻酔科に行ったとしても、処方はどうしてもらえば良いのか。
整形外科がこんな状態であったとしても、自分の関節トラブルを考えると、整形外科を切ることはできない。
だけど他のところに行く勇気はない(今通っている整形外科にいきなり無断で通わなくなるなんてできない)。
本当は、現在の整形外科もどこまで自分の関節の悩みを考えてくれているのかわからず、いつも本音を言うのを躊躇ってしまったり、ずれやすいと伝えてもしょうがないと言われたり…少し不信感もあって整形外科もかえるか総合病院に移りたい思いではあるのですが、それを判断するのは自分ではないし…

正直、どうしていいのかわからない状態です。
遺伝子疾患であり、体の至る所にいろいろな症状が出るからこそ、診療科も多岐にわたってしまいます。
自分がどんなに軽症で進行がゆっくり?だとしても、やはり感じている体の変化を、これから先もずっと抱えなくてはなりません。
しかもこの先、どういう状態になるのかわからないわけで。
長期に診ていく必要があるから、予防的対処も必要であろうと動いてくれる信州大学と
今現時点でクリニックで対処できているのに、総合病院に行く必要などないと思っている整形外科
整形外科の医師の言い分もわかっています。
現に休むことなく仕事もできていて、動くこともできていて、痛みによって生活に支障が出るほどにはなってはいません。
それをコントロールできているといえばそう。
だけど、痛いか痛くないかと聞かれれば痛いし、昔から痛みがある身なので、どの程度が痛みの強い状態なのか感覚が麻痺しているところもあると思います。
痛み止めは市販のものも飲んでいるような状態なので、自己判断で対処している面もあるわけです。

私にはわからない。
たとえ医療者であっても、いつどのタイミングでしかるべき医療にかかれば良いのかなんて。
しかも板挟みになっても、その対処を教えてくれる人がいるわけではないですし、医療の体制がどうあるべきで、どのように連携を取ってもらって繋いで貰えば良いかなんて、本来患者であればわからないはず。
なぜそんなことにヤキモキしなければならないのか…
けれど、今の私にとって医療が途切れてしまうことはとても怖くて不安なことです。
こういう状態は、どこでどう相談したら良いのだろうなんて思いながら、頭を抱える日々です。

皆はこう言う場合、うまくストレートに物事が進んでいるのだろうか。
本当に悩みです。

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