号泣する準備はしていなかった
広島。
第二の故郷。
ママ友の枠を超えし友人たちが集う、そこはまさに我が心のオアシス。
広島1日目。
娘が幼稚園生の時に仲が良かった子供達と集まる。
子供達、デカくなりすぎてお互いモジモジしてらっしゃったが、母たちはそんなことはお構いなし。
「なんか2週間前にも会ってる気がするのなんで」と首を傾げながら、2年前と全く同じテンションで会話が弾む。
12時に予約をしていた店で、4家族揃うのに30分ほどかかってしまった個室にて。
店員さんが「申し訳ありません、この部屋の使用時間についてご確認を忘れてました」と申し訳なさそうに部屋に入ってきた。
あらやだ、注文もせずにごめんなさい、はい、何時まででしょう?
私たちは「あと1時間ぐらいになっちゃったかな?」と顔を見合わせる。
すると、申し訳なさそうな顔のまま店員さんが言った。
「すいません、16時半までしか使えませんのでご了承ください」
…いや、むしろそんなにいいの!?
「親切すぎる!絶対デザートもつけようね!会計もゆっくりできるね」
なんて言ってた体感10分後、16時20分だった。
私の友人たち、全員タイムリープ出来るのかもしれない。
もちろん、デザートも貪った。
喋りすぎたのと、笑いすぎたので、顔面が程よく疲労していることだけが、4時間の経過が現実であることを知らせていた。
そのまま、友人宅へ1泊。
昼間あれだけ喋っていたにも関わらず、笑い続ける。
基本、Rちゃんはゲラ(笑い上戸)なので、一度笑い始めたら、号泣レベル。
人生泣き笑い、みたいに私たちは涙をぬぐい続けたのだが、会話の中身は
「電車に乗った時に9頭身が普通にいて都会すげえ」とか
「こんなに無添加に気を使ってるのに、花粉症に関してはオーバードーズ」とか
他の人に説明しようとすると伝わらないやつです。
ちなみにRちゃんは我が家に泊まりにきた時、笑いすぎて呼吸を乱し、生死を彷徨ってました。
娘たちが、ゲームをしながら「お母さんたちまた泣いてるよ」と。
あの姿だけ見ると、人生波乱万丈みたいな泣き方。
涙ぬぐいすぎて、寝る前に化粧水付け直す。
広島2日目。
広島駅にてつるちゃんと合流。
フラダンス仲間のあっちゃんが迎えに来てくれる。
車に乗り込んですぐ、つるちゃんとあっちゃんを紹介しつつ、一気に近況報告するとき子。
どちらにも気を使うかと思いきや、どちらにも気を使うことなく気楽に話し始めた私に、あっちゃんもつるちゃんも、違和感なく溶け合っていた。
あっちゃんは、私が文フリで広島に行く相談をした際
「つるちゃんも良かったら泊まってねー」となんとも気楽に誘ってくれた。
つるちゃんの気持ちの問題もあるし、聞いてみるねと言ったものの、私には予感があった。
この2人、絶対気が合う。なぜなら空気感が一緒。
つるちゃんは初めこそ恐縮していたものの
「本当に良いなら、泊まらせていただきます!」
会った瞬間から、ここまで心地よい車内の空気、逆に只事じゃないぞと。
赤の他人として過ごしてきた時間のほうが幻に感じたの、私だけじゃないと思うんだが。
ところで、あっちゃんちの娘ぴーちゃん(中1)は、フラダンサーとしてメキメキ成長している。
私は、そのメキメキ上達を遂げているという噂の踊りを見せてほしいとリクエストした。
小学生の時のぴーちゃんなら、恥ずかしがって「やだよぅ」と言っただろうし、フラを続けていた頃の私なら「もっと笑顔で!」とか「これぐらいの人数で恥ずかしがってたらイベントに堂々と出られないよ!」などと偉そうなことを言っただろう。
しかし彼女は、とびきりの笑顔で、ステージさながらの緊張感を纏いつつ、視線や指先の細部まで神経を行き渡らせた踊りを見せてくれた。
おばちゃん、注意する幕なんて1ミリもなかった。
いやそれより、感動しすぎておばちゃんは泣いた。
あっちゃんちの息子くんさっ君(小4)、そして娘(小5)にも、昔一緒に踊った踊りをしてくれとリクエストした。子供ら3人は、あのころとなんら変わりなく、生き生きと踊ってくれた。
おばちゃんは泣いた。
会話の流れで、半崎美子さんの「お弁当ばこのうた」が感動すると、あっちゃんとつるちゃんに聞かせたら、つるちゃんが泣いた。
お土産に、ユニバで購入したハリポタのオルゴール付きクッキーをつるちゃんへ。
マリオワールドのクッキー缶とハリポタカエルチョコをあっちゃんファミリーへ持って行った。
ところが、あっちゃんファミリー全員、現在ハリポタに夢中だった。
なんでやねん、こないだユニバに一緒に行った時、ハリポタエリアにすら入ってくれなかったじゃねぇか!!
と私は動揺した。完全に土産の種類を間違えた。
気を遣って、つるちゃんが、ハリポタのクッキーをみんなに分けてくれた。
そしたらぴーちゃんがその食べ終わったクッキーの袋をラミネートかけ始める。
そ ん な に !?
その行動があまりにも愛おしすぎて泣いた。
夜、全員で人狼ゲームをする。
ご存じだろうか?
私は知らなかった。
村人陣営と人狼陣営に分かれ、誰が人狼なのかを推理しあうゲームである。
これがもう、子供達の拙い説明を聞きながら混乱する大人。
さっ君が説明に興奮しすぎて、すでに人狼の迫力。
そこへ、ものすごい推理力を発揮するぴーちゃん。
広島のハーマイオニー爆誕である。
理路整然としすぎて、初回で大体人狼が誰かバレる。
さっきまで、クッキーの袋にラミネートかけてた娘と、同一人物に思えない。
ちなみにあっちゃんが人狼になると、人の良さからか全く人が騙せない。
あと、声が笑いで震えすぎていて、人狼の役割が果たせてない。
つるちゃんは、頭脳明晰なはずだから人狼に向いてるのでは?と思っていたら、ぴーちゃんにあっという間に嘘を見抜かれ震えていた。
私は、どういうわけか6回戦ともほぼただの村人で、なんなら人狼に襲撃されて退場させられ、あまりの出番のなさに笑いが止まらなくなる。
一度占い師になれたが、ただの村人期間が長すぎて占い師であることを報告するのを忘れる己のポンコツぶりに涙が止まらなくなる。
一度でいい、人狼やらせろや、と言いつつ夜会は終了した。
さっくんと娘が、ほっといたら永久に人狼ゲームしそうなほど興奮。
やめろ、人を喰ってないで寝なさい。
人間、笑ったらこんなに涙が出るんか。
という、凄まじい量の涙をこの二日間で流し続けた。
知っているだろうか?
笑い泣きでの涙であっても、眼球周りの疲労度が、号泣した時のそれと同じであることを。
寝際の疲労度が尋常じゃなかった。
ものすごく号泣した後の疲労感なのだ。
あっちゃんとつるちゃんに確認したところ、2人とも同じ疲労感が、顔面と腹部あたりにあるという。
泣くとは。
笑いであっても、悲しみであっても、使う体力は一緒なのだ。
ただし、精神状況というのは対極である。
広島はやっぱり第二の故郷だわ、としみじみ幸せに浸りながら眠りにつき、翌日3日目、広島文フリへと出店するのでありました。
総じてこの三日間、素晴らしく楽しかったことをここにご報告いたします。
ちょっと内容が濃すぎて、全部書き出すと大変なことになると気付き、これでもかなり端折りましたが…ここまで読んでくださった方、いや本当にありがとうございます。
そして、広島のみんな、Rちゃん、あっちゃんファミリー、本当にありがとう!
また、広島に遊びに行くからどうぞよろしく!
つるちゃん、また一緒に広島行こうね!(観光一切なし笑)
thanks!
あっちゃん、実はこの記事でいっちゃんとして登場している。
追記
つるちゃんサイドの記事も出ましたー!